一定以上の強い権力が必ず腐敗してしまう現象の、その理由

強い権力は必ず腐敗する現象の、その理由・原因を解説します。

ある程度以上の強さの権力が必ず腐敗する、主な理由

ある程度以上の強さの権力が必ず腐敗する、主な理由

1「強大な権力によって得られるモノの誘惑」が「自制の力」を大幅に超えているから

強大な権力によって得られるあれこれが快楽すぎて、ほとんどの人達は自制できなくなる

多額の金銭
権力をもつ自分と「コネクション」「恩の貸し」を作りたい人達が、「接待」「あれこれの贈り物」という形で次々とすり寄ってくること
多くの人達から賞賛されたり、羨望の的になること
自身の権力が及ぶ範囲の人達を手足のように使ったり、時には露骨に見下しても、多くの場合で不問にされること
- 上記のリストのような絶大な恩恵のせいで、ほとんどの人達は欲望・権力への執着心を制御できなくなる
  （制御できなくなったことで、権力が腐敗することになる）

2「強大な権力を手にした後は、権力の自浄作用が機能しない状況になりやすいから」

権力者の周りをイエスマンで固めるようになり、そのせいで権力者自身の万能感・自己肯定感に歯止めがかからなくなる
権力者が横暴なやり方をしていても、部下達には強制的に止めるための権限が無いため、周りにはどうにもできない
- これらの事情により、権力者の専横な振る舞いに歯止めがかからなくなり、権力が腐敗していくことになる

失敗の科学

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3「いったん権力の美味を知ってしまうと、以後は権力の座を死守しようとしてしまうから」

自身にとって都合が悪い人物（たとえば、非常に有能であり自身の地位まで昇ってくる可能性が高い人物）を、集団から追放しようとする
自身の失態・責任問題を、部下のせいにすることで自身の地位を守る
集団のルールを自身の権力によって強引に変更し、自身にとって過度に有利なルールにしてしまう
- 権力の座を死守するために上記のリストのような過激な方法を取りやすくなり、そのせいで権力が腐敗するようになる
- あくどい手法で他者達を害してきたぶん、仮に権力の座から引きずり下ろされたら苛烈な報復を受けることは必至であるため、
  いったん独裁者的行動を始めたら最後まで突き進むしか無くなる（権力の腐敗に歯止めがかからなくなる状況）

権力の腐敗を軽減するためには、
・「権力者の行動の、捜査と監視」が自由にできる独自の権限をもつ人物・組織を用意する（権力の腐敗を少しでも防ぐための仕組みを、後付けではなく最初からルールに組み込んでおく）
・権力の座に「任期」を必ず設定するようにする
・「規律・ルール・清廉を強く重んじる性格型の人物（そのような性格型の人間が、世の中にはたしかに存在する）」を組織のリーダーに据える
これらの方法で、権力の腐敗をかなり和らげることができます。

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