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アメリカの社会に存在する、資産や医療や人種など5つの格差

 

アメリカの社会に存在する格差の種類について調査したので分かったことを報告します。

 

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アメリカの社会に存在する、5つの格差

1「収入面・資産面」での格差

上位1%の超富裕層にばかりお金が集まる社会構造

 

このグラフは、アメリカでのトップ1%の資産額が、アメリカ全体の中央値の何倍であるかを示すものです。

2010年度においては、トップ1%の資産額が中央値の「288倍」という凄まじい値に達しています。

 

 

アメリカの大企業のCEOの給与額は一般労働者の300倍以上

 

上の画像は、S&P500という株価指数の算出に用いられる500個の大企業の、そのCEO(最高経営責任者)の平均収入の各項目の内訳を示すものです。

上の画像が発表された2012年の時点において、CEOの平均収入は、一般的な労働者の平均収入の「約343倍」にのぼります。




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下位80%が所有する資産は、アメリカ全体の資産のわずか7%

 

2007年時点で、下位80%が所有する金融資産は、アメリカ全体の金融資産のわずか7%だけです。

その一方、上位5%の富裕層が、アメリカ全体の金融資産の69%を所有していることが上の円グラフから読み取れます。

 

 

 

 

2「健康面」での格差

 

  • アメリカでは、成人の約40%が肥満、児童の約19%が肥満であると判定されている(2017年時点)
    • 肥満状態は「糖尿病」「心筋梗塞」「脳卒中」などの発症の確率を大幅に高める
  • アメリカでは2017年~2018年で、約4500万人がインフルエンザに罹患したとされ、約6万1000人が死亡したとされる(米CDC疾病対策予防センターの報告)

アメリカの貧困層は、低価格で高カロリーのジャンクフードを主食にせざるを得ないため、肥満率が非常に高くなります。

また、

富裕層と貧困層では感染症に対する意識や防疫の仕方も大きく異なっているため、貧困層はインフルエンザを始めとした感染症に高確率でかかることになります。




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3「医療面」での格差

 

  • アメリカでは、医療保険に加入していない人達が約4800万人もいる
    • アメリカには、日本の「国民皆保険制度」のような医療保険制度が存在しないため、各人で民間の医療保険に加入するしかない
    • 民間の医療保険に加入するだけでもかなりの金額が必要であり、経済状況に余裕が無い人達は医療保険に加入できない
  • アメリカは医療費が超高額であることで有名であり、加入している医療保険の保険適用外の病気・傷病ケースもかなり多いため、
    富裕層は別として、中間層や貧困層は病院で医療を受けられない場合がかなり多い

 

 

 

 

4「人種間」での格差

  • アメリカの白人の平均世帯年収(中央値)は、黒人のそれの1.7倍
  • アメリカの黒人の貧困率は20.8%であり、白人の貧困率の8.1%の倍以上の数値
  • アメリカの黒人の、医療保険に加入していない無保険者数は、白人のそれの1.8倍

2018年度、米国勢調査局の発表

アメリカは移民国家であるため、多種多様な人種が住んでいます。

そのため、白人・黒人・黄色人種・ヒスパニック(スペイン語を日常語とするラテン‐アメリカ系の住民の総称)といった、それぞれの人種間・使用する言語の違いで差別や対立意識が生じ、




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そのことが収入の格差や、就職のしやすさの格差などを生む事につながっています。

 

 

 

 

5「教育面」での格差

 

  • アメリカでは、学区によって学校の学力レベルが明確に分かれていて、
    児童の両親の経済状況が良好な家庭では、好条件の学区(不動産価格が高い)へ引っ越して児童に良い学習環境を用意することができる

    • 貧困層では児童のために引っ越しができず、低学力かつ非常に荒れている学校へ子どもを通わせるほか無い
  • 「その児童が、白人や黒人や黄色人種など、どの人種であるか」「両親の経済状況がどれくらいのレベルであるか」
    が、その児童の学校での立場に直結するため、学校でいじめられる児童も多い

上記に加えて、

富裕層は自身の子どもに、学校とは別のプライベートな教育として、お金をかけてあれこれの経験を積ませたり様々な教養を身につけさせます。

それによって、親が富裕層である子どもは将来的に社会で成功しやすくなり、貧困層が努力のみで彼らに追いつくのは非常に困難であることが実状です。

 




アメリカで、国民間で大きな格差が生じる主な3つの原因

アメリカは世界でも有数の「資本主義を徹底している国」だから

アメリカほか主要国のGDPの推移グラフ

 

現代の世界は「持っているお金の額が、強さに直結する世界」であるので、




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そのことを重々理解しているアメリカは経済力の成長に特に力を入れ、国を挙げて資本主義を徹底しています。

資本主義経済が徹底されている社会では、

  • 「もともと多額のお金をもっている人間」「もともと多額のお金をもっている企業」にさらに多くのお金が集まるようになる
  • 「有能であり、仕事ができる人間」「お金を稼ぐ才覚が優れている人間」にお金が集中するようになる
  • 「能力が凡庸であったり、お金を稼ぐ才覚が無い人間」は、労働力・金銭を搾取される対象になってしまう
    • 上記の事柄から、「資本主義は国民間での格差を拡大させるという副作用をもたらす」と言える

といったことが起こります。

そのせいで、アメリカでは国民が「持つ者」と「持たざる者」の二種類にはっきりと分かれるようになり、国民間での格差が顕著になるようになります。

参考:アメリカほか主要国のジニ係数の推移グラフ

 

ジニ係数:所得や資産の分配の不平等度を測る指標。0~1の値をとり、1に近いほど不平等度が高いことを示す。

 

 

 

 

アメリカは社会保障などの「弱者の保護」に力を入れていないから

  • たとえばアメリカには、日本の国民皆保険制度のような社会保障が無い場合が多い
    • 弱者・国民の保護を目的にした社会保障を不十分にする代わりに、国の防衛費や、企業の研究への補助金に多額の税金を回すことで、
      国の軍事力や、研究・開発の成果を向上させることを優先している

多額の収入・資産をもつ富裕層は社会保障が不十分でも問題無く暮らしていけますが、

貧困層は社会保障が生活の命綱である場合が多く、

社会保障が不十分なアメリカ社会では、富裕層と貧困層の「生活の安定度」の格差が大きく広がることになります。

 

 

 

 

アメリカは「移民国家」であるから

  • 白人
  • 黒人
  • アフリカ系黒人
  • アメリカ・インディアン
  • アジアン

などが、アメリカ国民を構成する主要な人種

アメリカは移民の受け入れに積極的な国家であり、アメリカ国内には多種多様な人種が住んでいます。

白人による白人の優遇、白人による黒人の冷遇・差別、白人と黒人の対立など、




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特定の人種が優遇されたりそれ以外の人種が冷遇されることが起こるようになり、

特定の人種が優位に立つようになり、他の人種が格差の下側に押し込められる、ということが非常に起こりやすくなります。

 




深刻な格差があることで生まれる、アメリカの社会問題

 

国の中で、社会的階級や人種の違いによって分断が起きてしまっている

アメリカの富裕層(格差の上側の人達)

  • アメリカ国内で生み出される富・金銭の大部分を獲得
  • 子どものころから高度な教育を受けることや、強力なコネクションの効果で、社会の指導的地位を代々独占する
  • 貧困層とは関わることがほとんど無く、文化や遺伝子の交雑が起こることはほぼ無い

 

アメリカの貧困層(格差の下側の人達)

  • 低賃金・過酷な労働条件で働き、そのせいで、資産を貯めて格差の上側へ上昇することも難しい
  • 高度な教育を受ける機会が少なく、コネクションもほぼ無いので、社会的地位が高い職業に就くことが困難
  • 富裕層とは関わることがほとんど無く、文化や遺伝子の交雑が起こることはほぼ無い

 

社会の中で、階級や人種で分断が起こっていると、次の項目で解説する深刻な問題が生じます。

 

 

 

 

階級間・人種間で対立が起こるようになり、暴動や略奪が起こるようになる

2020年5月25日の黒人男性の死亡を受けて、抗議デモが略奪行為へ悪化

 

アメリカの国民の間で、社会的階級・人種によって国民の分断がなされているということは、

階級間・人種間での対立が非常に起こりやすくなることを意味しています。

 

対立により、抗議デモ・暴動・店舗の商品の略奪が頻発するようになり、

アメリカ社会の治安がいちじるしく悪化したり、暴動や略奪を忌避して富裕層がアメリカから脱出してアメリカの経済力が低下することを招くようになります。

 



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