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共産主義が、現実世界と合っていない・大きくズレている部分

 

共産主義(私有財産制の否定と共有財産制の実現によって貧富の差をなくそうとする思想・運動)が、現実の世界と大きくズレている部分を解説します。

 

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「共産主義」が、現実の在り方と大きくズレている部分

1「社会に「善人」「努力家」しか存在しないもの、という共産主義の成立条件」

共産主義が前提としている社会
  • 完全に公平無私な、政治家達
  • 国民は全員が努力家であり、皆が勤労精神を備えていること

 

 

現実世界での社会
  • 政治家達は権力におぼれ、不正蓄財に走る
  • 共産主義の体制上、頑張っても頑張らなくても報酬額は同一なので、国民のほとんどの人がサボる方を選択する

 

 

 

 

2「国の指導者が気高い理想家、という共産主義の成立条件」

  • 共産主義が成立するために必要な重要条件として、「政府が、富を国民達に公平に分配できること」「政治に私利私欲を持ち込まない、清廉な政治家」というものがあるが、
    これが現実と大きくズレている




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人間は権力におぼれるように出来ている
  • 共産主義下では、共産党の一党独裁体制という状況になることが常
    • 極めて大きな権力が共産党幹部に集中するようになるため、党員達が国の財貨を不正に蓄財したり、権力を利用して企業・要人と癒着することが、ほぼ確実に起こる
    • 共産主義を実現させるためには、「多かれ少なかれ欲を抱いている人間」を指導者にするのではダメであり、
      金銭欲や権力欲とは無縁のAI(人工知能)に統治を任せるくらいしか術が無い

 

 

「支配層」と「一般国民」の格差は、とんでもなく大きくなる
  • 「権力におぼれた支配層」が「一般国民」から富・労力を搾取することが共産主義下では常態化するようになる
    • 資本主義では、「資本をもつお金持ち」と「一般国民(努力次第で、資本をもつお金持ち側になれる)の間に、経済格差が生じる
    • 共産主義では、「共産党員」と「一般国民(原則的に、支配層側へは移動できない)」の間に、資本主義の経済格差をはるかに上回る差が生じる
      • 共産主義の重大な理念である「国の人々が平等であること」は、上記の超格差のせいで実現不可能になる

 

 

国民の統制や、国の体制維持のために、軍・兵力に頼るようになる
  • 共産主義下では、一般国民は頑張っても頑張らなくても報酬額が同一であるため、たいていの国民がサボるようになる
  • 共産党による独裁体制を維持し続ける必要がある
    • これらの事情から、共産党が国の軍隊を掌握し、
      軍事力で国民を脅迫することで強制的に働かせたり、革命行為を防ぐようになるのが常




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共産主義は「平等であり、争いの無い国」の実現を目的にした思想ですが、実際は
・支配層と一般国民の差が、とんでもないことになる
・一般国民の多くが、搾取・貧困などが原因で苦しみ続けるようになる
・一般国民は軍隊によって脅迫され、しかも、高確率で国家が領土拡大のための強引な併合・侵略戦争を引き起こす
という悲惨な状況に帰結するようになります。

 

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