金利が異様に高い国が、そのような高金利状態になっている理由を解説します。
高金利国が、政策金利を高くしている2つの理由
1「国内で深刻なインフレが起きており、インフレ沈静化のために急激な利上げをしているから」
- 深刻なインフレが起きていて、急激な物価高のせいで国民の生活が困窮している状況
- 国の中央銀行が政策金利を引き上げる(利上げ)と、企業も個人も銀行からお金を借りにくくなってモノ・サービスを購入しづらくなり、それにともなってモノ・サービスの価格が引き下げられることで、インフレが沈静化する
- 慢性的に高インフレ状態になっている国家は、
「国内でまともに商品を生産できないせいで、常に物不足状態になっている」「国の国際競争力が低いせいで外貨を稼ぐことができず、商品の輸入ができずに常に物不足状態になっている」など、問題が根深い場合が多い
本項目の具体例:アルゼンチン
国内でハイパーインフレが起きていることと、通貨安状態が慢性化していることが理由で、アルゼンチンでは政策金利が異常に高く設定されている。(例として、2023年10月時点ではアルゼンチンの政策金利は133%)
アルゼンチンでは産業を近代化させることができておらず、国の国際競争力と経済力そのものが脆弱であり、2020年までに通算で9回のデフォルト(債務不履行)を引き起こしている。
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2「外国からの投資・自国通貨買いを促すために、高金利状態にしているから」
- その国の金利が高いと、その国の通貨を買う国・投資家が多くなる
- 預金金利が高いため、通貨を買って預金しておくだけで高額の利子を受け取ることができるから
- これにより、いろいろな国から資金が集まるため、その資金を利用して経済発展をしやすくなる
- 預金金利が高いため、通貨を買って預金しておくだけで高額の利子を受け取ることができるから
本項目の具体例:南アフリカ共和国
海外からの資本流入を目的として、政策金利を高めに設定することが多い。(2023年11月時点では8.25%)
南アフリカ共和国は「金」「プラチナ」「ダイヤモンド」など鉱物資源が豊富に産出するため経済力のポテンシャルは高く、
国家の経済発展のための先行投資として政策金利を引き上げ、国の通貨(ランド)を海外の投資家達に買ってもらうことを狙いとしている。
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