人間を喰らう妖魔に対抗するべく、妖魔自身の血と肉を使って人間と妖魔の中間の半人半妖の身になった女性達の戦いを描く漫画「クレイモア」。
美術画的な精緻な絵と、凄惨なストーリー、あまりに過酷すぎる道のりの復讐劇など、目が離せない名作のダークファンタジー漫画です。
漫画「クレイモア」の魅力をお伝えします。
漫画「クレイモア」のあらすじ
人間の少年・ラキの家族が妖魔によって殺され、街へ派遣されてきた半人半妖の女戦士「クレイモア」のクレアが妖魔を斬り殺す。
クレアと、街を出たラキは行動を共にするようになり、組織の命令によって各地で妖魔を退治する日々を送る。
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任務をこなしていく日々の中で、組織に所属しているクレイモア達はいずれ覚醒して巨大な妖魔へ変貌してしまうことをラキは知るようになる。
物語中に、クレアの恩人であり当時最強のクレイモアであったテレサが、プリシラという覚醒者に殺されたという過去の出来事が描写される。
クレアはクレイモア達の中で最弱の身でありながら、最強の覚醒者であるプリシラを殺すために行動していることが明らかになる。
クレイモアのストーリーの中で、鍵となる存在たち
「クレイモア」
「妖魔の血と肉を身体へ移植された人間の戦士」をクレイモアと呼ぶ。
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クレイモア(大剣のこと)を持つ戦士達を民間人が「クレイモア」とかってに呼び始めただけで、戦士の正式名称は決まっていない。
超人的な身体能力を持ち、妖魔とも対等に戦える。
また、「不老になる」「大けがをしても即座に回復させたり、失った手足を再生できる」「ごく少量の食べ物だけで生存できる」など数々の優れた特性をもつ。
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しかし、妖気を解放して戦うことを繰り返すうちに、いずれ「覚醒者」へと変化し、人間の心を完全に失ってしまうようになる。
「妖魔」
人間を捕食する、人間とは別種の怪物のこと。
妖魔は、本物の人間と見分けが付かないほど上手く人間に擬態して街に潜伏するので、人間達には対処のしようがない。腕力や跳躍力などの身体能力も人間よりもはるかに高い。
他者の妖気を感知できるクレイモアだけが妖魔を探し出し、斬り伏せることができる。
「覚醒者」
クレイモアが妖気を解放しすぎたせいで、変化してしまった存在のこと。
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一度覚醒者になってしまうと、もう元のクレイモアへ戻ることはできない。覚醒者の容姿や強さは、元のクレイモアによってそれぞれバラバラ。
覚醒者は心が妖魔と同じ状態になっているので人間を捕食するようになる。
覚醒者になると巨体化し、元のクレイモアや、妖魔よりもはるかに強くなり、クレイモア単身ではとてもかなわないとされている。
覚醒者を討伐する際には、クレイモア4~5人の部隊を組み、チームワークによって仕留める必要がある。
「組織」
人間の少女達に妖魔の血と肉を埋め込み、クレイモアへと育て上げる組織のこと。組織というのは通称で、正式名称は明かされていない。
人間の街から妖魔退治の依頼を受け、多額の謝礼と引き替えに、組織が擁するクレイモアを街へ派遣する役割を担っている。
組織の真の目的は、ストーリー後半へ進むにつれて少しずつ明らかにされる。
クレイモアのストーリーでエグいポイント
- 戦士のクレイモア達は妖力解放を繰り返す事でいずれ覚醒して妖魔になる。戦い続ける限り、いずれ覚醒者になる運命。
- 覚醒者になれば人間としての思考が消えて、人間を喰らう化け物としての自分に疑問を抱かないようになる
- 同期の仲間、友達、親友といったクレイモアが覚醒したら、その覚醒者を自身の手で討伐しなければならないこともある
- クレイモアは「銀眼の魔女」として人間達に恐れられ、基本的に感謝されたり受け入れられたりしない
- 人間の少女を素体にクレイモアを作り上げて訓練や仕事の斡旋等をする「組織」の人間達は、クレイモア達を実験動物と同じくらいにしか考えていない。
ナンバーひと桁上位は組織に優遇されたりもするが、下位ナンバーは基本的に捨て駒・使い捨て扱い。
漫画・クレイモアは、ダークファンタジー漫画の大家・ベルセルクとなにかと比較されるが、さしずめクレイモアはコーヒー牛乳、ベルセルクはブラックコーヒー、といった濃度。
クレイモアがキツいストーリーであることに違いは無いが、それでもベルセルクよりは数段マイルドで口当たりが良いようになっている。
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漫画「クレイモア」の見どころ
「組織」の陰謀と最終目的、クレアの復讐劇、クレイモア達の凄惨な人生と群像劇、深淵の者達の力関係、精緻な絵柄によって描き上げられたハデなバトル、それぞれの個性を生かした新技開発などなど、いろいろな面白さが複合した傑作です。
あなた個人がどこに一番魅力を感じるかは、実際に読んでみないと分からないと思います。
ファンタジー世界の残酷な部分や暗黒部分を取り扱った分野の「ダークファンタジー」を知るにはとっつきやすい内容と面白さですし、ちまたにあふれている「剣と魔法とアイテムでモンスターを狩りまくる」という明るい異世界ファンタジーに食傷気味の方は、そういうファンタジー作品の裏側の世界を知るうえでもクレイモアをおすすめします。ハマりますよ。
最終巻の後のクレイモア達にはどうか幸せになって欲しいです。それまでの人生が悲惨すぎたので…。
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