日本人の国民性に「保守的」「変化を嫌う」という特徴が備わっていることの原因を調査しました。
日本人が保守的で変化を嫌う、主な2つの理由
1「かつて、日本人が農耕民族であったことの影響を受けている」
今から約3000年前の弥生時代から続く日本の農耕文化が、日本人の精神性に大きな影響を与えている、
という説が有力です。
元農耕民族の国民が獲得しやすい特徴
- 行動が計画的
- 農業には、「計画を立てること」「立てた計画を、ちゃんと実行すること」が成功のために不可欠であるため
- 蓄財(穀物や種もみなど)を好み、蓄えたモノが失われることに強い恐怖を覚える
- 思慮深く、言動がおとなしい
- 辛抱強く待ったり耐えていればその成果として作物が得られるため、「努力」「忍耐」の精神が定着する
元狩猟民族の国民が獲得しやすい特徴
- 行動力が高く、実行へ移るまでの時間が短い
- 行き当たりばったりなところがあり、「とりあえずまずやってみて、後から軌道修正をする」という行動が目立つ
- 開放的な性格で、華やかな雰囲気
- 「自身の意見を述べる」「自身のやりたいことをやる」といった自発性が高い
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2「日本国民は、遺伝的に不安になりやすかったり、挑戦を忌避する傾向がある」
日本人の『セロトニントランスポーター遺伝子』の形質が、不安を抱かせやすくなる
研究の結果、日本人はセロトニン(精神を安定させて安心感をもたらす神経伝達物質)の効果を得にくいことが判明しており、
そのせいで、不安・恐怖を抱きやすいと言われています。
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- セロトニントランスポーター(神経細胞同士のつなぎ目に放出されたセロトニンを、取り込んで再分泌する働きをするタンパク質)の数が多いほど、その人はセロトニンの精神安定効果を享受しやすくなる
- セロトニントランスポーターの生成を指示する「セロトニントランスポーター遺伝子」について、
日本人は『セロトニントランスポーター遺伝子SS型」という、セロトニントランスポーターを少なく生成するように決定づけるタイプの遺伝型の人達が世界で最も多い
・セロトニントランスポーター遺伝子SS型(最もセロトニントランスポーターの生成量が少ない遺伝型)をもつ日本人は、65%以上
・セロトニントランスポーター遺伝子LL型(最もセロトニントランスポーターの生成量が多い遺伝型)をもつ日本人は、わずか3%程度
ちなみにアメリカでは、SS型をもつアメリカ人は18%(最も少数派のグループ)で、LL型をもつアメリカ人は32%(最も多数派のグループ)
日本人は遺伝傾向が原因で、「新奇探索性」が低くて挑戦を避けやすい
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- 新奇探索性の強弱は、DRD4(ドーパミンのD4レセプター)の遺伝的なタイプによって決定される
- 遺伝的に、DRD4の構造が長いタイプはドーパミン(人間にドキドキワクワク感をもたらす神経伝達物質)に反応しやすくなるため、新奇探索性が強くなりやすい
- 遺伝的に、DRD4の構造が短いタイプはドーパミンに反応しにくくなるため、新奇探索性が弱くなりやすい
- 研究によって、日本人はDRD4の構造が短いタイプ(新奇探索性が弱くて新規の挑戦を避けるタイプ)がかなり多いことが判明している
- 同研究で、欧州のデンマーク人・フィンランド人・スペイン人が、DRD4の構造が長いタイプが比較的多いこと(全体の6~18%が長いタイプ)に対して、日本人では長いタイプがそれらよりもはるかに少ない(全体の1%)
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