RPGおよびゲームによく登場する伝説の剣の、その元ネタ・原典を解説します。
「伝説・伝承」にもとずく剣
エクスカリバー
- 伝説「アーサー王物語」に登場する、アーサー王の愛剣
- 「岩に突き刺さったエクスカリバーを抜いた者こそが、ブリテンの真の王である」という前提のもとに、アーサーがエクスカリバーを引き抜いた説
- すでに王になっていたアーサーが、湖の貴婦人からエクスカリバーを与えられた説
- エクスカリバーに関する伝承は、主に上記の2つが存在する
アロンダイト
- 伝説「アーサー王物語」に登場する、円卓の騎士・ランスロットの愛剣
- ランスロットはアロンダイトを用いて火竜を退治した
- 「円卓の騎士」とは、伝説「アーサー王物語」において、アーサー王を含めて円卓(丸いテーブル)に座ることを許された高名な騎士達のことを指す(アーサー王も円卓の騎士の一人)
- 円卓の騎士の一人・ガウェインのもつ聖剣が「ガラティーン」であり、こちらも知名度が高い剣
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ダーインスレイヴ
- 北欧の伝承に登場する魔剣であり、ダーインスレイヴを一度抜いてしまうと、生き血を浴びないと鞘(さや)に収まらないとされている
物干竿(ものほしざお)
- 剣客・佐々木小次郎が使用していたとされる、異様な長刀
- 剣豪・宮本武蔵との決闘で、佐々木小次郎は物干竿を使ったと言われている
「神話」にもとずく剣
レーヴァテイン
- 北欧神話の邪神・ロキの創った、神が用いるための武器が「レーヴァテイン」
- 北欧神話の「フィヨルスヴィズの歌」でレーヴァテインが登場するが、具体的にどのような武器であるかの記載がいっさい無いため、
「剣」「杖」「炎属性を備えた剣」など諸説ある
- 北欧神話の「フィヨルスヴィズの歌」でレーヴァテインが登場するが、具体的にどのような武器であるかの記載がいっさい無いため、
- ゲームやその他の創作物では「レヴァンティン」という発音しやすい名称が使われることが多い
カラドボルグ
- ケルト神話に登場する魔剣であり、英雄「フェルグス・マック・ロイ」の愛剣
- カラドボルグという言葉は「稲妻(硬い稲妻・稲妻の一撃)」を意味している
- 神話において、カラドボルグの刀身が無限に伸び、はるか先にある丘の頭三つを両断したとされている
アンサラー
- ケルト神話の神・ルーの持つ剣であり、神話物語群の一つ「トゥレンの子らの最期」においてこの剣が登場している
- 元の名称は「フラガラッハ」であり、これを英名にしたものがアンサラー
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天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)
- 日本神話に登場する剣であり、
三種の神器(皇位の標識として歴代の天皇が受け継いできたという三つの宝物、すなわち八咫鏡(やたのかがみ)・天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)・八尺瓊曲玉(やさかにのまがたま))の1つ - 須佐之男命(スサノオノミコト)がヤマタノオロチを退治した際に、その死骸の中から手に入れた剣とされている
- ヤマタノオロチを退治した時に使用した剣が「天羽々斬(あめのはばきり)」であり、これもRPGに登場することがままある
- 「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」と同一の剣
布都御魂剣(ふつのみたまのつるぎ)
- 日本神話に登場する剣であり、神武天皇が東部征伐において、高倉下(タカクラジ)から得たとされている
ティルヴィング
- 北欧神話に登場する魔剣
- ドワーフ達によって鍛えられた剣であり、「悪しき望みを3度は叶えるが、持ち主にも破滅をもたらす呪い」がドワーフによってかけられている
「叙事詩」にもとずく剣
デュランダル
- 叙事詩「ローランの歌」に登場する、英雄・ローランが持つ剣
- 叙事詩の中で、岩をも両断する神がかった切れ味・破壊力があるとされている
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バルムンク
- 叙事詩「ニーベルンゲンの歌」に登場する、英雄・ジークフリートの持つ剣
- ジークフリートはバルムンクを用いて竜殺しを為し、バルムンクは「竜殺しの魔剣」として扱われるようになった
- RPGに頻出する「グラム」という名称の剣は、本項目のバルムンクと同一
ドラグヴァンディル
- 古代アイスランドの伝承を綴った叙事詩の一つ「エギルのサガ」に登場する、真のバイキングであることを証明する剣
「小説」にもとずく剣
ヴォーパルソード
- 児童小説「鏡の国のアリス」で登場する剣
- 作中で詠われる「ジャバウォックの詩」の中でヴォーパルソードが登場し、
無敵の怪物「ジャバウォック」がヴォーパルソードによって倒されたとされている - ヴォーパルソードでジャバウォックを倒したのは詩の中に登場する少年であって、小説の主人公のアリスではない
- 作中で詠われる「ジャバウォックの詩」の中でヴォーパルソードが登場し、
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村雨(むらさめ)
- 南総里見八犬伝(なんそうさとみはっけんでん)という、天保13年(1842年)に完結した長編伝奇小説に登場する宝刀
- 刀身が常に水で濡れていて、敵を斬っても刀身からあふれる水が自然に血のりを洗い流すため、切れ味が落ちない
「史実」にもとずく剣
正宗(まさむね)
- 正宗という、鎌倉時代から南北朝時代にかけて活躍した刀工であり、日本の刀工史上で最も有名なものの1つ
- 正宗の銘をもつ名刀
- 正宗には、上記の2つの意味がある
村正(むらまさ)
- 村正という、室町時代の伊勢国の有名な刀工
- 村正の銘をもつ名刀
- 村正には、上記の2つの意味がある
- 時の将軍・徳川家が被った複数の凶事で、村正が用いられたものが多かったことから、村正は妖刀であると恐れられた
その他、RPGで登場しやすい主な日本刀は
・陸奥守吉行(むつのかみ よしゆき):江戸時代の刀工、同時に、彼の鍛えた刀の銘のこと
・虎徹(こてつ):江戸時代の刀工、同時に、彼の鍛えた刀の銘のこと
・菊一文字(きくいちもんじ):鎌倉時代の刀工、同時に、彼の鍛えた刀のこと
・和泉守兼定(いずみのかみ かねさだ):室町時代の刀工、同時に、彼の鍛えた刀のこと
その他、RPGによく出てくる定番の剣
ルーンブレイド
- 「ルーン」とはゲルマン語系・北欧で用いられていた古代文字であり、RPGにおいては「ルーン」とは魔法の1つとされることが多い
ミスリルソード
- 「ミスリル」とは、小説「指輪物語」で広く知られるJ・R・R・トールキンの作品世界で登場する特殊な金属
- ミスリルは、銀の輝きと鋼をしのぐ強さを備えるとされている
- J・R・R・トールキンの作品世界では、「グラムドリンク(オークが近づくと赤く光る剣)」も登場し、これもRPGに登場することがままある
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