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天の通夜編での、生と死についての赤木しげるの名言集

 

漫画「天―天和通りの快男児」の高人気キャラクター・赤木しげるの、人生や本心や生死に関する名言を解説します。

 

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漫画「天」の通夜編での、赤木しげるの名言集

「いいじゃないか…! 三流で…!熱い三流なら 上等よ…!」

赤木しげる「さあ… 漕ぎ出そう…!

いわゆる「まとも」から放たれた人生に…!

無論… 気持ちは分かる…!誰だって成功したい…!分かりやすい意味での成功… 世間的な成功…!

金や 地位や 名声… 権力 称賛……そういうものに憧れる… 欲する…!




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けどよ…ちょっと顧みれば分かる…!

それは「人生そのもの」じゃない…!

そういうものは全部… 飾り…!人生の飾りに過ぎない…!

ただ… やる事…

その熱… 行為そのものが… 生きるって言うこと…!実ってヤツだ…!




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分かるか…?成功を目指すな…と言ってるんじゃない…!

その成否に囚われ… 思い煩い…止まってしまうこと… 熱を失ってしまうこと…これがまずい…! こっちの方が問題だ…!

いいじゃないか…! 三流で…!熱い三流なら 上等よ…!




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まるで構わない…! 構わない話だ…!

だから… 恐れるなっ…!繰り返す…! 失敗を恐れるなっ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

この名言が出てきた時の状況

ひろゆきは優れた麻雀の才能を持ちながら、まともな人間になることに固執し、ひろゆきはプロの麻雀打ちになることを諦めてサラリーマンとして鬱々とした人生を過ごしていた。

赤木はそんなひろゆきの本心を見抜き、地位や成功とは人生そのものではないことを伝える。

 

通夜編に登場する主要な人物①「赤木しげる」

 

「100年に1人の天才」と称される、才能・知性・精神力・運気・博打好きな性格などギャンブルに必要な要素全てが超人的な領域にある、稀代の天才。

「伊藤カイジ」「森田鉄雄」など名うてのギャンブラーが多数登場する福本伸行作品の中でも、赤木しげるは間違いなく最強のギャンブラーの一角を占めている。




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漫画「天」の作中終盤で、不治の病であるアルツハイマー病(脳が不可逆的に萎縮し、認知機能が低下したり人格が変化する病気)にかかり、

病気の進行で脳が冒されて自分という人格が失われる前に、自分で自分の命を絶つことを決意する。

自身の葬式が行われることを新聞を使って告知し、葬式に集まってきた麻雀の戦友達に本記事で解説する名言を残し、最後に、あらかじめ用意していた安楽死装置の効果で命を絶った。

 

 

 

 

「知ってる…?それだぜ…!お前を苦しめているものの正体って…」

 

井川ひろゆき「失敗の人生っていったら…

つまり その…

誰にも認められず……軽んじられ 疎まれ 嫌われる…!

軽蔑や 貧窮…

そんな人生ってことでしょ……!

どこがいいっていうんですか…?そんなのの……!

そんな…




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そんなハメに陥るくらいなら……

まだ 今の方が…

まとも…っていうか…それなり…っていうか…!

 

赤木しげる「やっぱりそこか…

今ヒロは今の方がまともって言ったが…

そのまともって何…?

平均値、世間並みってことか…?

そういう恥ずかしくない暮らしってことか…?

知ってる…?それだぜ…!お前を苦しめているものの正体って…

お前は、そのまとも、正常であろうっていう価値観と自分の本心、魂との板ばさみに苦しんでいたんだ…

振り回されてきた…そのまとも、正しさに…




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考えてみろ…正しい人間とか正しい人生とか、それっておかしな言葉だろ…?

ちょっと深く考えると何言ってんだかわからないぞ…

気持ち悪いじゃないか…正しい人間、正しい人生なんて…!

ありはしないんだって、そんなもの元々…

ありはしないが、それは時代時代で必ず表れ…

俺たちを惑わす…暗雲…!

俺たちはその幻想をどうしても振り捨てられない…

一種の集団催眠みたいなもん…まやかしさ…

そんなもんに振り回されちゃいけない…

とりあえずそれは捨てちまっていい…そんなものと勝負しなくていい…

そんなものに合わせなくていい…

そういう意味じゃ

駄目人間になっていい…!」

 

 

その他、井川ひろゆきとの会話の際に出てきた赤木しげるの名言

赤木しげる「お前の全体から

まっすぐ生きてない淀み…濁りを感じた…!




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苦戦の匂い…立ち止まりを感じたっ…!

なーに 難しく考えることはないんだ…!

命ってのはすなわち…輝きなんだから

輝きを感じない人間は 命を喜ばせてないんだな……ってすぐわかる……!

どうして命が喜ばないかと言ったら…これまたひどく単純な話

要するに…動いてないのだっ…!

命の最も根源的な特徴は…活動…動くってことだ…!

動かなくなったら即 死なんだからよ…!

それは微生物から人間まで変わらない…!

たぶん…お前はあの東西戦からこっち…約9年間…

半死っ……!

わけ分からないんじゃないか…?

自分でもこの9年……何をやってるんだか……」

 

 

 

赤木しげる「そんなんじゃ何も始まらねえっ………!

何でもいいから…話してみ………!

話せば動き出す…その動きの中で随時考えていけばいいんだ………




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フー…

まるで詰め将棋だな…

正着手が見えないと一手目から動けない詰め将棋…

しかし…

間違っている……!

それはこの世のありようと違う……!

不完全でもやはり動く事が道を開くこと……… そうだろ………?

 

 

 

赤木しげる「そんなに悪いかな…?傷つくって…

思うようにならず傷つくっていうかイラつくっていうか、

そういうの悪くない…まるで悪くない…!

俺はいつもそう考えてきた…

痛みを受ければ自分が生きてるってことを実感できるし

何より…傷つきは奇跡の素…最初の一歩になる…!

大抵の奇跡…偉業は…

初めにまず傷つき そのコンプレックスを抱えた者が

通常では考えられぬくらいの 集中力や持続力を発揮して…成し遂げるものだ…!




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つまり… 天才とかいわれる連中の正体は… みなその類の異常者…!

さらりと生きてないっ…! あいつらもさらりと生きてない…!

結局ハナっから勝つ人、負ける人なんていないんだ…

結果表れるだけ…勝ったり負けたりが…

決めるなよ…自分が勝てないなんて決めるなよ…」

 

 

 

赤木しげる「いいかひろ…

考えるな…!

「負け」の可能性なんて…!

負けたときは…

反故(ほご)にしちまえばいい…!

腕一本なんていうバカな取り決めは…!

死んでいくヤツとの約束なんて

知ったこっちゃねぇって反故にすれば良い…!

お前にはそういう…

ズルいというか…

いい加減なところがない…




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臨機応変…

柔軟になればいい…もっと…!

真面目であることは

悪癖だ…!

 

 

通夜編に登場する主要な人物②「井川ひろゆき(いがわ ひろゆき)」

 

赤木しげるや天を慕う、優れた麻雀の打ち手の青年。

ひろゆきの理詰めのデジタル式麻雀は強力ではあるが、天性の才能や強靱なメンタルを主軸にして麻雀を打っている他の裏プロには、やや実力が劣る。

プロの麻雀打ちになることを断念して平凡なサラリーマンとして生きてきたが、「薄く死んでいくような感覚」に支配された覇気の無い毎日に悩んでいる。

 

 

 

 

「お前は『成功』という名の棺の中にいる…!」

 

赤木しげる「たぶんお前はこう考えていた…アルツハイマーなんかになっちまって

なんて赤木しげるはツイてない…かわいそうだと…!

だろ…?ところが…実はそうでもねぇ…!

そうかわいそうって訳でもねぇ…!

上から下を見下すようにあっさりそう決め付けられちゃちょっと不愉快だ…

俺からしたら…原田…お前のほうがかわいそうだ…!」

 

原田克美「はぁ…?かわいそう…?どうして…?」

 

赤木しげる「簡単だ…お前も気づいているだろう…薄々は…!

ろくに生きてねぇ…っ!

お前は 今 ろくに生きていないっ…!

苦しむぜ…それじゃあ…死の際…死の淵で…!

 

原田克美「あ…?どういうことだ…?かわいそうとか…

苦しむとか…ろくに生きてねぇとか…何いってんだ?

まるで分からねぇっ…!」

 

赤木しげる「だから…積み過ぎたって事さ…!

お前は成功を積み過ぎた…!

 

原田克美「おいっ おいっ 何を言い出すんだ…?

悪いってのか…?成功が…!

「失敗してろ」とででも言うのか…?

「勝つな」とでも…!」

 

赤木しげる「ククク…そうは言わねぇ

勝つこと…成功は必要だ…!

生きていく以上…

どうしたって成功は目指さざるを得ないっ…!

それはいい加減に生きてきた…俺とて同様…!

何しろ死んじまうんだ…勝ってかないと…

だから目指す…!目指すさ…!それは仕方ない…

ただ…俺は成功を少し積んだらすぐ崩すことにしてきた…!

意図的に平らに戻すようにしてきた…

実は成功はなかなか曲者でよ…一筋縄じゃいかない…

最初の一つ二つはまぁいいんだが…10・20となると

もう余計…余分だ…!体を重くする贅肉(ぜいにく)のようなもの…

それを…お前はいいやいいやで無用心に積み過ぎた…!

動けねぇだろ…?

お前今…動けねぇだろ…?満足に…!

まぁ…最初は必要な意味ある「成功」だった…

勝つことによって人の命は輝き光を放つ

そういう「生」の輝きと成功は…

最初繋がっていた…!なのに…どういうわけか…

積み上げていくと…ある段階でスッとその性質が変わる

成功は生の「輝き」でなく枷になる

いつの間にか成功そのものが人間を支配…乗っ取りにくるんだ…!

「成功」が成功し続ける人生を要求してくる…!

本当は…あえてここは失敗する…

あるいはゆっくりする…そんな選択だって人にはあるはずなのに…

積み上げてきた成功がそれを許さない…!

縛られている…まるで自由じゃない…

それはなんでも出来そうに見える暴力団組長…

それも半端な組じゃない 関西で1・2を争う巨大組織の頂点…

原田克美でも変わらないっ…!

原田…正直に言ってみ…!お前今窮窮としているだろ…?

 

原田克美「(…くっ…!)」

 

赤木しげる「どんなに金や権力を手に入れたところで…

実は窮窮としている…!

「成功」ってヤツは…

人を自由にしないんだ…ハダカを許さない…!

装うことを要求してくる…!

つまり…成功者…大物らしく振舞うことを要求してくる…!

となりゃあ…当然いちいちメソメソなんかしていられない

ましてお前は暴力団組長…さぞや窮屈だろうぜ…!

悲しいときに泣けず…おかしくても笑えず…怒りがこみ上げても安々と爆発なんか出来やしねぇ…!

いちいち拳を振り上げてたら命がいくつあっても足りない稼業…

我慢をしているはずだ…!相当…!

そんなストレスのかたまりみたいな日々を

お前は営々とこなしている…スケジュール通り…!

なんだそれ…?まるで分からねぇ…!

ありのままの自分がどこにもねぇじゃねぇか…

金や家来をいくら持ってようと…そんなもん俺は

毛ほども羨ましくねぇ…

みすぼらしい人生だ…!

生きていると言えるのか…?お前…それで…!

お前は「成功」という名の棺の中にいる…!

動けない…もう満足に…

お前は動けない…!

死に体みてえな人生さ…!」

 

 

この名言が出てきた時の状況

赤木しげるの葬式に参列しに来た、かつて麻雀で戦った原田克美に対し、原田が成功することに囚われているせいですでに自由な人生が失われている事実を赤木が告げる。

 

通夜編に登場する主要な人物③「原田克美(はらだ かつみ)」

 

日本の西側の「麻雀の裏プロ(麻雀の表の明るい世界には出てこない、賭博などの犯罪に関わるプロの麻雀打ちのこと)」の中で、実力的にトップに君臨しているのが原田克美。

同時に、関西の巨大暴力団の組長を務めている。

かつては、日本の東と西とでの麻雀の商業的利権を決めるための大規模な戦い「東西戦」で、赤木しげると麻雀の勝負をしたことがある。

 

 

 

 

「これが死の味と、観念するしか無い…そう…これが死の味!」

 

原田克美「ヤボな 念押しで…気が引けるが……

お前 本当に…

かけらも……ただの1%も……

生きる気 ねえのかい………?」

ゼロかよ…! 本当に 心から…」

 

赤木しげる「いや…

「1」どころか…

「3」はある だろうよ…!

 

原田克美「え…?」

 

赤木しげる「3%は生きたい………

未練がねえわけじゃねえさ…!」

 

原田克美「おいおいっ…!

だったら…」

 

赤木しげる「原田……

仕方のない…「3」なんだ…!

生きてる以上…生きたいという気持ちは

完全には消せない…!

「3」くらいは混ざる。混ざらざるを得ない…!

なら…

これは もう…

甘んじて受けるしかない…!

そうは楽に死ねないと……!

諦めるしかない……これが死の味と…

観念するしかない……!

そう…

これが死の味…!」

 

(中略、赤木自身のこれまでの体験から、「人間には、破滅や死自体を求める気持ちが常に心にわずかに混ざっている」という趣旨の話)

 

赤木しげる「俺からすれば それがただ…自然だった…

いつも…… いつも…… 俺は「生」に「死」が 混ざっていた……

だから…

今 死ぬと言っても

言うなら 濃度の問題でよ…

生死は……コインの表と裏みたいな…そういう正反対の変化じゃねえ……!

俺からすると本質的に同じことっていうか…

同じ泥中の濃いところと 薄いところっていうか…

この水割りの濃度の問題と

大して 変わらない……!

ただ…

いつもは 割ってたのに…

今回は 原酒っていうのに ちょっと…面喰らってるっていうか…

嫌な気分になっているだけだ…!

3%程…

ククク…」

 

この名言が出てきた時の状況

上記の「お前は『成功』という名の棺の中にいる…!」の項目での原田克美との会話の、その直前。

 

 

 

 

「勝負が…人生の全て!」

 

僧我三威「少しぐらい  分からなくなったって…

死ぬことはないっ…!

ぼけたって いいじゃねえか…!

残った意識の中で…人生を楽しめる…!」

 

赤木しげる「ククク…

茶でも飲んでろ ってか…」

 

僧我三威「そうさっ……!

そういう幸せもあるっ…!」

 

赤木しげる「ククク…

いらねえよ……!そんな幸せ(もん)…!

勝負が出来なきゃ無意味だっ……!

 

僧我三威「無意味……?」

 

赤木しげる「そうさ…

勝負が…人生の全て…!

 

僧我三威「おいおいっ……!

何言うとるんやっ…!

そんなメチャクチャあるかい..!

全てってことはねえっ……!

他にも…女や酒 友人… 家族…とか… いろいろ いろいろ…」

 

赤木しげる「ククク…

そんなものは… 全部 休憩だ…!

休みってこと…!

あんなものは 勝負と 勝負の間の 息継ぎに過ぎないっ…!

 

僧我三威「あ… 赤木っ…!

それは 違うっ…!

メチャクチャ 偏った考えや それは…!」

 

赤木しげる「その通り…!

俺は 偏っているっ…!

俺は…

唯一… それを誇りに ここまで 生きてきた…!

ククク…

ってわけだ…

僧我…

分けたら…(勝負で引き分けたら)死なせろ…!

唯一…それだけが 俺に残された 道なんだ…!

 

 

この名言が出てきた時の状況

赤木しげるの死を阻止するために、麻雀の実力者・僧我三威(そが みつい)は麻雀牌を使ったオリジナルゲーム「9(ナイン)」で、

「もしも僧我が赤木に勝てば、赤木は死なないことにする」という取り決めで赤木に最後の勝負を挑む。

その勝負の最中、赤木は「勝負が、人生の全て」と自身の人生観を語る。

 

通夜編に登場する主要な人物④「僧我三威(そが みつい)」

 

赤木しげるが登場するまでは裏世界最強の存在だった、「麻雀における、闇の領域」を支配しているとされ無敗伝説をもつ男。

裏世界における自身の名声をかすませるほどの大活躍をした赤木に、強いライバル心を抱いている。

 

 

 

 

「死んで、もし…全てが消えるのならそれまで…心配するにはあたらない…」

 

浅井銀次「それでも… 赤木…

恐かねえか…?

どんな 気分だ…?

これから 死ぬ…って

だって 心配じゃねえのかよ 赤木…!

死んじまうんだぞっ…! もうすぐ…」

 

赤木しげる「まあ

死んで、もし…全てが消えるのならそれまで…

まったく ゼロなんだから……

心配するにはあたらない…

そして もし…ある種の意識…

何かが… 言うなら魂…?

あるいは ある種の意識…

「生」が残っているとしたら

それは 痛い・かゆいという神経…

あの しち面倒くさい体や脳と つながってねえんだから

どうもこれは 生身の今より数段過ごし易そうだ…

つまり… 意識が消えようと残ろうと… OK

どっちに転んでも…心配するにはあたらない…

 

浅井銀次「赤木…

その「魂」… 「意識」みたいなものは…

あるのかな?」

 

赤木しげる「まるでねぇ…とは言い切れねえんじゃねぇか…

俺たちが元々… 無生物だったことを考えれば……

人はみな昔… 砂つぶ…

海に溶けた塵だの砂利だのの淀みみたいなものだったんだろ

そこから原始的な生命が生まれ

進化に進化を重ね 人間になった…

だとすれば つまり…

無生物の中に 生き物の素 種があったってことになる

その種ってのは… なんというか…

まぁ乱暴に言っちまえば ある「意志」……

ある「意識」のようなものだったんじゃないか…

つまり

無生物の中にある…

生命になろう…っていう気持ちとでもいうか

その気持ちがあったから 無生物は生き物に変わりえた

その方向性がなかったら 淀みは永遠に淀みのままさ…

あるいはこんな風に考えたりもする

要するに砂や石や水… 通常俺たちが生命などないと思ってるものも

永遠と言っていい 長い時間のサイクルの中で

変化し続けていて それはイコール 俺たちの計りを超えた…

生命なんじゃないかと…

死ぬことは

その命に戻ることだ…!

 

浅井銀次「消滅しねえのか……?」

 

赤木しげる「消滅しようがねえのさ すでに今あるものは

存在し続ける… 形を変えてな…

そういう意味じゃ…

まぁ… 不死だわな…」

 

(中略、浅井銀次が最近、ガンが再発して死が間近になっていて、死ぬことが恐いと赤木に告白する)

 

赤木しげる「大丈夫…おっかなくねえんだよ…!

俺が…俺が先に死んでやるっ…!

綺麗に死んでやるから…!安心しろっ…!

だから…受け入れてやれ 死をっ…!

出来る限り…温かく…

迎え入れてやれ…!

俺の感触じゃ 死ってヤツは…

そう悪いヤツじゃない

俺が見てきた限りじゃ

あったかい人間はあったかく死んでいけるんだ

おっかなくねえんだよ…! 銀次…」

 

 

 

 

「主役はあくまで俺…!命は俺を運ぶ者……!俺が…俺を全うするために命がある…!」

 

赤木しげる「嫌なんだ……

俺は一人で生活を保てなくなったら死にたいんだ……どうあれ……!

天よ…そんなにおかしいか………?俺の言い分…!

こういう話になると、どういうわけかみんな口を揃えて

生きろ 生きろ…!の連呼…

問答無用で生きなきゃいけないって話になるんだが…

果たして…本当にそうか…?

それって………ただ生かすだけの医療…

ただ患者を延命させることのみに躍起になる医師たち…

そんな連中の言い分と…基本的に同じじゃねぇのか……?

患者本人の意志なんて…知ったことじゃねぇ…! ただ生かせ生かせ

1分でも1秒でも生かしゃあOK…万々歳って

おかしくねぇか…?そもそもそんな考え…!

いいんだよ…人は死んで…!

天…俺は死ぬよ…俺は…!

命は二の次…それより自分が大事だ…!

 

 

 

赤木しげる「少し前に取り沙汰された話で こんな話があったんだが……覚えてるかな……?

いわく 「人間」はDNAの乗り物に過ぎないって話だ…

生命の主役はDNAで 「人間」はそれにただ操られているに過ぎないって話……!

なるほど…確かに

生命誕生以来という大きな流れで考えたら

そんな風に考えることも あるいはできるかも知れねぇ…!

けどよ…まさにこれっぽっち……!ジャスト「生涯」…!

その長い長い生命の時間から考えたら…

瞬(まばた)きみてえな「人間の生涯」ってことでいうなら話は別だ…!

そうなりゃ、まるで逆転する…!

少なくとも 感覚的には…!

つまり…DNAとやらも含めて…の この体…この命が…俺の乗り物だ……!

主役はあくまで俺…!命は俺を運ぶ者……!

俺が…俺を全うするために命がある…!

まず、自分ありきだ…!

だから…意識に霞(かすみ)がかかった訳の分からない状態で

ただ命を長らえることなんてことは…愚の骨頂!

俺にはその意味がまるで分からない…!

肝心の………俺が消えた命に…どんな意味がある…?

 

天貴史「違うっ…!違う違う!

赤木っ…!そこがまるで違う……!

消えやしないんだ… どうあれ赤木しげるは……!」

 

赤木しげる「ククク…

繰り返しだ……そこから先は…!

確かに 俺が丸ごと消えるわけでなく 何かが残るんだろうが…

いらねぇのさ………!そんな自分は…!

 

 

 

赤木しげる「ああ… 無念…

無念だ…!

くたばるのは無念………

しかし…

しかたないのさ… これも…!

無念であることが そのまま「生の証」だ…!

思うようにいかねぇことばかりじゃねぇか…生きるって事は…

不本意の連続…時には全く理不尽な… ひどい仕打ちだってある…!

けどよ… たぶん… それでいいんだな…

無念が「願い」を光らせる…!

嫌いじゃなかった… 何か「願い」を持つこと…

そして… 同時に 今ある現実と合意すること…!不本意と仲良くすること…

そんな生き方が 好きだった…

たぶん… 愛していた… 無念を…!だから… いいんだこれで…!」

 

 

 

手を離そう…生まれ落ち… 気が付いたら… 手にしていた…

この赤木しげるという幻想…意識…

手を離そう…もうそれから…!

今生の最後の別れは、他人に告げる事でなく…告げられる事でもなく…

俺が…俺自身に伝える…最後の言葉…!

そうだ…!そう…!

完成だ…!

多分…人間は死んで完成する…!

俺はもう…俺自身ですらなくていいんだ…

離れる…!俺は…俺から…!

風っ…!(赤木が死の間際で、樹木の葉が風で散っていくような感覚を覚えたことから)

何だ…?この風は…

しかし…なんていい風なんだ…!

散っていく…俺もあの葉といっしょだ…!

あ…消える…消えるな…!

そうか…これが 死か…!

よし… 行けっ…!放たれろっ…!

飛散しろ…!赤木しげる…!」

 

 

この名言が出てきた時の状況

赤木しげるの最後の面談者となったのは、本作の主人公の天貴史(てん たかし)。

アルツハイマー病にかかった赤木を、引き取って家族として面倒を見ると言って必死に赤木の死を止めさせようとするものの、

赤木は、自分という人格がほとんど失われた抜け殻状態の自分には、そもそも命の意味が無いと答える。

 

通夜編に登場する主要な人物⑤「天貴史(てん たかし)」

 

本作「天 天和通りの快男児」の主人公。

義理人情に厚い性格であり、どんな苦境にあっても決して諦めないという「どこまでも切れない分厚い麻雀」が天の麻雀流儀である。

大規模な麻雀戦である「東西戦」では、天は東側のグループのリーダーを務め、赤木しげると共に西軍との戦いを繰り広げた。

 

本記事で紹介している赤木しげるの各名言が登場するのは、

漫画「天―天和通りの快男児」の16巻・17巻・18巻↓です。

 

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