なぜ日本人は効率よく働く事ができないのか?それを調査したので、分かったことを報告します。
日本は主要先進7カ国中で「最低」の労働効率
- 日本の労働生産性(就業者1人あたり名目付加価値)は768万円
- この「日本の労働生産性」は、アメリカの労働生産性の6割レベル
- 日本の労働生産性は、主要先進7ヶ国(フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ)で最も低い水準
- 「日本の労働生産性」はOECD加盟34か国中21位で、この10年ほど21位で定着している
日本生産性本部 生産性総合研究センターによる2015年版の公表結果
日本の労働生産性が低い理由
- 結果より努力を賞賛する考え方
- 残業を前提にした仕事量と予算設定
- 残業代の悪影響(残業代を稼ごうとしてだらだらと職場に残ってしまう)
- 収穫逓減の法則が理解されていない
- 管理者が効率を重視しない
- 縦社会が生む非効率
- 労働市場の流動性の欠如(辞めたくても日本社会では転職が難しい)
- 非効率な社員を解雇できない
- お役所化(組織がルール・書類・手続きなどを次々と追加すること)
- IT技術の不活用
- 従業員をコストとしか見ない
- 「フルタイム」以外の労働力が十分活用されていない(パートタイマーや派遣社員を十分に活用できていない)
- 従業員の満足度は重視されない(従業員が満足していないと優れた仕事がなされない)
- 「鬼上司」が許されている
ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社長の、ロッシェル・カップ氏によるネット記事より
「ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社」は、日本企業のもつ問題に対して専門的で国際的なトレーニング&コンサルティングを提供する会社です。
成果にこだわるアメリカ企業と、弱者に優しい日本企業
- 解雇規制が無いため、結果を出せない社員は即刻解雇される
- 「残業をする人は仕事が遅い・仕事ができない」という捉え方をするせいで、みんな残業しないように配慮して仕事をする
- 社員の採用時には年齢差別はしないが、何かしら秀でたスキルを持っていないと雇って貰えない
- アメリカは英語圏であり、英語を話せる人達が国外からアメリカ企業へ押し寄せてくるため、非常に競争率が高くなってしまう
- 解雇規制が強いため、無能な会社員でもそう簡単には解雇できない
- 「残業をする人は、遅くまで頑張っている」と肯定的に受け取られることが多い
- 社員の採用時に年齢差別があり、また「新卒一括採用」の採用文化があるせいで新卒時の就職を逃すと非正規雇用者になりやすい
- 普通の企業は「日本語を話せる人材」を雇用するので、日本人は外国人に対して有利な立場にある
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アメリカ合衆国のGDPは世界一であり、経済力世界一ですが、それは「国民に過酷な競争を強いているから初めて実現している」という裏事情があります。
能力が無い人・能力が足りない人は容赦なく切り捨て、企業同士を競い合わせることで起業と倒産のサイクルを早め、その結果、世界に誇る大企業が生まれることを国をあげて促進しています。
革新的なサービスである「Google」「amazon」「facebook」などは、有能な人材と斬新さを良しとするアメリカだからこそ誕生したものだといえます。
その一方で、アメリカと比較して日本は「無能に優しい雇用文化」と言えます。
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今のように能力の低い人達に合わせるせいで企業の成長が停滞する方を選ぶか、アメリカのように無能を切り捨てて徹底的に効率を追及する方を選ぶか、どちらの選択肢も一長一短です。
しかし、日本企業の意思決定の鈍重さ・企業慣習の古くささはかねてから各方面で指摘されており、このままでは、「変化のスピード」と「革新性」が何よりも求められる国際競争から日本が取り残されてしまうのは明白です。
これまでの企業慣習とは違う新しい発想や意見が取りざたされるたびに「けしからん!」「もっと先人を敬え!」といったバッシングが必ずと言って良いほど起こりますが、
他の国では「そういう新しい考えも良い」「効率が上がったり、問題が解決するようなら、試しに取り入れてみよう」と前向きにとらえることも多く、日本には「こだわるべきポイントは、そこじゃない」と強く感じます。
日本の職場の非効率さを指摘する、ネット上の言葉
非効率に遅くまで残業をして汗水垂らしている無能社員の方が「偉い!頑張っている!」って高評価されるありさまだからな。
効率化を追及するというのが構造的にどだい無理。
やるなら、独裁者が計画経済を断行して、日本人労働者達に強制する以外にない。
今の変化が早い時代では命取りになる。
現に、日本は色々な分野で世界の競争から取り残されている。
だから、効率の悪さを補うために長時間労働をしないと国際社会へついて行けない。
「俺が苦しんだんだから、お前もいっしょに苦しめ」
って考えの人が多すぎる。
日本人の意識の根底に「自分も、他人も、楽をするのは許せない」って感情がある。
効率化とか負担を軽減させる工夫は、だらしないとか情けないという感覚さえある。
「時間をかけて、たくさん苦労することこそが素晴らしい」
って考えが主流。
効率とかその努力行為に問題解決の効果があるか、といった考えは二の次。
結果よりも、どれだけ苦しみどれだけ汗を流したのかの方へばかり興味が向いてしまっている。
最も効率化が簡単そうなIT業界でさえ、
「自分の仕事を早く終わらせると、他の人の仕事を振られて死にそうになるから、いかに期限ぎりぎりまで自分の仕事をしているかのように見せかけるかがコツ」
って考えが社員の間にまん延しているのが、本当に日本企業のダメさを象徴している。
だから、頭の良い外国人経営者に企業のかじをきって貰って、
日本人はその経営者の下で根性論で社畜をやっていた方が適材適所なんじゃないの?
就活生も面接官もおたがいに建前をしゃべって様式をなぞるだけで、相手の本質を一切見ていない茶番行為。
誰に聞いても就活の意義を答えられないのに、そんな就活を何十年もずっと続行しているんだから、日本企業が衰退するのは自明の理。
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日本人の「和の心」が過剰な集団圧力と残業を生む
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「和の心」による過剰な集団圧力
日本人のもつ「和の心」とは「集団における調和と秩序を重要視し、個人の事情は軽視する」という心理的特徴です。
「和の心」によって、世界的には異例の同調圧力・集団主義が起こるようになり、この強い同調圧力がブラック企業の労働環境の大きな原因となっています。
「和の心」による過剰な残業
「終業時間だからといって帰りたいなんて言い出せないからサービス残業しよう」→「あの人も残業しているから俺も残業しなくちゃ…」→「私も…」→「俺も…」→…
というサービス残業の連鎖を生み出してしまいます。現代日本では「残業をしている人こそ偉い!」という間違った風潮まではびこっている始末。
よくいわれる「日本人の特徴」
- 周りに合わせて周りと同じ事をする傾向がある
- 勤勉で真面目
- 感情表現をするのが苦手だったり下手だったりする
- 謙遜をしすぎる謙虚な態度・性格で、自分や自国への誇りを持ちにくい
- 時間厳守・約束の遵守といった「決まり事」にこだわる
日本人の国民性がブラック企業増加の一因という側面も
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「我慢・忍耐することが美徳」という日本の価値観
日本では、仕事を効率化したり負担を減らす工夫よりも、「汗水垂らして、苦労・我慢・忍耐をすることが尊い」という価値観が根強く残っています。
はっきり言うと、楽をすることに対してアレルギー体質のようなものを抱えているようです。
そのせいで、ブラック企業で酷使されている状況も、「我慢・忍耐することが美徳」という日本的価値観のせいで労働者側に受け入れられやすくなってしまいます。
責任感が強くて真面目という国民性
「自分が頑張って仕事をしないと、上司や同僚に迷惑がかかってしまう…」という、日本人の責任感の強さ・真面目さは、ブラック企業の経営者からすれば非常に好都合です。
経営者が社員達に多量の仕事を任せ、そのことで社員が激務状態へ追い込まれても、日本人の責任感の強さ・真面目さのせいで、決して仕事を放棄できない状況となります。
「権利意識」が低く、労働法についての知識も薄い
海外の国々と較べ、日本国民は「権利意識」が低いと言われがちです。
日本のいたるところで発せられる「義務を果たす前に、権利を主張しようとするな!」といった趣旨の言葉が象徴しているように、日本人は正当な権利を主張しようとせず、他人から不当に搾取されている状況に黙っていることが非常に多いです。
また、労働法への知識がとぼしいことも多く、違法的な労働環境で働かされていても、そのことが法に抵触していると理解していないケースがよくあります。
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