現在、社会問題となっている「40代~50代の高齢ひきこもり」の、ひきこもり状態になった原因とひきこもり問題の解決方法について調査したので分かったことを報告します。
高齢ひきこもりが、ひきこもりになった原因
- 社会へ出て会社員として働いていたが、
会社での激務についていけなくなったり、仕事での失敗を理由に解雇されて、会社を辞めた後に実家で暮らし続け、社会復帰ができなくなった - 中学校や高校や大学での不登校状態が長期的に続き、自宅にひきこもったまま、高齢ひきこもりになってしまった
- 高校受験や大学受験で上手く行かず、浪人状態が長期的に続き、そのまま高齢ひきこもりになってしまった
- ひきこもり状態にある子どもに対して、両親が強い態度を取れないせいで、
子どものひきこもり問題をずっと解決できないまま、子どもが高齢ひきこもりになってしまった
高齢ひきこもりの主要な原因は、意外なことに「会社を退職したこと」
- 退職したこと(全回答の36.1%を占め、この理由が最多)
- 人間関係でうまくいかなかった(21.3%)
- 職場に馴染めなかった(14.9%)
2018年度の内閣府調査より
職場で上司からパワハラを受けたり、会社からリストラされて職を失ったり、心身への負担が大きい業務内容のせいでうつ病などを発症したり、
といった理由から退職し、そのまま社会復帰できずに高齢ひきこもりになってしまうパターンがかなり多いことが、調査によって判明しています。
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高齢ひきこもりの、心の内面の特徴
「恥の感情を強く持っている」
- いい年齢の大人であるにもかかわらず、社会へ出て働いていないこと
- 無職であり、両親に養ってもらっていること
- 親からの期待を裏切ってしまったことや、親にいつまでも迷惑をかけ続けていること
- 親戚や同窓生に対し、自身が高齢ひきこもりであることが非常に恥ずかしいこと
などが高齢ひきこもりが主に恥を感じていること
「失敗することへの強い恐怖心」
- 就職活動を始めたとしても、採用試験を受けた企業の全てから拒否されるかもしれない、という恐怖心
- 仮に就職できたとしても、長期的に引きこもっていたせいで知識やスキルのレベルが低いので高確率で職場で失敗する、という恐怖心
社会でまた限界に達して再び失敗してしまうことへの強い恐怖心を抱いていて、そのせいで立ち直ることが困難だといわれています。
「将来への極めて強い不安感」
- 両親の年齢が70代~80代であり、高齢の両親が亡くなったら収入が尽きて自身が生活していけなくなる
- 自身も働いていないので収入も貯蓄も無いし、その状況でどうやって社会で生きていけば良いのかが分からない
などが高齢ひきこもりが主に将来に不安を感じていること
「その他、もろもろのネガティブな感情」
- 高齢になるまで自身を放置し続けてきた両親への、強いうらみ
- 「もうこれ以上生きていたくない」「楽にこの世から消えたい」という思い
- 「ひきこもり状態の自分をどうにか肯定する気持ち」と「社会に出られずにひきこもり状態にある自分を否定する気持ち」の葛藤状態
- 自身を受け入れようとしない社会と、社会の人々への、強いうらみ
高齢ひきこもりとその親との、家庭内での関係
ひきこもりの子どもが、親に取っている態度
- たいていは、自室の中にこもったまま、両親とのコミュニケーションをいっさい取っていない
- 一応、両親と上手く接しているパターンもある
- ひきこもっている人が女性である場合に、このパターンが多い
- 最悪のパターンは、両親への復讐心や、自身が置かれている状況のせいで鬱憤が溜まっているせいで、両親に暴力を振るうパターン
両親が、ひきこもりの子どもに取っている態度
- たいていは、ひきこもり状態の子どもをどう扱って良いのかが分からず、
家庭内で腫れ物(はれもの)扱いしていて、積極的には関わろうとしていない - 子どもにかなり優しく接しているパターンもある
- 「自身のこれまでの教育が悪かったせいで、子どもがこうなってしまった」ととらえ、罪滅ぼしの意識で優しく接している場合が多い
- 最悪のパターンは、両親と子どもが明確な敵対関係にあり、殴り合いの喧嘩やののしりあいを定期的に繰り返しているパターン
高齢ひきこもりという問題を解決する、2つの方法
1「家族間での対話を成立させること」
- 両親が、子どもがひきこもり状態にあることを非難・罵倒しないこと(ひきこもり状態にあることは、とりあえず不問にすること)
- 子どもに、正論や親の考えの押しつけをすることや、強めの口調で説得しようとしたり議論しようとしないこと
- 上記の1と2を遵守したうえで、「お互いの考えていること・感情などを、親子間で共有する」という目的を達成するために対話を試み続けること
子どもが高齢ひきこもりになる原因の多くは、
「子どもと親の家族関係に問題があること」
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と、子どものひきこもり問題を扱っている専門団体の職員や精神科医は口を揃えて言っています。
子どもとの対話が成立するようになれば、子どもを引きこもりの支援団体や医療機関へ連れて行くことも可能になりますが、
対話が成立しない状況ではそれらの解決行動がいっさい不可能になります。
本格的な解決行動へと移るために、まずは子どもとの対話を成り立たせることが極めて重要です。
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2「ひきこもり問題を解決するための、専門機関に頼る」
- 「ひきこもり地域支援センター」
- 厚生労働省が管轄する、各都道府県に設置してある「ひきこもり支援に特化した、第一次相談窓口機関」
- 「精神科」
- プロの精神科医による、子どもの心のケアや、立ち直り方の指導をしてもらえる
- (民間の、ひきこもり問題に関するNPO団体は、効果が不確かなのでおすすめできない)
などが、推奨の専門機関
両親が独学でひきこもり問題を学び、独力で問題に対処しようとするよりも、専門機関の力を借りた方が手軽で確実です。
専門機関の正確な指導のもとに、子どもの社会復帰と就労を両親が根気強くサポートすることが重要です。
また、
子どもが高齢ひきこもりになる原因は、子どもがうつ病・パニック障害・統合失調症といった精神疾患を抱えているせいであったり、
発達障害(ADHD・自閉症スペクトラム障害・学習障害)を抱えているせいであることも多いようです。
精神科医の診察を受けて、精神疾患を治療したり、発達障害の症状を専用の薬剤で緩和することで、ひきこもり問題が解決に向かっていきます。
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