芸能系や漫画系やアニメ系といった種類の専門学校は、良いうわさをほとんど聞きません。
これらの種類の専門学校の問題点について調査したので、分かったことを報告します。
声優・芸能・芸術系の専門学校の3つの問題点
1.学校で勉強したからといって「才能」は身につかない
声優や漫画家になりたくて専門学校へ通う方は多いのですが、これらの職業に就くためには優れた才能が必須となります。
声優に必要な才能は「魅力的な声質」、漫画家に必要な才能は「魅力的な絵やストーリーを描ける能力」、芸能人に必要な才能は「たくさんの人を魅了する独特の顔や雰囲気」など、これらは専門学校でいくら勉強しても、なかなか身につくものではありません。
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声優や芸能人のような、みんなが憧れる表舞台系の仕事に就くための才能は、後天的努力が通用しない「生まれつきの才能」であることがほとんどです。
2.専門学校に入学したからといってなれる保証はどこにもない
声優になるためにはオーディションに合格して抜擢される必要があったり、漫画家になるためには新人賞で受賞する必要があったりと、どうしても狭き門をくぐり抜けなければなりません。
試験に合格する必要があるのは国家資格などでも同様ですが、オーディションや新人賞の競争倍率は約100倍にもなり、普通の試験とは難易度が全く違います。
そのため、声優や漫画家の専門学校では「学校では一通り基礎は教えました。後のことは知ったことじゃないので、そっちで頑張って下さい」という風に将来について丸投げされることが極めて多くなります。
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3.専門学校が働きたくない若者達の現実逃避先になっている
もともと専門学校は「勉強して大学受験に合格することも、今すぐ就職して働くことも、どっちもイヤ」という人達が入校する「モラトリアムのための場」になりやすいところです。
声優や漫画の専門学校は、現実逃避先としての性質がいっそう強い種類の学校と言えます。
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「アニメが好きだから、アニメキャラの声を充てられる声優になりたい」「漫画が好きだから、世の中に漫画を発表できる漫画家になりたい」といった甘い動機で専門学校へ入校する人が後を絶たず、現実的な進路決定を先延ばしにするためだけに声優や漫画の専門学校が利用されているケースもかなりの数に上ります。
現実逃避のために声優や漫画の専門学校へ入るということは、高い学費を払って何年も無駄にしてより悪い状況に身を置くことになるという、無意味どころか逆効果になってしまう選択肢です。
有名声優が暴露する「声優学校の効力の無さ」
にもかかわらず、声優志望者たちがまるでシンデレラのような甘い成功ストーリーを思い描いてしまうのは、それを体現している役者が実際に存在するからなのでしょう。
たとえば、『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイ役で有名な林原めぐみさん、そして『名探偵コナン』のコナン役でおなじみの高山みなみさん。彼女らは二人とも、二十代になるまで声優になろうなんて考えていなかったそうです。
それがあるとき突然声優を志し、あっという間にデビューしたのみならず、あれよあれよという間に一時代を築くレベルの人気声優になってしまったのだから大したものです。
言うまでもないことですが、彼女たちにあって、普通の声優志望者に欠けているものは「才能」です。
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そこそこ才能のある人間が努力を重ねてやっと到達する領域に、いとも簡単に届いてしまう傑物がごく稀まれにいます。林原めぐみさんや高山みなみさんはそういう人種です。彼女たちの芝居はすごい。
実際に見ている私も心からそう思います。芝居の勉強をしたことがなかったのに何でこの領域にいるの? とぎょっとしてしまうような役者なのです。
そして、才能のない人間がどれだけ努力を重ねたところで、その領域には決して届きません。努力だけでもある程度まではいきますが、その先の一線を越えるには「才能」というパスポートがどうしても要るのです。
才能の重要さについて語るのはとても難しいことです。なぜなら、芝居ひとつとっても「センスのある奴はほっておいてもできるし、できない奴は何を教えてもできない」の一行で済んでしまう話だからです。
声優専門学校に通おうが養成所に通おうが、できない人にはできない。センスのいい人は放っておいてもどんどんうまくなる。
理想の上では、学校などはこの「できない人」を「できる人」に育て上げる場所ということになっているのでしょうが、私の見てきた限りなかなかそうもいかないようです。
生まれ持った声質・容姿・雰囲気が非常に重要な声優業界・芸能業界では、いくら専門学校でノウハウを学んでも、実際にプロの芸能人や声優になれる人はごくまれのようです。
過大広告はつきもの、という専門学校の恐い実態
- 専門学校の入学生向けパンフレットには「国家試験合格率70%!」と表記されているが、このことが「詐欺だ!過大広告だ!」と入学した学生に言われたことがある
- 実は「国家試験合格率70%!」という宣伝文句は「専攻科(大学卒業資格が必要な1年の養成課程)」での合格率であり、他の学科には当てはまらない
- 「専攻科」の学生はもともと学力があって、しかも1年集中して国家試験対策をするので、合格率が高くて当たり前
- 「詐欺だ!」と学生に言われた講師が教えていた4年課程の学科では、合格率が30%程度しかなかった
- パンフレットでの「国家試験合格率70%!」の表記の横にとても小さな文字で「これは専攻科の数字です」と載っており、したがって詐欺ではない、というのが専門学校側の対応
- この騒ぎ以外にも「説明会で聞いた内容と全然違う」「最初に聞いた内容よりも、学費が多く取られる(※実際に学費は毎年上がっていくが、そのことは募集要項に表記されていない)」「聞いていた合格率と違っている」など、嫌というほど学生から問い詰められた
入学する専門学校を選ぶ時の、3つの注意点
- その専門学校の講師達が「その業界で現役活動中」であるかを確認する。業界からお払い箱になった元業界人が専門学校講師へ落ちてきていることも多い
- その専門学校のコースや学科が多すぎる場合は、そこが大手専門学校でない限り、止めた方が良い。中小専門学校でたくさんのコース・学科を用意しているところは、レッスン内容が薄すぎて何も身につかない
- その専門学校のパンフレットなどに掲載されている「卒業生の就職先」が大手ばかり、という種類の専門学校を選ぶこと。聞いたこともない無名企業ばかりが掲載されている場合はその専門学校は就職実績が悪いことを意味している
入る学校を間違えないためには、事前に「その学校の資料」を集めて、それぞれ見比べることが絶対に必要です。
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