魔法を学ぶ学園を舞台にした小説「ハリー・ポッターシリーズ」は驚異的な売上を記録し、たびたび映画化もされ、2019年の今もなお、知名度は抜群。
似たようなファンタジー小説はハリー・ポッターの他にいくらでもあるのに、どうしてハリー・ポッターだけがこれほどの超人気を獲得しえたのか?
ハリー・ポッターシリーズの人気が爆発した理由を調査したので、分かったことを報告します。
ハリー・ポッターがここまで成功できた3つの理由
1.「魔法」と「日常」が絶妙に融合した、魅力的な世界観
- 物語世界が完全な異世界ではなく、現代イギリス
- ホグワーツ魔法魔術学校においても、勉強・クラブ活動といった普通の学校と同じことを行う
- 臆病だったり、コンプレックスを抱えている、普通の人間と性格面がいっしょの登場人物達
- 「現実世界にある駅内の、特定の壁へ向かって走ると、魔法世界へ移動できる」など、日常世界のあちこちに魔法世界の入り口や魔法要素が存在している
- 学校の長期休暇には列車に乗って実家へ帰り、日常へ帰還する
- 魔法使いの家庭が、普通の人間の家庭と大差無い
- 魔法によって成り立つ生物・学校の文化・「クィディッチ」という魔法のスポーツなど、魔法的な独自の世界観はしっかり作り込みつつも、物語本編では日常シーンが多いので、読者としてはあまり息苦しくならない
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たとえば、J・R・R・トールキン著の「指輪物語」のように、独自の文明と文化が築かれたファンタジー世界が舞台の物語だと、面白い反面、その独自世界の成り立ちの解説について行けずに脱落する読者も出てきます。
ハリー・ポッターシリーズでは、ファンタジー一辺倒になることなく、どちらかというと日常がベースのファンタジー世界を描いています。そのおかげで、読者は楽に物語を受け入れることができます。
ハリー・ポッターシリーズの、日常とファンタジーが融合した世界観は非常に親しみやすく、「こんな魅力的な世界へ行ってみたい!」「もしかすると、世界のどこかに本当にハリー・ポッターの小説みたいな魔法学校があるかも?」と読者に思わせる吸引力があります。
2.ベタで王道的な、万人に好まれる作風
- 平凡な少年のハリーが魔法の世界へと踏み込み、そこで成長していく
- しかし、実はハリーには優れた才能が隠されていた
- ハリーの出生の秘密をめぐるストーリー
- 嫌味な性格のライバルがいる
- 友情
- 悪の存在との対立
- ハリーの親のかたきである最強の闇の魔法使い「ヴォルデモート」を倒す、という王道の話
- 「死の秘宝」「空飛ぶ車」といった、わくわくするファンタジーアイテムやファンタジー要素
小説・ハリー・ポッターシリーズは王道的な物語であり、万人に好まれます。
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言ってしまえばベタなストーリーですが、変にひねくれていたり、高尚な作品作りを目指してしまったせいで難解になってしまっては、みんなに受け入れられません。
誰にでも受け入れられる、王道的な物語であったからこそ、ハリー・ポッターシリーズが大流行した大きな理由です。
3.人気の出やすい「学園モノ」という賢明な選択
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ハリー・ポッターシリーズの舞台は「ホグワーツ魔法魔術学校」であり、ハリー・ポッターシリーズを日本風に表現するなら「学園モノ」ということになります。
読者の誰もが一度は学校に身を置いているので、学園にありがちなこと・学園の規則や行事といったものには親しみ深く、「戦国時代モノ」「未来SF世界モノ」といったなじみの薄い作品分野よりもはるかに読みやすいというメリットがあります。
ハリー・ポッターシリーズが大ヒットした要因の1つは、読者の多くが共感できる「学園」を物語舞台にした、というものが挙げられます。
ハリー・ポッターシリーズのストーリーと驚異の売上記録
ハリー・ポッターシリーズのストーリー
孤児で、義父、義母(伯父、伯母)に冷遇され、従兄弟等にいじめられている少年「ハリー・ポッター」は、11歳の誕生日に自分が魔法使いであることを知る。
ホグワーツ魔法魔術学校へ入学し、いままで知らなかった魔法界に触れ、亡き両親の知人をはじめとした多くの人々との出会いを通じて成長する。
そして、両親を殺害したヴォルデモート卿と自分との不思議な因縁を知り、対決していくこととなる。
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- 全7巻のハリー・ポッターシリーズで、合計4億5000万部以上の売上
- 「合計4億5000万部以上」という発行部数は、「聖書(世界1位)」「コーラン」「毛沢東語録」「スーパーマン」といった一般書籍とは別格の本に次ぐ、世界8位
- ハリー・ポッターシリーズの7作品の映画の興行収入は8034億円であり、シリーズものの映画の中で興行収入が1位
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