生存者バイアス(競争に勝ち抜いたごく一部の勝者のみを判断基準にしてしまう心理傾向)のせいで失敗しやすくなる理由・仕組みを解説します。
「生存者バイアス」のせいで失敗しやすくなる仕組み
「生存者バイアス」とは、
・選別過程(たとえば、難関の入試)を通過できた人・物・事だけを判断基準にしてしまいやすくなる
・上記の思考傾向のせいで、選別過程を突破できなかった「失敗した人・物・事」は判断基準にされなくなる
この2つの項目が同時に起こるせいで、人間の判断・選択に偏りが生じやすくなる現象を指します。
「生き残った成功者」を見て憧れて、その人と同じリスキーな手段を採りやすくなる
- 激しい競争に勝ち抜いて成功した人の、高収入や周りから賞賛されている様子を見て、自身もその人と同じように「挑戦」「チャレンジ」をしてしまいやすくなる
- その成功者がしたように「挑戦」「チャレンジ」さえすれば、あとはほぼ確実に成功できると「生存者バイアス」のせいで信じ込んでしまう
- 実態は、リスキーな挑戦・チャレンジをした大勢のうちの大部分が壊滅的な損害を被り、ごく一握りの人が成功して華々しい成果を手に入れた、というもの
スポンサーリンク
「誰でも、簡単なコツで成功できる」と信じてしまう
- 「特定の分野で大成した人物」が、著書やTV番組で『成功のためのコツ』を語ると、
そのコツの内容は低難易度で誰でもできそうなもの(諦めないで継続することなど)である場合が非常に多い- これにより、その簡単そうなコツを信じて挑戦し、結果的に失敗してしまう人が大勢出るようになる
- 「発言者はたまたま運良く成功できただけで、その裏には、発言者が語る成功のコツと同様の行動をしていても失敗した人達が大勢いる(”死人に口なし”であるため、失敗者の声は表には出てこない)」
「発言者が、受け手達にとって聞こえが良い言葉を恣意的に選択している可能性がかなり高い(そのコツが成功に寄与することは嘘では無いが、本当は生まれつきの能力の高さや幸運の方が重要だと自覚しているが、それは口に出さない)」
などが主な原因
- 「発言者はたまたま運良く成功できただけで、その裏には、発言者が語る成功のコツと同様の行動をしていても失敗した人達が大勢いる(”死人に口なし”であるため、失敗者の声は表には出てこない)」
- これにより、その簡単そうなコツを信じて挑戦し、結果的に失敗してしまう人が大勢出るようになる
スポンサーリンク
本ブログ推奨の、書籍や漫画の読み放題サービス
コメント