多くのニートや無職が就職活動を避けて「資格勉強」に逃げ込んでしまうという現象の原因と、その状況が非常に危険であること、資格勉強に逃げている状態から脱出する方法について調査したので分かったことを報告します。
難関資格に挑戦し続けるのが危険な5つの理由
- なにしろ「難関」の資格なのでそもそも受かる可能性が低い
- 勉強=就職活動と錯覚してしまい、変な安心感を抱いて、持つべき危機感が遠ざかる
- 勉強に費やした時間の分だけ年を取り、さらに無職期間が拡張されてしまう
- 仮に資格を取れたとしても、実務経験の無さを面接で指摘されて落とされやすい
- 資格試験に落ち続けて最後まで実らなかった場合、
それまで費やした時間と労力がそっくりそのまま人生のダメージとして自身に返ってくる
司法試験など法曹系の資格試験、公務員試験、医学部再受験などが特に危険。
なぜニートや社会不適合者は「資格勉強」に走るのか?
高校・大学を卒業した後に、職に就かずにニート状態の人達がこぞって「資格勉強」に走る原因は以下のようなものが挙げられる。
- 彼らが最も嫌がる「企業面接」をしないで済むから
- 勉強をしていることで、「ただ無職でいるわけじゃない。将来のための先行投資の時間なんだ」と言い訳ができるから
- もともと勉強が得意な人が資格勉強に走る傾向が強い。よって、得意な勉強を続けることで自尊心が保たれるから
- 学生時代とは環境が違いすぎる会社へ行くよりも、これまで何年も続けてきて慣れた勉強を続行する方が安心だから
司法試験資格や公認会計士や医師免許のようなよっぽどの難関資格ならともかく、それ以外では、企業側は資格の有無よりも、年単位の実務経験を重視して採用活動を行う。なぜなら、新卒枠ではない中途採用枠では、「即戦力=年単位の実務経験」が重要視されるからだ。
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新卒枠を逃し、中途採用枠で就職したいと考えている人達の、「資格を取って就職しよう!」という考えが正解ルートから致命的にズレている。まずはこの現実をしっかり認めないことには、先へと進めない。
そして、ニートや社会不適合者の最大の心理的障壁となっている、(履歴書作成や面接練習も含めた)企業面接を回避したうえで現状を改善していかないと、彼らの人生はずっと停滞したままだと考えられる。
これからの時代、必要なのは資格ではなく「技能と経験」
伊賀泰代さんのお話を要約すると、
- 弁護士や会計士は難関資格であるものの、資格取得者が増えすぎて市場への過剰供給状態になっていて、就職できない人が増えている
- 高収入職の代表格である歯科医師も供給が増えすぎていて、儲けが大きい自費治療を積極的に営業していかないと食べていけない
- 「難関資格だから、その資格を勉強して取得さえすれば一生安泰だ」という考えで資格勉強しても、親の世代のようにスムーズに就職できない。
時代が変わったことで、職業をめぐる事情も昔とは違ってしまっている。 - 難関資格を取得しても人余りで就職できない業界がある一方、介護や看護は常に人手不足で就職は容易
- 若い世代の方は、自分の職業・スキルが世の中にどれほどニーズがあるか、という視点を持って下さい
今は司法試験に受かっても食いっぱぐれる時代
「弁護士資格を持っているのに無職状態なんです」となげく弁護士の事例
- 3年前、超難関の司法試験に合格した井上晴彦さん(28歳・仮名)はいまだ弁護士事務所に就職できずに無職状態。
どの事務所も人員を募集しておらず、たまに募集があると人が殺到して倍率が高くなり、働けない。 - 短期アルバイトや肉体労働でどうにか食いつないでいるが、手元に残るお金は月収の半分の5万円程度しかない。
弁護士になるために学費などの借金があり、その返済で月収の半分が消えてしまう。 - 井上さんだけでなく、今や多くの「名ばかり弁護士たち」が事務所に就職できずに無職状態にある
なぜこのような事態になってしまったのか?
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2002年の小泉政権時代、近い将来の裁判員制度の導入を見越して「司法試験の合格者を3000人に増やす」と閣議決定され、06年に1000人程度だった合格者が翌々年には倍増した。かつては1万5千人前後だった弁護士が、今では3万人近くに達している。
このことが、弁護士が増えすぎたことによる「弁護士あまり」状態を引き起こし、さらに合格のハードルを下げたことで法曹界の質の劣化を招いてしまった。
資格だけじゃニートに一発逆転はムリとするネットの言葉
就職活動で、資格の効果って思っているより小さいよ。
転職を繰り返した俺がさんざん味わったことなんだから間違いない。
それなりの難関資格を持っていても空白期間の大ダメージと相殺されて、その上でマイナスが残るほど。
資格なんかにこだわっていないで、一刻も早く面接を受けて就職して、空白期間の拡張をストップさせろ。
せいぜい医師免許くらいしかない。
弁護士資格とか会計士資格とかのそうそうたる難関資格も、本人の営業力が無ければ宝の持ち腐れで仕事なんか無い。
弁護士でさえそうなんだから、「資格を取れば一発逆転!」って考えは甘すぎるし、間違っているだろ。
今までの人生で、お前は民事・刑事・家事・商事、1つでも弁護士に依頼することがあったか?
弁護士の仕事なんて最初からほとんど無いんだよ。
お前と同じような人がいっぱいいて安心できるし、みんな順調に就職できている。
中途採用枠で求められている人材って、即戦力になる「年単位の実務経験を積んだ転職組のみ」、なんだよな。
勉強を止めて、早く面接を受けろ。
公務員試験だの資格勉強だの絵に描いた餅で人生を棒に振る奴が昔から多すぎるんだよ。
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資格浪人から脱出するために、まず最初に外に出て散歩をしよう
在宅で仕事をするにせよ、外に出て働くにせよ、どちらの場合も「体力」は必要不可欠。
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心機一転を図るためにも、家にこもって勉強ばかりしていた日々と決別し、朝のうちに外へ出て1時間くらい散歩をしよう。
- 勉強ばかりでなまっていた身体を、普通の状態へ戻す
- 日光を浴びて運動するとセロトニン(心を落ち着ける効果がある神経伝達物質)が最も分泌されやすくなる
- 規則正しい生活リズムが手に入る
- 「とりあえず、1つ達成できた!」という成功体験で自信が付く
「20歳を越えているのに、今さら散歩からなんて…」と思ってしまうが、人生を立て直すために長い目で見れば、生活リズムを整えることが結局は近道となる。
資格勉強よりも、稼ぐための具体的行動を取る
ネットでバイトに応募
全国各地の店舗に、ネットを使って応募できるアルバイトサイトを使うと、すぐに働き始めることができる。
氏名や年齢や住所といったプロフィールデータを何度でも使い回すことができるので履歴書作成の必要が無く、電話や面接も無しというところも多いので、企業面接が嫌で資格勉強に逃避していた人達も、仕事始めにうってつけの便利サイトだ。
ネットを使った仕事を始めてみる
Web関連の知識があり、なおかつ文章を書くのが得意な人は、ブログを開設して有用な記事を書き続けると、Google Adsenseのようなクリック保証型のWeb広告や、アフィリエイトによる成約料で、収入を得られるようになる。
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書いた文章がそのままお金につながるので、ネット掲示板で愚痴を書き続けるだけだったり、受賞しそうもないのにずっと小説の新人賞に応募し続けるよりは、はるかに生産的な行為だといえる。
ネットを使った在宅仕事には、アフィリエイト以外にも、「転売」や「クラウドソーシング(サイト内で出されている依頼に応じて、文章執筆やプログラミングの仕事ができる)」のように、稼ぎ方はいろいろとある。
両親に働き口を紹介してもらう
コネ入社というと聞こえは悪いが、簡単かつ確実に入社できるのでおすすめの方法。20歳を越えた大人の、その親ならば会社でそれなりの地位にあることが多いので、働き口の1つや2つは心当たりがあるだろう。
「会社で働きたいので、口利きしてもらいたい」と両親にはっきり伝えることが大事。就職のための協力方法を具体的に伝えた方が、両親も動きが取りやすい。
何も伝えず、両親との関係が険悪なままだと、そのうちハローワークへ強制連行されたり、ニートを更生させる専門業者に強制連行されかねないので、それを防ぐ意味合いでも両親への協力は早めに頼んだ方が良い。
このルートへ入ってしまうと非常に危険なので回避しよう
小説家・作曲家・イラストレーターを目指す
普通のサラリーマンになるのが嫌だし、会社員としてやっていけそうもないので、このようなクリエイティブな仕事に就こうと創作生活を始めてしまう人は多い。
創作はそれなりに楽しいうえに、夢のある仕事に就ける!という希望から、小説執筆や絵描きを就職活動と思って泥沼にはまってしまう。
競争倍率が高すぎて非現実的すぎる稼ぎ方だし、10代からの積み重ねが無いとほぼ開花しない分野なので、手を出してはいけない。
ネットで政治批判や、ある分野の批評家を始める
上手くいかない現状や、社会に対する憎悪から、ネットを使って、ネット掲示板での政治批判や、SNSでひたすら個人攻撃をし始める人がいる。「賢くはないが、馬鹿というほどでもない程度」の知性の人が当てはまりやすい。
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その分野の問題点や専門用語をネットで調べて覚えるという、そう難しくもないことを達成したうえで政治批判や批評活動に精を出し、快感に浸りながら、ゆっくりと人生が詰んでいく。
筋トレ
何をすれば良いのか分からず、筋トレにハマって時間を浪費してしまうニートは実は多い。
専用の道具が要らずに今すぐ始められる、汗をかくことと疲労感で適度な達成感を得られる、筋肉が発達することで自信が付く、筋トレは「心を落ち着ける神経伝達物質・セロトニン」の分泌を促すので精神安定効果が高いなどの理由で、筋トレを何年も続ける無職は珍しくない。
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