ソーシャルゲームの運営会社から「この種類の人達は課金をしてくれるだろうから、積極的に狙っていこう」と「ソシャゲのターゲットにされる層」とは、どのような人達なのか?
調査したので、分かったことを報告します。
ソーシャルゲームのターゲット層は「金に余裕がある層」
- 30代なかば~40代前半のファミコン(昔に発売されたゲーム機「ファミリーコンピューター」)に慣れ親しんでいる中年世代がよく課金をする
- 同じ「30代なかば~40代前半の世代」でも、自由にお金を使える独身者と、
お小遣い制によって使えるお金が少ない既婚者の間で、課金金額に格差がある - 一般的には、課金するユーザーは、そのゲームの全ユーザーのうちの10~20%くらい
- 10代~20代の「課金はしないけれど時間はある世代」が、
「30代なかば~40代前半の課金世代」とゲーム内世界で張り合うことで、ゲームが盛り上がるという構造になっている
元某大手ゲーム企業のソーシャルゲームプランナー・鈴屋二代目さんのお話
ソシャゲで課金する人の3つの種類
1.高額所得者
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「医師」「弁護士」「マンションオーナー」のような「高額所得者」がソシャゲに課金することが多いと言われている。
お金に余裕があり、仕事のすき間の1~2時間の間に、課金をして手っ取り早くキャラを大幅強化して、他の無課金ユーザー達を圧倒している。
2.勤務形態が特殊な社会人
「クラブで働いている女性」「タクシー運転手」のように、勤務形態が特殊で休み時間が他の職業人とは合わない人達も、すき間時間を使ってソシャゲに課金していると言われている。
3.廃課金勢
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全ユーザーのうちの約1%がこの「廃課金勢」であり、月に10万円以上もソシャゲに課金する。
そのソシャゲの全利益の約半分が、この廃課金勢による課金によって支えられているというケースも珍しくない。
「ソシャゲユーザー」と「コアなゲーマー」の違い
- スマホの画面をタップ・フリックしただけで快適にゲームができるシンプルさ
- そのゲームのルール・目的・クリア条件がすぐに理解できること
- 無料でプレイができること
- ゲームをやる動機のほとんどは「暇つぶし」
- 課金をしたり、時間をかけることで、他のユーザーよりも優位に立てて気分が良くなる
- ゲームシステムが斬新で、独自性がある
- ストーリーが充実している
- 謎解き要素があるなど、ある程度の歯ごたえがある難易度
- 据え置き型のゲーム機や、携帯ゲーム機で、高品質なゲームをじっくりとプレイできる
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ソシャゲユーザーがゲームにお手軽さを求めているのに対して、コアなゲーマーはゲームに本格さを求めています。
したがって、コアなゲーマー達が「ソシャゲなんか、ただのポチポチゲー」と小馬鹿にしていても、ソシャゲのシンプルなゲーム構造は「スマホを持っていて、スマホを使って暇な時間に退屈しのぎになるモノを遊びたい」というニーズを持つ層に適合しているので、ポチポチゲーでも紙芝居ゲームでも構わないのです。
新規ユーザーを客へ取り込むためのソシャゲの戦略
ゲーム内容は、単純であればあるほど良い
スマホ画面を指でタップするだけで、どんどんゲームが先に進む、頭を使わない単純なゲーム構造が、ソシャゲのユーザー獲得には不可欠です。
ゲームの目的がすぐに分かり、次の目標・目的地もその時々でどんどん表示されるので、分かりやすい。
このような分かりやすさ・紙芝居的なゲーム展開は、古参のゲーマーには「こんなものはゲームではない!」と罵倒されますが、そもそも「ソシャゲ開発陣がターゲットにしている人達」は古参ゲーマーではなく、「時間や場所に縛られることなく、いつでもどこでも気軽にゲームを楽しみたい人間」です。
「基本プレイ無料!」
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ソシャゲのほとんどは、プレイ開始もゲームを遊び続けることも「無料」でできます。
お金が必要なのは、レアキャラが当たるかもしれないガチャを引きたい時だけ。
こういった「基本プレイ無料!」というビジネススタイルを取ることで、ゲーム登録者を次々と確保することができます。
そして、最初は無料でプレイしていたユーザー達も、そのうちの1~2割程度が課金勢へと回ってくれるようになります。
ソシャゲを「コミュニケーションツール」として活用させる
その人個人が孤独にソシャゲで遊んでいるよりも、そのソシャゲを介して他の人達とつながり合える仕組みを組み込んだ方が、ソシャゲのユーザーをどんどん増やすことができるようになります。
たとえば、そのソシャゲの内容をユーザーがSNSで拡散できる仕組みを組み込めば、あるユーザーが口コミ役となってソシャゲのユーザー登録が後押しされます。
友達を誘ってユーザー登録させると、報酬としてゲーム内アイテムや魔法石のような課金アイテムがもらえる招待制を採用しているソシャゲも多いようです。
そのソーシャルゲームを、まるでテレビの人気番組のように消費者達の間で話題の中心にさせることが、ソーシャルゲームを運営するうえでの大目標と言えます。
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