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資本主義が抱えている、富の一極集中化など5つの構造的問題

 

「資本主義」というシステムが抱えている構造的欠陥について調査したので、分かったことを報告します。

 

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1「金持ちがあまりに有利すぎて、逆転の余地がほぼゼロ」

 

資本主義下で金持ちが有利な例

  • 潤沢な資金を使って投資をすることで、多くの場合で元本を維持したまま、時間経過にしたがって自動で利益を得続けられる
  • お金を使って物資や情報を購入することで、その後、使ったお金以上の利益を得られることが多く、その繰り返しで富がどんどん増殖していく

 

 

ビジネスが何かの拍子に大成功したりたぐいまれな幸運に恵まれて大金を手にしたりすると、資本主義の構造上、お金を持っている人間にさらにお金が集まるようになっているので、何かの成功をきっかけにしてその時点から社会で非常に有利な立場になります。

資本主義下では金持ちが社会の強者であり、お金を使ってお金を回すことを繰り返すだけで大金を得られるので、自身は労働をする必要さえなくなります。

収入と貯蓄が少ない人達では金持ちに追いついて逆転することはほぼ不可能であり、その事実が社会に閉塞感や不満感をまん延させる原因となります。

 




2「金持ちの親から子へ資産が継承されることで不動の格差を形成」

 

子へ継承される資産の例

  • 現金や企業の株式などの金融資産
  • 土地
  • 貸しビル
  • 親から教育されて子どもが獲得した「建設的な思考方法」
  • 優れたDNA

 




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金持ちの親から各種資産、優れた知能や容姿といった特徴を発現させるDNAが継承されることで、金持ちの子どもは生まれながらに金持ちの道を歩むことができるようになります。

金持ちの子どもが金持ちになるせいで社会の中で格差が形成され、富裕層と貧困層の断絶が起こり、貧困層による犯罪や革命の危険性を内包した不穏な社会へと変わっていきます。

 

 

3「ずっと競争を強いられるので向上心の低い者には辛すぎる」

 

企業側が強いられる競争

  • 製品やサービスの質をより向上させ続けることを強いられる
  • 製品やサービスの価格をより安くすることを強いられる

 

 

労働者側が強いられる競争

  • 企業により好待遇で雇用してもらうためにスキルアップすること・経歴に傷を付けないようにすることを強いられる
  • 企業側の都合で激務や薄給で働かされることを強いられる

 

 

資本主義下では、企業同士が競争し、労働者も自分自身がより良い待遇で働くために労働者同士で競争し続けます。

際限なく競争が続くため、向上心が強いタイプの人達でも疲弊し、向上心が低かったり闘争心がとぼしくてのんびり生きたいタイプの人達にとってはとてもついて行けないということになりがちです。

 




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4「儲けられればそれでOK!!という考えのせいで倫理観が衰退」

 

企業側や消費者側が拝金主義に陥っているせいで、「過剰生産」「過剰消費」が当たり前となってしまっています。




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天然資源や食糧や電力などのエネルギーの浪費が横行し、さらに、

「儲けられるなら、法律の範囲内で労働者を奴隷のように酷使してもOK」

という思考が経営者層に浸透しているせいで労働者が辛い思いをし続けます。

資本主義が過熱すると、社会の支配者層から倫理観が大きく欠如していくので、その影響を受け、一般的な国民達からすれば生きづらさを感じるようになっていきます。

ミクロの視点で見ても、人々が「世の中はお金が全て」と考えるようになるせいで「人と人との結びつきが大事」「心のゆとりが大事」といった他の価値観が淘汰され、人々の思考の幅がいちじるしく狭まってしまうという欠点があります。

 

5「富の一極集中が起こり、しかもそれを解決する仕組みが備わっていない」

 

資本主義下での最も効率が高い理想の稼ぎ方は、「自分が資本家になって出資し、労働者達に仕事をさせ、労働者達があげた成果の大部分を取る」というものです。

資本家達が上記の理想の稼ぎ方を実行すると、資本家側ばかりにお金が集中するようになり、しかも労働者側へ富の再分配がなされない、という問題が生じます。

資本主義のシステム自体には富の再分配といったたぐいのものは備わっておらず、国家側が税制や福祉制度を調整することで富の再分配を試みているのが現状です。

 




「資本主義が進行し続けた末期の状態」について予想されること

 

末期状態で起こると予想されること

  1. ごく少数の大富豪が、世界の富の大部分を独占保有している
  2. 上記の状況のせいで、世界の人間達の大半にはお金が回ってこずに貧乏暮らしを強いられる
  3. お金を持っていて、そのお金で権力と地位を築いた支配者達に、大半の人達が経済的に奴隷扱いされる
  4. ある商業分野で最も有力な大企業が持ち前の資本力で同業他社を根絶やしにし、その分野を独占して、他の企業が新規参入することが不可能になる
  5. 資本家がAIが組み込まれた作業用ロボット・AIによって動作する作業用ソフトを購入してそれで仕事を回すようになり、人間の労働者は働いて収入を得ることさえ不可能になる
  6. 不満を溜め続けた民衆による暴動・革命運動が起こる危険性が高くなる

 

 

資本主義がもつ、優れたところ




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  1. 「世界の富の総量」が増え続ける
  2. より便利でより優れた製品・サービスが国民に供給され続ける
  3. 誰でも投資が可能であり、お金持ちでなくても働いて貯めたお金を投資に回すことで大企業や国の力を利用して富を得る事ができる
  4. 「強者が、弱者達を支配する」という資本主義の仕組みが、自然の原則・人間のルール・人間の欲深さとおおむね合致しているので、社会で施行するうえで無理がない

 

 

資本主義よりも優れた構造の経済主義は、いまだに開発がされていないのが実状です。

資本主義にも本ページで解説してきたような数々の欠点がありますが、歴史上で失敗と判断された共産主義よりはマシで、資本主義の代替案も見つかっていないことから、今後しばらくの間は資本主義が続くと考えられます。

 

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