独裁国家における、「独裁体制」の構造的な問題点を調査しました。
独裁国家の、3つの構造的欠陥・欠点
1「独裁国家は、その体制の構造上、トップの判断が狂いやすくなる」
トップに権力がありすぎるせいで、愚行に走りやすくなるから
- かりに最初は清廉な為政者であったとしても、
「ばく大なお金」「国民達を思うがままに動かせる絶大な権力」がトップに何年間も集中するせいで、非常に高い確率で『暴君』に変わってしまう
粛清の連続で、トップの周りには無能なイエスマンしか残らなくなるから
- 「独裁者にとって、耳が痛い正論・進言」「独裁者を不快にさせる、国内の事情」などを話す部下は、高確率で粛清(独裁政党などで、方針に反する者を排除すること)の対象になる
- 有能な部下達の粛清が連続した結果、最終的には、独裁者のことを肯定するだけの無能なイエスマンしか残らなくなり、
独裁者が正常な判断ができなくなりやすい
- 有能な部下達の粛清が連続した結果、最終的には、独裁者のことを肯定するだけの無能なイエスマンしか残らなくなり、
逆らう者達を粛清し続けてきたので、報復が怖くて誰も信用できなくなるから
- 独裁者自身が「自身に逆らう者」「反対意見を出す者」を粛清(殺害に近い処置)し続けてきたため、もしも自身が失脚すれば、今度は自分が新しいトップに殺されてしまう
- 上記の事情により、周りの部下達のほとんどが敵に見えてしまい、
部下達のまっとうな進言を信じられなくなったり、少しでも反対する者は恐怖心によって即座に粛清したりと、正常な判断ができなくなる
- 上記の事情により、周りの部下達のほとんどが敵に見えてしまい、
2「独裁者が権力を維持するために暴挙に出て、最終的に自滅しやすくなる」
- 独裁体制に反対する国民達を、弾圧(権力者が反対勢力を、警察・軍隊などを使って強制的に鎮圧または妨害すること)する
- 国内を統制しやすくするために、国の経済規模やメディアの規模を制御可能な範囲まで縮小させる
- 上記のリストのような圧政に国民達が耐えかねて、革命運動が起こりやすくなっていく
その国で独裁体制が発足する主な理由は、
「その国の国民達が、不真面目だったり怠惰である傾向があり、上が強権的に支配してあれこれのルールを強制しないと国としての統制が取れない」
「特定の由緒ある血筋の一族が、現代でも多大な権力と経済力をもっていて、その一族が独裁体制を構築する」
といったものが主なものです。
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しかし、時代を経て独裁国家の人々が「人権」「自由」の価値に気づき始めるとともに、独裁体制へ反抗していく傾向が強くなっていきます。
3「独裁国家のトップが不調をきたし始めた場合、一気に国が傾いてしまう」
- トップが、何らかの理由で乱心して、
「他国への無謀な侵攻を決定してしまう」「国民への度を超えた圧政を始めてしまう」などの、自国が滅びる原因になる愚行を始める - トップが、老衰や病気で倒れてしまったが、それまでずっと独裁体制を続けていたせいで、有能な後継者が育っていない
- 上記のリストのような事情により、トップがダメになってしまうと、独裁国家は一気に瓦解する方向へ進んでしまう
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「独裁体制」と「民主主義体制」の各種の違い
独裁体制 | 民主主義体制 | |
---|---|---|
国内の変革スピード | 独裁制であるため、早く変革が進む | 合議制であるため、変革は遅い |
トップが優秀かつまともである間 | 快調に国が発展していく | 独裁体制よりも遅いが、堅調に国が発展していく |
トップがおかしくなったり倒れてしまった時 | あっという間に国が崩れる | 複数のリーダー達に権力が分散しているため、国の暴走は防止できるし立て直しもできる |
国の安定度 | 低い (トップが健在なうちは国がどんどん発展するが、トップが崩れると一気に国が瓦解する) | 高い (スピード感には欠けるが、そのぶん国の基礎は盤石) |
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