「有能」「成功した」と評価される独裁者の特徴・タイプを解説します。
「有能・成功した独裁者」の、主な3つの特徴
1「だいたんな改革を繰り返し、国家の基礎を固めたり国の近代化を急速に進めた」
- 「他国の支配からの独立」「建国」に大きく寄与した
- 国の社会制度やインフラなどの整備を独裁によってスピーディーに進め、国を急速に近代化させた
- 反対派の弾圧・粛清など倫理的な問題はあるものの、後世まで通じるシステムを築いた独裁者は、名君として歴史に刻まれることが多い
本項目の具体例:トルコの「ムスタファ・ケマル(大統領)」
トルコが建国された際の初代大統領であり、
・教育
・司法
・文化
を筆頭にして多方面の近代化と改革を急速に進め、現代におけるトルコ共和国の基礎の大部分を築いた人物。
反対派を徹底的に排除した独裁者であったものの、結果的には善政を敷いた希有な人物であり、現代のトルコ国民から敬愛されている。
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2「独裁者の強権によって、国の経済力を急速に引き上げた」
- 計画経済(政府のつくる計画に従って生産および分配が行われる経済制度)によって国内の経済活動を秩序立てたものにし、それによって国の経済力を飛躍的に向上させた
- 国民達の個人の意思・将来計画は弾圧しているものの、国の経済成長に大きく貢献したため、結果だけを見れば有能な独裁者であると言える
本項目の具体例:シンガポールの「リー・クアンユー(首相)」
・シンガポールに外国資本を誘致することにより、自国の工業化を主導する
・税制を優遇することよって外国からの投資環境を整備し、シンガポールにアジア有数の金融センターを構築させる
これらの政策により、資源が少ない小国だったシンガポールは経済的に躍進することになる。
これ以外にも、マレーシアからシンガポールを分離独立させた多大な功績をもち、
独裁的ながらも豪腕によって国を急速に発展させたリー・クアンユーは「シンガポールの建国の父」と呼ばれている。
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3「自身の国家を大国に支配させずに、独立を守り抜いた」
- 優れた政治手腕によって外交で上手く立ち回り、自国の主権を長年にわたって守り抜いた
- たいていの場合、独裁国家は「経済力が低い」「人口が少ない小国」といった特徴をもち、大国の都合の良いように扱われがち・利用されがちであるが、
それを防ぐことができた独裁者は有能と評価されることが多い
- たいていの場合、独裁国家は「経済力が低い」「人口が少ない小国」といった特徴をもち、大国の都合の良いように扱われがち・利用されがちであるが、
本項目の具体例:キューバの「フィデル・カストロ(首相)」
超大国であるアメリカ合衆国のすぐ近くにあり、アメリカの傀儡政権に支配されていた当時の自国を、キューバ革命によって独立させた指導者。
キューバを社会主義国へ変え、同じ社会主義国のソ連と組み、アメリカの支配から脱して国の独立性を保ち続けた。
反対派を徹底的に弾圧し、国民の人権をないがしろにする苛烈な独裁者であったものの、アメリカの支配に屈しなかった偉大なリーダーとして評価する声も多い。
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