ネット上の、みんなの自慢や、他人の職業や結婚相手をけなす発言の悪影響のせいで、
多くの人が、とうてい実現できないような「高望み」におちいっている問題について調査したので分かったことを報告します。
高望みが特に発動しやすく、詰みやすい「人生の場面」
大学進学
東大、京大、一橋、早稲田、慶応、医学部医学科など、「難関大学に入らなければ、その後の人生は終わったも同然」と思い込んで、
自分の学力と偏差値に見合わない高望み受験を続け、多浪によって社会からこぼれ落ち、やがて受験のモチベーションも消失して無気力な廃人と化すパターンが多い。
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就職活動
就活が失敗に終わる最大の原因の1つとされているのが「大手病(おおてびょう)」。
会社の知名度や年収や、福利厚生といった待遇にしか目が向かず、自分には分不相応な大企業しか受けずに、不採用が続き、採用数のピーク時期を過ぎて、無い内定のまま卒業して新卒資格を失う。
そのまま、無職やフリーター、良くても派遣社員のような身でしか生きていけない事が多い。
夢しか見えていない、無謀な進路
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「一度しか無い人生、夢のない仕事についてたまるか」といった感じの考えで、小説家や漫画家や声優や芸能人を目指す。
「一度しか無い人生~」という考え方は一面では正しいが、夢のある職業はみんながなりたいので新人賞応募やオーディションに人が殺到し、競争倍率が恐ろしいことになるので、
事実上、目指した人の99%の割合が失敗して転落する。
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結婚
男性よりも、女性が特に結婚で高望みをしやすい。
「年収は○○○万円以上、有名企業勤め、高学歴、長男以外……」など、どんどん要望条件を付け加えてゆき、全ての条件を満たす男性は、独身男性のうちの3%未満、ということもよくある。
妥協できずに現実を見られない婚活を続けて30歳を過ぎ、売れ残って結婚不能になる事件が問題視されている。
「他人と比較しやすい情報社会」では高望みが起こりやすい
生活必需品であるスマートホンや、パソコンで、インターネットに触れていると、以下のような情報が次々と飛び込んでくる。
- 有名大学の就職実績、大企業の年収・待遇、有名漫画家や有名イラストレーターの活躍
- 華々しい生活をしている人と、無職・ニートのような貧しい生活をしている人の、両極端な情報
- レールから外れて悲惨な生活を送っている人達の失敗談
- 「自分の幸せアピール」をする事に忙しい、SNSのメッセージ投稿
天国か、地獄か、その両極端なネットの情報に触れ続けるうちに、「成功し続けて、良い暮らしをしなければ、下へと落ちて地獄を味わうことになる」と錯覚してしまうようになる。
何も知らずに、自分が世界の中心だと思っていた子どもの頃は幸福感に満たされていたのに、大人になって社会へ出ると自身がありふれた人間だと知り、失望する。この事からいえるように、情報を取り込みすぎたり、他人と比較する事自体が、人間を不幸へと陥れやすい。
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実現可能な目標と、高望みな夢の区別をつけるのが重要
大昔から、狭き門に挑んで、人生を棒に振っていった人は多い。挑戦は立派なこととはいえ、いつまでも夢が叶わず、人生が停滞したまま貧困にあえぐ生活は、やはりほとんどの場合、辛い。
モデルや作家業のような華のある職業の身である人は、過去に街中で事務所の人間からスカウトを受けたり、なんとなく作った作品を賞に応募したらいきなり入賞してしまったりと、「華のある職業に就く前兆」がちゃんとある。分かりやすく言えば運命のように、これまでの人生の延長線上にある華のある職業に、なるべくしてなっている。
これまでの人生で、全くかすりもしない遠い場所をいきなり目指しても、実現できる可能性はほとんど無いと思われる。
結果よりも過程を楽しむようにすると高望みを回避できる
- 他人に「すごい!うらやましい!」と褒められたい、承認欲求が動機
- 人気の職業や、高年収や、有名企業や、条件の良い結婚相手へのばく然とした憧れが動機
- 立派な学歴と、大企業勤めという経歴をたどらなければ人生は失敗だと思い込んでいる
自分の中心軸をもっていないと、他人の評価に振り回されるだけになってしまい、他人に認めてもらおうと、高望みの進学・高望みの就職・高望みの結婚をするだけの人生に終始してしまう。
もともと、高望みな目標は力量的に分不相応なので実現困難なうえに、結果だけに執着するやり方では、もしも結果を出せなかった場合に「これまでの努力と人生は、全部無駄だった」と心が完全に折れてしまうことが多い。
なかなか難しいが、「結果ではなく、過程自体を目的にする」と、高望みをせずに、道のり自体を楽しめるようになる。
登山で、「どこよりも、誰よりも高い山頂にいる」ということを目的にするのではなく、山を登っていく過程の、程良い疲労感や、だんだん景色と空気感が変わっていくことを楽しもう。山登りの過程を楽しんでいるうちに、いつの間にか山頂にたどり着いていた、となるのが理想的。
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