人格障害の一種「反社会性パーソナリティー障害(=サイコパス)」を抱えている人から受ける、代表的な被害について調査したので分かったことを報告します。
反社会性パーソナリティー障害者からの、主な3種類の被害
1「直接的な暴力を受けたり、暴言を吐かれる」
- 殴打や、壁に向かって頭や胴体を叩き付けられるなどの、直接的な暴力を受ける
- 恋人関係や婚姻関係といった密接な関係の場合は、DV(家庭内暴力)を受ける
- 夫婦間の子どもが虐待や育児放棄を受ける例もある
- 誹謗中傷の言葉を言われたり、わざと人々の注目を集めて恥をかくように衆目の前で大声で罵倒される
「罪悪感」「自責の念」が根本的に欠如しているせいで、相手を傷つけることを躊躇(ちゅうちょ)しない。
傷つけた相手や、周囲の人達から、自身の悪行を非難されたとしても、反省をせずに無責任な態度を貫こうとする。
2「犯罪行為の被害に遭う」
- 窃盗
- 金銭や所持品を恐喝される
- 「スマートフォンや書類などの、その場で携帯している所持品」を破壊される
- 反社会性パーソナリティー障害者が行う飲酒運転・スピード運転などの行為で、その走行車両に同乗してしまっていたり、交通事故に遭ったりする
法律や道徳に反する行為を行うことに罪悪感を抱かず、平気でルール違反をしたり他者の権利を侵害する。
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3「反社会性パーソナリティー障害者が利益を得るために、あれこれと利用される」
- 相手の同情心を誘って味方に付けるために、「自分には悲劇的な過去がある」などと反社会性パーソナリティー障害者が嘘をつくことを繰り返す
- 被害者を孤立させて反社会性パーソナリティー障害者に依存させるために、被害者についての根も葉もない悪いうわさをバラまき、被害者の人間関係が破壊される
- 反社会性パーソナリティー障害者と親密な関係になった後は、暴力や暴言の対象にされたり、金銭や物品を収奪される
「他者との関係において、自身が主導権を握って相手を支配し続けたい」という欲望を強く持っている。
支配した相手から「賞賛の言葉」「金銭や物品を、恫喝に近い形で得ること」「暴力や暴言で服従させることで自尊心を満たすこと」などの利益を引き出そうとしている。
参考:反社会性パーソナリティー障害の、症状の特徴
- 日常的に法を犯す、または法を軽視している
- つねに嘘をつき、他者を騙そうとする
- 衝動的で計画性がない
- けんか腰で攻撃的
- 他者の安全性についてほとんど考慮しない
- 無責任で、金銭的にルーズ
- 良心の呵責や罪悪感がない
アメリカ精神医学会による「精神疾患の診断・統計マニュアル第5版(DSM-5)」において、
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上記の7項目のうち3項目以上が当てはまる場合、その人は反社会性パーソナリティー障害であるとしています。
上記の7項目は、反社会性パーソナリティー障害の症状・反社会性パーソナリティー障害者の行動的特徴にそのまま合致しています。
反社会性パーソナリティー障害の有病率は、男性で約3%、女性で約1%です。
ネット上では、反社会性パーソナリティー障害者を「ソシオパス」と通俗的に呼ぶ傾向があります。
本記事で扱っている人格障害の、学術的に正式な呼び名は「反社会性パーソナリティー障害」の方です。
反社会性パーソナリティー障害者の、性格・心の内面
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- 自信過剰なナルシストであり、「自分は偉大な人間だ」という根拠のない思い込みをしている
- 衝動的な気質であり、湧き上がった怒りや不満などの感情をコントロールすることが困難
- 衝動性が強いせいで、将来を見据えた計画を立てることも上記と同様に困難
- 自己中心的な考えを、強く持っている
- 騙した相手について「騙される方が悪い」と解釈したり、「自分は被害者的な人間であるから、他者から奪い返すことは当然許される」と自身の悪行を正当化する
- 「社会で善とされる行為・概念」「社会で悪とされる行為・概念」に共感できず、それをあくまで知識の1つとしてしか理解できない
- 責任を取るつもりが無い
- 自身の悪行のせいで、他者が被害を受けたり、その場のルールを破ったせいで多くの人達が迷惑したとしても、謝罪・反省・弁償などの責任を取ることをするつもりが無い
- 暴行・窃盗・恐喝・詐欺などの法律上での犯罪行為を行うことに、罪悪感を抱かない
- 「法律や、学校・職場での規則を遵守することが大事」だとは全然思えない、ということ
- 仕事が長続きせず、短期間での辞職を繰り返したり、長期的に無職状態でいることも多い
その人が反社会性パーソナリティー障害者になる原因は、
- 両親から、反社会性パーソナリティー障害の精神的気質が遺伝してしまった
- 両親が育児放棄をしたせいで、その悪影響を受けて、児童期に「他者への信頼感」「自身が生きている世界に対する信頼感」などが心に形成されなかった
- 脳の一部に先天的な異常を抱えている
(脳の前頭前皮質の「眼窩前頭皮質(衝動の制御・意思決定・報酬の連想に関連する部分)」の灰白質量が健常者よりもかなり少ないことが医学的検査で確認されている)
などが代表的です。
医学上の分類では、
「反社会性パーソナリティー障害」という人格障害は、「サイコパス」という名称の精神病質(性格の異常性のために自分で悩んだり、社会を困らせたりするような性格のこと)と同一です。
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