「セカイ系」という、現代では廃れた(すたれた)ジャンルの主な特徴と、
セカイ系が廃れてしまった理由を解説します。
「セカイ系」というジャンルにありがちな、主な特徴
主人公とヒロインの関係性の良し悪しが、世界の命運を左右する
- 多くの場合で、ヒロイン側が世界の存亡を左右できるだけの強大な能力をもっていたり、左右できる特殊な立場にある
- 男主人公とヒロインの恋愛関係が上手く行けばヒロインは元気になって世界が救われ、上手く行かなくなると力を失って世界が滅亡する
- 男主人公が「世界の方を救うために、ヒロインを犠牲にする」「ヒロインの方を救うために、世界を犠牲にする」の二者択一の選択を迫られることが、セカイ系作品のお約束

本項目の典型例:漫画「最終兵器彼女」
描写が主人公達の身の回りのみに限定され、物語世界の状況が不明瞭
- 世界が滅亡の危機に瀕している、具体的理由
- 人類と敵対している敵勢力の、その正体
- 敵勢力と戦い続けている味方勢力の、具体的な編成や世界における立ち位置
- これらが不明瞭である場合が多く、
その代わりに、「主人公達の身の回りの生活風景」「主人公達の身近な人間関係」「主人公の内面世界・心理状態」などがクローズアップされ続ける
- これらが不明瞭である場合が多く、
「セカイ系」という作品ジャンルが、現代で衰退してしまった理由
「現代での消費者達の需要」が、セカイ系とはかけ離れているから
- 「日常系ジャンル」に代表される、
「ストーリーや各種設定が、単純明快」「キャラクター達が身を置く物語環境が、消費者みんながよく知っているものの類型であり、親しみやすく理解しやすい」という特徴が現代では多くの消費者達に求められている- 上記の事情から、「難解な哲学要素がストーリー上に含まれる」「物語環境の背景が、あえて不明瞭になっている」というセカイ系は、現代での消費者達の需要と決定的にかみ合わない
現代で、セカイ系というジャンルは絶滅したわけではない
- 恋愛モノの作品で、セカイ系の特徴(男女の関係性が、世界の存亡に直結すること)を備えた作品がまれに大ヒットすることがある
- その作品のヒロインが、世界の存亡を左右する極めて重大な役割を担っている
- 上記のリストのような、セカイ系の設定を受け継いだ作品や、セカイ系の設定を縮小させて使用した作品が、現代でも登場し続けている
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