キャラクターの絵柄が独特かつ繊細で、キャラクターの衣服の質感やデザインが好評を博す、人気イラストレーター「大槍葦人(おおやり あしと)」の魅力の紹介です。
大槍葦人(おおやり あしと)の独特の画風
- キャラクターの絵からにじみ出る気品・はかなさ・やわらかい質感
- キャラクターの衣服や、背景の家具に強いこだわりと優れたデザインセンスをもつ
- 壮年の男性・老人に独特の雰囲気があり、魅力的
- 少女の絵は、痩せ形でろっ骨が浮き出ているなど、非常に特徴的
予備知識:「大槍葦人」とは
イラストレーター、漫画家、同人作家、ゲームクリエイター、ゲームブランドの代表など、たくさんの肩書きをもつマルチクリエイター。
かつては、大槍葦人自身がゲームブランド「Littlewitch(リトルウィッチ)」を立ち上げ、代表を務めた。Littlewitch制作のPCゲームは、大槍葦人が描いたゲーム内CG・スタイリッシュで斬新なゲームシステム・良質のシナリオとBGMなど、世間からは高い評価を受けており、ドリームキャストやPS2のような一般ゲームに移植されている。
現在も、一流イラストレーターとして雑誌の表紙絵を描いたり、各方面でゲストイラストを提供したり、同人作家として人気を博すなど、継続的に活躍している。
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大槍葦人が手がけた作品
白詰草話
北へ。
Quartett!
少女魔法学リトルウィッチロマネスク
ロンド・リーフレット
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ピリオド
聖剣のフェアリース
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シュガーコートフリークス
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小さな魔女と空飛ぶ狐(小説の表紙絵・挿絵)
英雄*戦姫
アニメ「ローゼンメイデン」のエンドカード
ネット上での、大槍葦人の絵に対する評価
1枚あたりに、すごく時間がかかってそう。
おじさま・老人の無骨さもすごく魅力的。
他の凡百のイラストレーター達の「外見が可愛いだけで、何も考えていなそうな女の子キャラの絵」とは明らかに違う。
そのおかげで、ゲームそのものがおしゃれ。
けれど、ただの量産型萌え絵よりも大槍葦人の絵の方が良いんだ。
テンプレートな萌え絵ではないので消費者達からの注目度は低くなってしまうけれど、
違った毛色のイラストに餓えている一部の人達には垂涎の的になるような絵。
その他、大槍葦人のイラストの紹介
大槍葦人の商業イラストの大半が収められた「大槍葦人画集 Chronicle」↓
大槍葦人と「少女育成」の関係
辺境の地にある、1000年以上昔の遺物である「黒の塔」で、魔法院で問題児扱いされている2人の少女「アリア・ヴァングリフ」「カヤ・シャビエ」を、3年以内に一人前の魔法使いに育成すること。
ゲーム「少女魔法学リトルウィッチロマネスク」の中での「黒の塔」「少女を育成して立派な魔法使いにすること」という設定は、かつて大槍葦人が月刊ニュータイプで連載していた「アヴァロン日記」の設定をほぼそのまま受け継ぐものであり、そのことは大槍葦人が自身の画集内のコメントで告白している。
「少女の育成」は、大槍葦人にとって非常に大切なテーマのようだ。
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アヴァロン日記
「少女を育成するコンセプトのゲーム」は、現在、大槍葦人によって作成・運営されているゲーム「マシンチャイルド」でそっくりそのまま実現されている。
マシンチャイルド
「マシンチャイルド」は、不思議な機械から生まれた女の子を一人前に育てていくという内容の育成シミュレーションゲーム。
大槍葦人の絵柄の変遷は賛否両論
シュガーコートフリークスで別方向へ飛んで行ってしまった。
イラストの世界って生き残るのが本当に大変だ。
「塗り」の方法が大きく変わったから昔と違うように見える。
そのせいで、大槍葦人がゲーム内CGを担当したエロゲーはあまり売れなかった。
売れるエロさに必要なのは「下品さ」であり、大槍葦人の絵とは対極に位置するもの。
そして、絵柄をより商業向きに変化させてやっと売れるようになったら、今度は古参ファンから「絵に魅力が無くなった!劣化した!」と叩かれる。
絵柄を現代風に変えても、それに文句を言う奴は多い。
結局、大槍葦人の絵は「合う人にはぴったり合う。合わない人にはとことん合わない」って種類の絵なんだろう。
大槍葦人の昔の絵柄
大槍葦人の今の絵柄
- 昔は「描線」は統一させていなかった→今は描線がはっきりしている
- 昔は「キャラの目」は彫りが深かった→今は既存のアニメに似た、尖った目の形
- 昔は「キャラの髪の色」は黒・茶・金などオーソドックスな色が多かった→今はピンクや銀色のようなハデな色のキャラも多い
- 昔は「色遣い」は厚塗り風だった→今はアニメ塗りで色遣いが簡略化されている
- 昔は背の低くて痩せた体型の「少女」ばかりを描いていた→今は背が高くて胸が大きい「大人の女性」を描くことが多い
ブログ管理人は、最初は、「初期の大槍葦人の絵」のファンでした。ネット上などで見知っていた画風の変化にはがっかりしていたのですが、大槍葦人の自選画集の2冊目を買うことで完全に考えが変わりました。
最近の絵柄のイラストが多数載っている画集「LITTLE WORLD2」では、昔のとがった個性が消えた代わりに、彩色と服飾デザインが以前よりももっと洗練され、大槍葦人の絵の総合力は確実に上がっていると感じます。
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今では、変化した絵柄の方が好きです。
白詰草話やQuartett!時代の絵は、今の時代の流行絵柄と比較するとさすがに古く感じるため、世の中に出しても一部のマニア以外には受け入れられないと思います。もしもずっと絵柄が昔のままだったら、時代遅れのイラストレーターとして埋没していた可能性が高かったと思われます。
大槍葦人が絵柄を変化させた結果、現在もイラストの世界の第一線で活躍中なので、結果的には良かったと個人的に思います。
大槍葦人の自選画集の1冊目。「白詰草話」「Quartett!」「少女魔法学リトルウィッチロマネスク」「ロンド・リーフレット」の絵がメインです。いわゆる、「昔の大槍葦人の絵」を見ることができます。
大槍葦人自身による自選画集なのでこだわりを感じる美しい絵ばかり。絵柄が今風に変わる前の絵を集めた画集なので「昔の方が良い」という人も安心。家具や服が見ていて楽しい画集。
大槍葦人の自選画集の2冊目。「ピリオド」「聖剣のフェアリース」「シュガーコートフリークス」「英雄*戦姫」の絵がメインで、いわゆる、「今の大槍葦人の絵」を見ることができます。それらの絵の合間に、「アヴァロン日記」「monochromatic note」のようなかなり昔の絵や、雑誌の表紙絵などがはさまれています。
今の、変化した大槍葦人の絵柄が素敵なのは、上記で解説した通りです。
大槍葦人の自選画集は、ページのレイアウトが、他のイラストレーターの画集のそれとは違っていて、余白の取り方・絵に対する大槍葦人のコメントの位置にセンスを感じます。画集全体が本当におしゃれです。早く、次のLITTLE WORLD3が出て欲しいです。
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