ネット上で人気の、漫画やアニメのディストピア作品の、国民の管理・監視システムを解説します。
人気のディストピア作品の、国民の管理システム
アニメ「PSYCHO-PASS」
「PSYCHO-PASS」における国民の監視体制・管理体制
「シビュラシステム」によって国民の性格・精神を正確に測定する
- 西暦2112年の日本では、特殊な計測装置によって人間の精神傾向を正確に数量化できるようになっている
- 測定された精神傾向のもとに、個々の資質に最適となる就職先・欲求実現の方法を提示する社会システムが「シビュラシステム」であり、
このおかげで国民は自己の人生における各種の選択で悩むことが無くなった
- 測定された精神傾向のもとに、個々の資質に最適となる就職先・欲求実現の方法を提示する社会システムが「シビュラシステム」であり、
不穏分子は事前に社会から隔離される
- 「犯罪係数」というパラメーターが100〜299の数値であると判定された者は、潜在犯(犯罪を為す可能性が高い者)と見なされ、たとえ前科が一切無くても隔離施設での生活を強制される
- 潜在犯に認定されて人生を潰された国民達はシビュラシステムを恨んでいるものの、シビュラシステムの導入によって社会の治安は格段に良くなった
- 精神傾向の計測装置は街中に設置されているため、国民は常時監視下に置かれており、潜在犯・犯罪者はもはや街を歩くこともできない環境にある
- 「犯罪係数」が300以上であると判定された者は、いかなる処置をもってしても更生の余地無しとされているため、判定された瞬間にその場で公安職員に殺処分される
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漫画「狂四郎2030」
「狂四郎2030」における国民の監視体制・管理体制
男女を隔離し、旧時代の国民の99%を粛清する
- 男性と女性を隔離し、日本国民の99%は「男性のみで構成された農場」「女性のみで構成された農場」で労働させられている
(農場から逃亡しようとすると、それに反応して首輪が自動的に締まり、絞殺される)- この男女隔離政策の建前は日本の食糧自給率を向上させることであるが、
実態は男女を隔離することで新規出生を不可にし、支配者層にとって不要な日本国民をゆるやかに死滅させることが目的 - 日本国民の99%を粛清し、代わりにデザインヒューマン(遺伝子操作して作られた亜人種であり、極めて従順)に各種の労働をになわせて、支配者層が栄華を極めようとしている
- この男女隔離政策の建前は日本の食糧自給率を向上させることであるが、
第三次世界大戦後、日本は軍事国家&独裁国家になっている
- 核兵器が多用された第三次世界大戦で世界人口の約80%が死亡し、参戦していた国の中で「アメリカ」「中国」は大打撃を受けて消滅した
- 日本を含めて生き残った国々は、いずれ起こる第四次世界大戦を見据えて再軍備を進めている状況であり、
日本も一党独裁国家となり、軍事国家へ変貌した- 独裁体制になったことで国民の自由は無くなり、国の管理のもとに国民の99%はゆるやかに絶滅していっている
小説「新世界より」
「新世界より」における国民の監視体制・管理体制
「呪力(超能力のこと)をもつ人間の暴走を防止すること」を最優先して社会が形成されている
- 幼年期から続けられる思想教育
- 社会に関する情報統制
- 能力や性格において不適格だと見なされた者は、秘密裏に抹殺される
- 上記のリストのような措置により、社会の安定を図っている
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本作で、このような社会体制になった理由
- 21世紀初頭、呪力をもつ人間達(世界人口の0.3%の割合)と通常の人間達との抗争により、既存の社会体制・文明は完全崩壊し、世界人口は最盛期の2%以下にまで激減した
- 呪力をもつ人間が、組織的弾圧に対抗して能力を成長させ、最終的には核兵器クラスの威力の攻撃ができる超能力者まで現れたため
- 本作の物語舞台は、文明崩壊から約1000年が経過した世界であり、
超能力同士の抗争でまた文明が崩壊することを避けるために、人間の攻撃性を抑制する社会体制が必須だった
漫画「アップルシード」
「アップルシード」における国民の監視体制・管理体制
地球の統一管理局である人工島「オリュンポス」
- 本作での物語舞台である巨大人工島「オリュンポス」では、人間同士の無意味な衝突を避けるための様々なシステムが導入されており、
その1つが、オリュンポスでの人口の約半数を占めるバイオロイド(人為的にコントロールされて生まれた人間)- このバイオロイドが、人間同士の衝突を防ぐための緩衝材として機能している
- 荒廃しきった戦後世界とは完全に別物の、豊かで安全な生活がオリュンポス内では実現できている
(ただし、オリュンポス内では「富の再配分」「不穏要素を洗い出して事前に排除し争いを無くそうとする」などの制度が実施されており、人間の本質に逆らう事象が多いせいでついていけなくなる人間も続出している)
本作の世界で、オリュンポスで人間達が管理されている理由
- 1990年代から2020年代にかけて第三次世界大戦(世界に存在するほぼ全ての核兵器が使用された)・第四次世界大戦が勃発し、世界は大きく荒廃した
- 2100年頃まで全世界で復興が続けられていたが、
2125年に第五次世界大戦が起こり、再び世界は大きく荒廃し、それまでの国家体制と情報網は破壊され尽くした- このような状況下で、理想郷を目指して建設されたオリュンポスは、世界に残存する各勢力に対して大きな影響力をもっている
アニメ「楽園追放」
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「楽園追放」における国民の監視体制・管理体制
スペースコロニー「ディーヴァ」で、人類は情報生命体として生きている
- スペースコロニー「ディーヴァ」において、人類は肉体を捨て、仮想現実空間の中で情報生命体として生きている
- 物語開始時の約120年前、
地球では環境調整用ナノマシンが暴走したことにより荒廃し、人類のそのほとんどは砂漠化した地球を見限って、宇宙空間に建設したスペースコロニーで生きることを選択した
- 物語開始時の約120年前、
ディーヴァの体制に貢献しない者・反対する者は大きな制限を課される
- 情報生命体になったことで「死」「病気」「老化」などから人類はついに解放されたが、その代わりにディーヴァの体制に貢献・従属することが必須となった
- ディーヴァにおける仮想現実空間用の演算リソースは有限であるため、有能でありディーヴァに大きく貢献する者から優先的にメモリーを割いてもらえる(メモリーの容量が増えると、ディーヴァでの暮らしが豊かになる)
- 怠惰である者はろくにメモリーを回してもらえず、さらには、ディーヴァの体制に従わない者はアーカイブ化されて情報体を圧縮凍結されてしまう(牢獄に閉じ込められた時と同じような状態)
漫画「火の鳥未来編」
「火の鳥未来編」における国民の監視体制・管理体制
もはやどうにもならなくなった世界を前に、人類はコンピューターに政治をゆだねた
- 西暦3404年、地球全土の環境は荒廃して、もはや地上で人間は生きていけなくなっている(地下に国家を建設している)
- 人類の文明・科学は25世紀を頂点にして以後は衰退し続け、西暦3404年の今では21世紀レベルにまで後退してしまっている
- これらの閉塞状況を前にして、政治家達は国家の運営をAIにゆだねるようになってしまった
- 毎日の食事内容にいたるまでAIに決められるようになり、息が詰まる人も多かったが、それでも国家の運営状況は以前よりも良くなった
- これらの閉塞状況を前にして、政治家達は国家の運営をAIにゆだねるようになってしまった
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AIに国家間戦争を強要された結果、人類は滅亡する
- その国の代表のAI同士が対立したことが原因で、相手国に超強力な核兵器を用いた戦争を仕掛けるようにAIに強要される
- その結果、地球に残存していた5つの国家全てで核兵器が炸裂し、一瞬にして全ての国家が消滅し、ごくわずかの人間を残して人類は滅亡した
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