資源に経済依存していたせいで、資源が枯渇して経済破綻した「ナウル共和国」に学ぶ、
資源国の弱点・欠点を解説します。
経済破綻したナウル共和国に学ぶ、資源国の弱点・欠点
1「お金になる、資源」が簡単に採れるせいで、国民の労働意欲が育たない
- 資源を掘るだけで多額のお金を得られるせいで、国民に勤労精神が根付きにくくなる
- 国民間の競争が起こりにくいせいで、「研究」「新技術・新製品の開発」などの分野も発展しにくくなる
本項目の、ナウルにおける実例
- 地下の「リン鉱石」を採掘して輸出するだけで多額の外貨が稼げたため、ナウル国民はろくに仕事をしようとしなかった
- 上記の採掘作業も、外国人労働者を雇ってやらせていたため、大部分のナウル国民はほとんど働かずに遊んで暮らしていた
- 当時のナウルは「税金はゼロ(納税義務が無い)」「医療費・教育費もタダ」といった状況であり、ナウル国民にとっては楽園のような日々だった
- 上記の採掘作業も、外国人労働者を雇ってやらせていたため、大部分のナウル国民はほとんど働かずに遊んで暮らしていた
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2「頼りの資源が枯渇してしまうと、国民は路頭に迷うことになりやすくなる」
- 資源をあらかた採り尽くしてしまい、国外へ向けて売る物が無くなってしまう
- 国内産業を資源採掘・資源加工に大きく依存していたせいで、かんじんの資源が枯渇してしまうと、国際競争力がある産業がほぼ無いという危機的状況になってしまう
本項目の、ナウルにおける実例
- 1990年代後半にナウル共和国のリン鉱石が枯渇し始めると、
「ナウル共和国には、資源採掘以外の産業がろくに無いこと」「ナウル国民は、地道な労働の経験が全然無かったこと」という事情により、国の経済は急速に破綻していくことになった- 国の政府は、資源による収入にあぐらをかいたずさんな国営をしており、資源枯渇後は的外れな打開策(ナウル共和国をマネーロンダリング用の国にしようとして、即座に国際的な非難を浴びるなど)しか打てなかった
- ナウル国民は「これまでずっと遊んで暮らしてきたせいで、働き方が分からない」という状況におちいっていた
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経済破綻後、
ナウル共和国は国際援助に頼ってなんとかやりくりしていましたが、
近年になって採掘技術が進歩したことで、これまでは掘れなかった層のリン鉱石を採掘できるようになり、少しずつ経済が回復しています。
(ただし、この二次採掘も30年~40年程度の経過でまた枯渇すると言われており、将来の見通しは暗い)
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