「絵の素人は、絵のこういうところに注目している。絵のこういうところはあんまり見ていない」という素人の絵の見方を、絵の素人のブログ管理人の目を通して解説します。
「どうせ見るなら、やっぱり美少年・美少女が良い」
やっぱり、美少年・美少女・美青年・美女のような、若くてビジュアルの良い男女の方が見ていて楽しいです。
心理学には「ハロー効果」という、外見が良いと内面も良いに違いない、と無意識に対象の評価を上げてしまう心理効果が認められているので、可愛いキャラの方が絵の評価も上がります。
筋骨隆々な大男・渋いおっさん・老人のようなキャラは、一部の玄人向けだと思います。
「奥行きや空間の広さを感じさせる絵は上手いと思う」
アマチュアの描いた絵は、同じ距離上にキャラクター達が並んでいる平坦な構図がほとんど。
スポンサーリンク
そういう中で、遠近感を感じさせる絵だったり、空間の広がりや奥行きを感じさせる絵は、素人から見ても「おっ、これって何か良い…」と特別感を覚えます。
「絵に書き加えられた文字の力はけっこう強烈」
純粋に絵の上手さを追求している方々にとっては邪道な方法なのかも知れませんが、インパクトのある言葉・強い語調の文が入った絵は素人の心にも響きます。
絵がいまいちでも、文章のインパクトのおかげで、その絵自体の評価がかなり高まります。
ためになる言葉や、格言めいた言葉が含まれていると、後で見返すためにとりあえず保存したり、SNSで共有したくなります。
「集合絵はゴージャスな感じで良い」
キャラがぽつんと1人でいる絵よりも、数人並んでいる集合絵の方が、素人からは賑やかで良い感じに映ります。
スポンサーリンク
描き手にとっては労力が数倍に増えて嫌なのでしょうが、労力をかけるだけの効果と価値はあるかと思われます。
「女の子の薄着姿はやっぱり嬉しい♪」
率直に言って、露出度の高い服やエロな絵は、素人目にも大好評だと思います。
pixiv等のイラストSNSでユーザー達にたくさんブックマークしてもらうには、エロ要素を含んだ絵を描くのが鉄則、とまで言われています。
スポンサーリンク
ただし、いくら効果は絶大とはいえ、代償として描き手のプライドと引き替えになる場合が多いので、一長一短です。
「ハイセンスな絵は……うーん………」
ハイセンスなイラストは、ブログ管理人個人は好きで大量に収集していますが、多分、大部分の素人達にとってはよく分からない、倦厭しやすいものだと思われます。
「高尚な芸術は難しそう…」という感覚によく似ていると思います。
描き手自身のセンスが研ぎ澄まされている事や、背景や楽器・ファッション服のような人間以外の物を上手く描く高い技術が求められうえに、
狙いをハズすと「何これ、かっこいいと思ってるの?滑ってるし(笑)」と嘲笑されかねない、見返りが小さいわりにリスクが高い分野です。
ただし、全てが上手く噛み合ったハイセンスな絵を描くことができれば、見る目のある人達には高い評価を受けますし、商業イラストレーターとして業界人から誘いの声が掛かりやすくなります。
「この人、他の絵の分野で活躍すればいいのに…」
漫画チックな絵を描いている人達は、萌え系イラストを描いて活躍したいと思っている方が多いようですが、絵柄は、その人の好み・願望・性格傾向・技量などが相互作用して決定づけられるので、
スポンサーリンク
最終的に向かっている絵柄のベクトルが世の中の一般的な萌え絵とは微妙にズレている…ということも往々にしてあります。そういう絵柄は、上手な萌え絵と同じ土俵で勝負しても勝ち目がありません。
しかし、漫画チックでありながらオタクくさくない、親しみやすくてしかも汎用性が高い絵柄が求められる場があって、それは雑誌(女性誌が多い)の挿絵だったり、ネット上で販売されているホームページ用のイラスト素材だったり、企業や役所が頒布する広報用パンフレットの絵などです。
絵の素人の目から見ると、「この人、普通の萌え絵はダメだけど、雑誌の絵ならいけると思うんだけどな」と思うこと多数。
アマとプロを分かつ決定的なモノは彩色能力の差…なのかも…
絵の素人からプロのイラストレーターの絵を見ると、何というか「華やか」に映るんです。そして、アマチュアの絵にはその華やかさが欠けているように映ります。
最後に残りの、絵の素人が絵を見ている部分をまとめると、
- キャラクターのポーズとか、人体のパースの正確さとか、テーマ選びとか、絵の構図の良し悪しはほとんど意識しない(素人だからそこまで気が回らない)
- パッと絵を見て「この絵、なんだか素敵」か「別に、普通…」といったおおざっぱな評価しか下せない
こんなものです。素人だから、絵描きのこだわりどころとか、細かい技巧は、よく分からないんです。
ライトノベル等の表紙絵や挿絵を担当しているプロのイラストレーターの絵は、カラーイラストだと「さすがプロ!」といった感想を抱く力量を感じさせますが、
小説の途中の挿絵の白黒の絵になると、「これ、本当に同じ人が描いたの…?」とがっかりするほど絵の魅力が落ちます。ネット上のアマチュア達とほとんど変わらないようなレベルまで落ちています。
いかに、カラーリングによって絵の魅力が底上げされているかに驚かされます。
これを逆に言うなら、彩色技術を磨きに磨けば、絵の魅力を大幅に強化できることに他なりません。
スポンサーリンク
pixivなどを覗いていると、プロと遜色の無い、高い技術をもった絵描き達が大勢いることにびっくりしますが、人物の描写も、背景絵や、家具や食器のような小物の描画もプロ並みの彼らに欠けていて、プロが持っているモノは、絵の「華やかさ」だと感じます。
そして、「華やかさ」の正体を突き詰めてみると、高度な彩色技術のたまもの…のような気がします。
プロの絵って、服や髪や瞳の色の濃淡が部分ごとに絶妙なバランスで、光の反射具合にも気を使われていて、明るいパステルカラー調のものが多く、とても綺麗で高級そうに映るんです。
その反面、アマチュアの絵は、パーツごとに色が均一な事が多く、なんだかのっぺりした印象を受けます。そのせいで華やかさが感じられません。
ちょうど、子供向けの朝アニメ・夕方アニメの色合いと同じ感じです。(もちろん、プロのアニメーターが描いた絵なのですが、アニメーションを動かすために大量の絵が必要になるので、1枚ごとの質はあまり高くない)
「絵でウケるためには何に力を注いだらいいの!?奇抜なテーマ?背景絵?パースの正確さ?ポージング?オリジナル性?ギャグ要素?ああ、もうわかんない!!」と悩みまくっている人も多いかと思われますが、
そういうマイナーチェンジは、私たち絵の素人にはよく分かりません。何しろ素人なので、見る目が無いんです。
でも、描き手が絵の彩色にこだわってくれれば、絵から華やかさが伝わってきて「この絵、なんだか素敵。プロみたい」と感じることができます。
本ブログ推奨の、アニメ見放題サービス
スポンサーリンク
コメント