有名なファンタジー種族「エルフ」が、
世界でエルフが初登場したイギリスの小説・指輪物語では異常なチート性能をもっていることと、
現代の創作物でのエルフが指輪物語でのエルフよりもはるかに弱体化している理由について調査したので分かったことを報告します。
エルフが初登場した指輪物語での、エルフのチート的な生態
指輪物語でのエルフは、原則的に不老不死
- そもそも、エルフには「寿命」という概念が無く、子どもの状態から成人の状態まで成長はしても、成長後は老化をせず、老衰で死ぬことは無い
- 病気にかかることが無い
- 敵からの攻撃などによって、いちじるしく肉体を損壊すると、はためには死んだように見えるが、その後はエルフの選択次第で復活することができる
- 中つ国のうちに存在する不死の国「アマン」での、「マンドスの館」という場所にエルフの魂が集められ、
魂の状態でマンドスの館で暮らしたり、肉体をまとってマンドスの館を出て現世へ戻ることができるため、死(その世界から存在が完全に消滅すること)はエルフには起こらない
- 中つ国のうちに存在する不死の国「アマン」での、「マンドスの館」という場所にエルフの魂が集められ、
身体能力も極めて高い
- エルフの肉体は強靱であるとされ、ダメージへの耐性が高い
- 運動神経もばつぐん
- 剣・槍・弓などを使用した戦闘でも、非常に強い
- いくら運動をしても、疲労しない
- 五感が鋭く、遠くの物を正確に見たり、暗い場所でも正確に物を見分けたり、小さな音を正確に聴き分けたりできる
- 「暑さ」「寒さ」への耐性が高い
他の種族には無い、エルフだけの特殊能力をもつ
- エルフがその手で創った工芸品・武具は退魔の力を放つようになり、
このような能力は、ドワーフやホビットなどの指輪物語の他の種族には見られない - 「相手に触るだけで、相手の傷が癒される」「エルフが住んでいた場所が、危険を退ける安全地帯になる」など、
エルフという種族のみが魔法的な能力をもち、他の種族は魔法的な能力をもっていない
外見は美麗であり、あらゆる能力が秀でている
- エルフは男女共に、例外なく極めて美形
- 聡明である
- 手先が器用であり、色々な物を工作で作り出すことが出来る
- 少数の例外はあるが、基本的にエルフの性格は善良で慈悲深い
参考:指輪物語において、エルフという種族が突出して優れている理由
エルフという種族は、
中つ国の唯一神であり万物の創造主「エル・イルーヴァタール」によって創られ、
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- 「最高の美を創出し、かつ所有すること」という運命をもつことが、エルフという種族には期待された
- 上記の運命を可能なものとするために、
中つ国での全ての種族の中での、最上位種としてエルフは創られ、エルフ族には最も優れた力と外見がエル・イルーヴァタールから与えられた
という事情があり、
そのことがエルフという種族だけが突出して優れていることの理由です。
TRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」で、エルフが大幅に弱体化
1974年、アメリカで販売された世界初のTRPG(テーブルトークアールピージー、ルールブックに記載されているルールと、紙・鉛筆・サイコロなどを使用し、人間同士の口頭の会話でゲームを進める)である
「ダンジョンズ&ドラゴンズ」
では、
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ゲーム中に「エルフ」「ドワーフ」「ホビット」などの、トールキン著の指輪物語で創出された種族が登場するなど、指輪物語の影響を多大に受けています。
ダンジョンズ&ドラゴンズでは、複数の種族のなかからプレイヤーが任意の種族を選択してゲームを開始するため、
指輪物語でのエルフのチート性能をそのまま再現してしまうと、ゲームバランスが完全崩壊します。
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そのため、他の種族との性能差を無くすように、ダンジョンズ&ドラゴンズではエルフは指輪物語よりも大幅に弱体化され、「一長一短といったタイプの種族」として設定されました。
「ダンジョンズ&ドラゴンズ」での、エルフの性能がダウンした点
- 耐久力が低い
- 攻撃力が低い
- 成長速度が低く、なかなか能力が成長しない
- レベル10が上限であり、それ以上はレベルアップできない
- エルフは呪文を使えるが、マジックユーザー(「正当派の魔法使い」というイメージの職業)が扱えるほどの高度な呪文は、エルフは使うことができない
- 寿命が有限になり、「200歳以上まで生きる」とされている
- 指輪物語でのエルフは長身だったが、ダンジョンズ&ドラゴンズでは人間よりもやや身長が低いことになっている
「ダンジョンズ&ドラゴンズ」において、エルフが他の種族よりも優位な点は、
- スピードが高い
- ファイター(「剣などを使って戦う、物理攻撃メインの戦士」というイメージの職業)の戦闘技術をもち、それに加えてマジックユーザーが扱う呪文の一部を使うことができる
- 「ダンジョンズ&ドラゴンズ」では、エルフは「魔法戦士」のような立ち位置に近い
- 「隠されたドアを高確率で発見できる」「インフラヴィジョン(暗視能力)をもつ」「共通語以外に、エルフ語やノール語などの複数の言語を話すことができる」など、ゲームを進める上で有利になる複数の能力をもつ
などが主な点です。
「ダンジョンズ&ドラゴンズ」での、エルフの生態や能力
- 「エルフは、妖精の末裔」という出自になっている
- 弓矢の技術が優れている
- エルフは森の民であり、同族達と森の中で暮らしている
- 肌の色は、日に焼けた褐色のエルフが多い(指輪物語でのエルフは色白)
- 成人後は、加齢による外見の変化がほとんど見られない
- 寿命で死ぬ日が近い年齢になったとしても、ほとんど活力が低下しない
「ドラゴンクエストシリーズ」「ファイナルファンタジーシリーズ」などの有名なRPGシリーズは、
TRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」を強く意識して作られており、
後発のRPG群や、アニメやライトノベルの多くは「ドラゴンクエストシリーズ」「ファイナルファンタジーシリーズ」に多大な影響を受けているため、
現代での各創作分野でのエルフ像は「ダンジョンズ&ドラゴンズ」が大本になっていると言えます。
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ダンジョンズ&ドラゴンズ発売から何年も経ち、現代のエルフ像へ
「現代のエルフ像」の特徴
- 人間との外見の違いは、「耳が長くて、先端がとがっていること」くらい
- 男女共に、それなりに美形
- 数百年も生きるなど、かなりの長寿
- 寿命が長いせいで、のんびり屋の性格であったり、人間とは時間の感覚や時間についての価値観が大きく異なっている、というパターンが多い
- 森の中で部落形態で暮らしている場合が多いが、冒険者として街の中を拠点していることも多い
- 自然における森・樹木・山・川・土壌・気候などの知識に精通している
- あまり腕力は強くない
- きゃしゃな体つきであり、耐久力が低い
- 剣や斧ではなく、主に弓矢を武器にしている
- 武器による物理攻撃だけでなく、魔法も扱うことができる
- 身のこなしが軽く、素早く行動できる
- 「指輪物語における、神の寵愛を受けたエルフ」のような特別感は備わっておらず、
エルフはべつだん強くは無いが弱くも無く、天使や悪魔のような上位種族よりも格下、というパターンが非常に多い
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