「失敗国家(政府や治安や経済が、機能不全状態におちいっている国家のこと)」の主な特徴と、
国家の運営が失敗している原因を解説します。
『失敗国家』の、主な3つの特徴
1「その国(失敗国家)が、『国としての機能』を失っている」
- 「国が、国民達に提供するべき公共サービス(たとえば、警察機関による市民の警護など)」が、ほとんど提供されていない状況
- 「国土全体に対して、国の保安を目的にした権力の行使」をできる公式の統治機構が、存在していない状況
- 諸外国とのまともな外交が、できない状況
2「国内の状況は、混乱の極みにある」
国の治安は、最悪的
- 法律がほとんど機能していないせいで、国民間で「暴力・傷害」「略奪」が横行している
- 「内戦状態」「他国からの軍事侵攻を受けている状況」におちいっている失敗国家も多く、国内で日常的に「銃撃戦」「爆発」「殺害」などが起こっている
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国のインフラも、まともに機能していない
- 医療
- 教育
- 水と公衆衛生
- 輸送インフラ
- 通信
- 電気
- 上記のリストのような、国民の生活に必須のインフラがまともに機能しておらず、国民は病気や怪我や数々の不便さに直面している
3「経済は、破綻状態にある」
- 「過去に、デフォルト(発展途上国で、対外債務の元利支払が不能となった状態)におちいった経験がある」「現在、国が財政破綻状態にある」といった状況
- 「たくさんの外貨を稼ぐことができる、有力な産業」が無いせいで、貧困国になっている
- 政治面で「腐敗」「汚職」が横行しており、国の収入や徴収された税金の大部分は闇へと消えてしまう
- 国の失業率が、20%~90%以上に達している
『失敗国家』がいろいろと破綻している、主な原因
国(失敗国家)が、内戦状態・戦争状態にある
- 現政権(正規軍)と、革命を目的にしている反乱軍が、長期的に戦争を続けている
- 国内で、「ある民族と、別の民族が、戦争状態を続けている」「ある宗派と、別の宗派が、戦争状態を続けている」など、内戦状態におちいっている
- 国内で、現政権への対抗手段としてテロが頻発している
- 他国から、軍事侵攻を受けている最中
本項目の具体例
- シリア
- ソマリア
- イエメン
- チャド
- アフガニスタン
失政(政治の方法をあやまること)
- その国の政治家達の間に、「腐敗」「汚職」がまん延している
- 「特定の人物」「特定の党派」による独裁が長年続いていて、しかもその独裁者の政策がダメなものばかり
- 現政権が求心力を維持するために、関係が良くない他国を執拗に挑発し続けた結果、国民を巻き込んだ国家間戦争へ発展してしまった
本項目の具体例
- 北朝鮮
- ウクライナ
- ナイジェリア
- ハイチ
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国の経済政策が、大失敗した
- 対外債務が膨大な金額になり(国が借金漬けになっている)、経済的に破綻状態におちいっている
- 国の主力産業の、国際競争力が低いのに、効果的な打開策を打てていない
- 国民のための雇用政策が上手くいかず、国民の大半が失業状態にある
- 経済政策で失敗し続けた結果、国がハイパーインフレにおちいった
本項目の具体例
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- ジンバブエ
- 中央アフリカ共和国
- 南スーダン
- レバノン
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