紙の書籍では全く値引きされないのに、
電子書籍では大幅割引き・ポイントの大量還元がひんぱんにされる理由を解説します。
「電子書籍」で、大幅割引き・ポイントの大量還元がなされる主な2つの理由
1「電子書籍は『再販売価格維持制度』が適用されないため」
「再販売価格維持制度(通称、再販制度)」は、紙製の書籍に適用される
- 「再販売価格維持制度」とは、生産者・メーカー側が小売店に対して販売価格を指定できる制度であり、書籍にはこの制度が適用される
- この再販制度により、紙の書籍を小売店側で値引きあるいは値上げすることは禁じられ、定価で販売することが義務づけられる
- 書籍に再販制度が適用される理由は、
本には文化的価値が備わっているので誰でも等しい価格で購入できるようにするべき(地方では流通コストが高くなるので本の価格が上乗せされてしまうから、それを再販制度で防止する意図がある)、という背景がある
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電子書籍には「再販売価格維持制度」が適用されないため、値引きし放題
- 電子書籍はデジタルデータであり、消費者がネット環境を用意していれば、地球上のどこにいても地理的制約を受けずに即座に購入可能
- この事情により、電子書籍には再販売価格維持制度が適用されず、電子書籍は値引きがOKになっている
2「電子書籍の販売店側の裁量で、自由に値引き・ポイント還元ができるから」
- 本記事の1「電子書籍は『再販売価格維持制度』が適用されないため」の項目で解説したように、電子書籍は定価を設定する必要が無いため、販売価格は販売店側の裁量にゆだねられている
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大幅割引き・ポイントの大量還元などのサービスは、新規の顧客の獲得が主な目的
- 大幅割引き(その電子書籍の通常価格の、50%OFFなど)
- ポイントの大量還元(その電子書籍の販売価格の50%程度がポイントとして還元され、次回購入時に獲得ポイントを値引き用に使用できる)
- 上記のリストのような太っ腹なサービスは、ネット上の各種の販売店(Amazonや楽天市場やAmebaマンガなど)が新規顧客の獲得のためにその都度実行している
- 自身の配信プラットホームに顧客を囲い込むことができれば以後は継続的に電子書籍の売上を得られるため、どの販売店も大幅値引きやポイントばらまきなどを続けている
- 上記のリストのような太っ腹なサービスは、ネット上の各種の販売店(Amazonや楽天市場やAmebaマンガなど)が新規顧客の獲得のためにその都度実行している
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大幅割引き・ポイントの大量還元されても、著作者の印税額は変わらないパターンがほとんど
- 50%OFFのような大幅割引き・ポイントの大量還元・1冊1円セールなどのセールが実施されても、少数の例外を除いて、「電子書籍の元の価格の、〇%分の印税」が著作者に支払われる
- セールにおける値引き・ポイント還元の補填は、Amazonなどの販売店側や、著作者と契約している出版社側が負担している
- この事情から、電子書籍の太っ腹なセールは、
「本が安値になっているのでどんどん売れて、しかも通常額の印税がどんどん入ってくる」「本が安値になっているのでどんどん売れて、自身の名前が世の中に知られる大チャンス」など、著作者にとってメリットが大きい
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