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ハードSFというジャンルが衰退した、消費者側&作者側の原因

 

「ハードSF」という分野が、現代で衰退している理由を解説します。

 

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ハードSFという分野が衰退した、主な理由

読者側・視聴者側の、ハードSFの衰退の原因

「ハードSFの愛好家達」が、作品のあら探しをしてしまう
  • インターネット&スマートフォンの大普及により、誰でもネット上へコメントを投稿できるようになった
    • 上記の事情により、
      通称『SF警察(そのSF作品の設定上で科学的な誤りがある・SFの伝統を軽んじているなどのようにネット上で主張する人達の俗称)』が、SF作品のあら探しをしてネット上で批判することが増えた

 

 

 

SF界隈ではあら探しの仕方が、
・長文で延々と批判することが多い
・「最新の科学論文」「過去のメジャーなSF作品の各種設定&それに対する世間での評価」を引き合いに出す
このように、理詰めで容赦なく攻撃するスタイルであるため、
SF作家達が批判を恐れて萎縮してしまい、SFジャンルの衰退の一因になっていると言われています。




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SF分野に限らず、
・その分野において、マニアの古参ファン達が幅をきかせている
・新参者達に対して厳しい態度であり、作り手側や古参ファン側が新参者を小馬鹿にしたり排斥しようとする(分野の門戸が狭くて閉鎖的であり、健全な新陳代謝が起こらない)
という傾向がある分野は、遠からず必ず衰退すると昔から言われ続けています。

 

 

現代での、消費者側の想像力の低下
  • 日常の範囲外の事象
  • RPGのようなゲーム世界とは、まったく異なる世界
    • これらをあれこれ想像したり、努力して理解しようとすることが困難であるため、高度な「想像力」「理解力」がどうしても要求されるハードSFが消費者達の多くに受け入れられない

 

 

 

 

ハードSFの作り手側の、ハードSFの衰退の原因

内容を難解化させすぎると売れなくなるため、ライトなSFにせざるを得ない

 

 

現実世界での科学の発展&科学の限界点の発露により、SFという分野の魅力が薄れてしまった
  • 「インターネット」「PC」「スマートフォン」「ドローン」などの、かつてのSF作品ではおなじみだった未来の装置が、科学の発展により日常化した
  • 21世紀に入ってから、科学の進歩や宇宙開発の進捗が鈍化し、だんだん限界点が見え始めた
    • 上記のリストのような事情により、現代ではSFが特別視されなくなり、SFに夢を抱く人が大幅に減ってしまった




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各種の創作分野においてSF設定が一般化し、そのせいでハードSFの優位性が失われつつある
  • タイムトラベル
  • クローン人間
  • 人工知能
  • デジタル情報で構築された仮想空間
  • 異世界への転移
  • 地球外惑星のテラフォーミング
  • 人間が身体の一部を機械化してサイボーグになること
  • 人間と見分けが付かないほどに高性能なアンドロイド
  • 量子コンピュータの高度な演算処理による、高精度の未来予測
    • 設定の一例を挙げると、
      上記のリストのような「かつてのハードSFでおなじみだった設定」が、現代の漫画や小説や映画では当たり前に登場するようになっている
    • 「ハードSFでしか味わえないモノ」が昔に較べて激減しているため、「べつに無理して難しいハードSFを読んだり観なくても良い」と消費者達が思うようになっている

 

現代では多種多様な創作分野にSF設定が浸透しているため、
ハードSFという分野は衰退しても、
「広義のSF作品」は増加している、と見なすことができます。

 

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