「不機嫌な様子で批判を繰り返す人達」がネット上に増え続けてしまうという現象の、その原因を調査したので分かったことを報告します。
ネット上に多数存在する「不機嫌な批判家」の特徴
- 「上から目線で、あきれた感じで物を言っていることが多い」というのが最大の特徴
- 文章から「不満」「怒り」「憎しみ」「軽蔑」などの負の感情がにじみ出ている
- 批判はきっちりするが、具体的な改善案を提示することはできなかったり、表だった具体的な改善運動をしようとはしない
- 批判している内容は誰も彼もが画一的で、その人個人の見解や独自の視点やその人が提供する新情報などは感じられないことが多い。その物事についての批判のテンプレートをみんながマネしているだけのように感じられる。
ネット上の「不機嫌な批判家」はどのような人達なのか
1「他者にマウントを取りたいだけの人」
芸能人やアイドルやその他の著名人などの発言や行動をネットで批判し、マウントを取ること(その人物を批判したことで自分の方が偉いと本人達の中では認識している)で快感を得る事を目的にしている人達です。
「不機嫌な批判家」の典型例であり、不機嫌な批判家の大部分を占めていると考えられます。
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2「人生が上手く行っていないせいで他人を叩きたいだけの人」
勉学や就労や家庭などが上手く行っていないせいでうっぷんが溜まり、自分の中に蓄積した毒を吐き出すために、誰でも良いから批判して叩きたいだけの人達です。
3「無能な暇人」
能力が低いせいで他人から任せられる仕事量が少なかったり、社会から脱落してしまって無職やニートをやっている人達は一定数存在しています。
そのような人達は暇を持て余し、やがて「世直し」「社会悪を撲滅すること」「気に入らない事を言っている人達を批判して攻撃すること」が自分のやるべき仕事だと思い込み、世の中のあれこれについて批判し続けることがあります。
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4「承認欲求を満たしたい人」
社会問題や、スキャンダルを起こした芸能人について、的確な批判をすると、現代ではその批判文がネット上で拡散されます。
たとえば、SNSの一種であるtwitterではリツィートという形で3万回から5万回、あるいはそれ以上の回数で批判文がSNS内で拡散されることもあります。場合によっては、外部のまとめサイトや権威あるニュースサイトに取り上げられ、大量のコメントがつくこともあります。
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この事が起こるのを狙い、集団の中で目立って注目されたい人(=承認欲求を満たしたい人)は批判文を繰り返し投稿していることが多いようです。
「批判」は簡単だが、「賞賛」は難しい
- 自分が気に入らない部分・不満な部分に「つまんね」「調子に乗ってる」などとケチをつけるだけでごく簡単に批判が成立するから
- 「世間一般の道徳規準に反している」「みんなが考える正義からはズレている」「マイノリティーに気を遣っていない」というゆるい条件を満たすだけでその物事にケチをつけて批判できるので、誰にでもできるから
- 賞賛という行為には多くの場合で、「自分は持っていないけれど、相手は持っている優れた部分を認めて褒めること」が必要なので、それをやると自分の一部分を否定することになり、プライドが高かったり心に余裕の無い人達には賞賛行為は難しいから
- 賞賛という行為には「その物事が今後、世の中でどのように役立つかを推測し、提案できる」「その物事には悪い側面もあるが、その一方で良い側面もある、という風に良い部分を探し出す努力が必要」など、ある程度の知的能力を要求されるのでそれなりにハードルが高いから
ネット上で「批判量>>>賞賛量」という状況になってしまう理由
理由
- 「賞賛(けっこう難しい)」よりも「批判(自身が気に入らない点にケチをつけるだけでいいので簡単)」の方がやりやすいから
- 批判をすると「叩く相手よりも自分が上の立場のようになった気がして、気分が良い」「社会の問題とちゃんと向き合っている自分って、賢いしかっこいい」などのように快感を得ることができて、どうしても批判をする方向へ流されやすいから
- ネットにどっぷりハマってわざわざコメントまでしてしまうような人には、現実世界よりもネット世界の方を優先するだけの事情(皮肉屋だったりして、現実世界でみんなに嫌われているなど)があり、そのような性格に難がある人達が書き込むコメントは批判や罵倒になりやすい傾向がある
- 上記のようにネット上では批判のコメントばかり増える傾向が強く、批判のテンプレなども数多く作成されるので、新参のネット利用者達も数々の批判テンプレを参考にして批判を開始するようになる
不機嫌な批判家で埋め尽くされたネットはつまらなくなる
- ネット上のどこもかしこも批判コメント・批判記事という状況では、ネット世界全体がぎすぎすした雰囲気になり息苦しくなってしまう
- 1つのコメントに100の批判コメントが飛んでくるような状況では、みんな萎縮してしまって言いたいこと一つ言えなくなってしまう
- 有名人を含めたみんなが「批判のほこ先が向かわないような当たり障りの無い意見」しか言えなくなるので、ネットで生まれる意見から先鋭性や挑戦心が削がれて、つまらない意見ばかりが積み重なるようになってしまう
- 不機嫌な批判家のコメントは、批評(その物事の良い部分と悪い部分を両方挙げた上で、きちんと事実に即しているか、有用な点はどこなのかを評価すること)ではなく批判(その物事を罵倒したりケチをつけるだけ)なので、非建設的で不快な内容のコメントばかりがネットを埋め尽くすようになってしまう
批判という行為は、「自分が偉くなったように感じられる」「自分が賢い人間であるように感じられる」など快感につながる側面があります。
そのせいで、批判中毒になってしまうネット利用者が後を絶たない状況です。
素晴らしい物・楽しいことに目を向けず、批判するための材料・自身にとって不快で叩きたくなる物を探し続けるだけの悲惨な人生になってしまう可能性が高いので、注意が必要です。
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