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人柱…新製品や不安定版ソフトに真っ先に特攻する評価先駆者

 

「人柱(ひとばしら)」とは本来、神事にまつわる人間の生けにえを指す言葉ですが、現代では「商品やサービスの発表後間もない時期に、みんなよりも先んじて試してみる人・行為」を指します。

みんなが怖がって近寄れない新商品・サービスのレビューに役立ってくれる一方、デメリットも一身に引き受ける、「人柱」の行為を調査したので、分かったことを報告します。

 

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人柱達の活動例

 

活動例

  • iPhoneのようなシリーズ化されている人気商品の新機種を、発売日と同時に購入する
  • 前評判がかなり悪い商品(クソゲーである可能性が非常に高いゲームなど)を、まっさきに購入する
  • パソコン用の新OSや、スマートフォン用の新OSを、まっさきに導入する
  • パソコンやスマフォほかデジタル機器のOSを、最新バージョンへまっさきにアップデートする
  • パソコンの部品のCPUをオーバークロックしてみて、どれだけ性能が上がるか・どれだけの負荷までならCPUが耐えられるかのテスト
  • 安定版ではなく、開発途上版のアプリケーションをインストールしてあれこれ試す
  • 地雷率が高い商品分野(タブレットPC・携帯オーディオプレイヤーなど)を、発売日と同時に購入する

 




人柱(ひとばしら)という行為の楽しさと、デメリット

 

「人柱」とは、ネット用語としては、「最新の商品を率先して購入する者」「リスクのある商品やソフトウェアを自ら進んで試してみる者」を指す。

 

「人柱」という行為の楽しみ方

  • 誰よりも早く、新製品・新機能を体験して、味わうことができる
  • 新発売された商品が当たりか外れかあれこれ検証する作業には、独特の快感をともなう
  • 新製品や新しいソフトウェアのレビュー(評価)をネット掲示板やSNSにアップロードすると、みんなから注目されたり感謝される
  • リリースされたばかりのソフトウェアのバグ・改善して欲しいポイントなどを開発者へ連絡することは、
    その開発者とソフトの利用者達にとってとても助かる善行となる
  • 「危険かも知れない商品へと勇敢に飛びつく自分」という自己陶酔感に浸ることができる
  • 「粗悪品をつかまされてしまったピエロ」として振る舞い、ウケを取ることができる

 

 

 

「人柱」という行為をすることのデメリット




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  • 粗悪品をつかまされてしまうことで、金銭的・精神的ダメージを負う可能性が高い
  • 不安定なバージョンのOS・ソフトウェアを導入してしまったことで、自身の作業環境にシステムトラブルが起こる可能性がある
  • 人体に害がある健康食品などを問題発覚前に使ってしまうことで、深刻な被害を受ける可能性がわずかながらある

 

新サービスに特攻して犠牲になった人柱例

(※2015年9月17日にリリースされたばかりのiPhoneのiOS9の人柱役になった人)

 

率先してiOS9にアップデートした人柱達が受けた被害

  • すでにインストールしてあるアプリがひんぱんにクラッシュする
  • 「NEWS」のアプリが日本語版OSではインストールされていない
  • 「マクドナルド」のアプリが起動できない
  • 目新しい機能はほぼ追加されておらず、期待はずれ

 

 

当時の人柱の見解は「少なくとも、今はOSをアップデートしない方が良い。改善されるまで、もう少し待つべき」というものでした。

 

人柱達はマーケティングの世界で「イノベーター」と呼ぶ

 

人柱という存在は、マーケティング理論の世界では「イノベーター」と呼ばれています。以下のイノベーター理論は、1962年に社会学者のエベレット・M・ロジャース氏によって提唱されました。

 

イノベーター(Innovators:革新者)




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全消費者達の中でまっさきに買うグループ。技術の革新性を評価して、その商品を買う。ハイテクが好きな、オタク層であることが多い。全体の2.5%と、非常に少ない。

このイノベーターの特徴は、その商品の新技術・新要素といった目新しさに魅力を感じていることで、その商品から得られる利益の大きさにはあまり関心を向けていない。

 

 

 

その他のグループ

  • アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者):イノベーターの次に買うグループ。自分の中の判断基準で合格点が出れば、その商品を購入する。全体の13.5%。
  • アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随者):自分たちよりも先に購入したアーリーアダプターのグループの商品評価や動向を見た上で購入する。全体の34%。
  • レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随者):多くの人達が購入していることを確認し、その商品にリスクがないかを確認した上で、慎重に購入する。全体の34%。
  • ラガード(Laggards:遅滞者):その商品が社会に浸透しきってからでないと購入しない。世の中の流行やその時の話題にあまり関心が無い。全体の16%。

 

 

その商品の販売と社会への普及が成功するか失敗するかは、「イノベーター」「アーリーアダプター」「アーリーマジョリティ」の3つのグループへのマーケティング戦略が重要だと、「キャズム理論」の中で説かれています。

特に、かなりの慎重派である「アーリーマジョリティ」に購入させるのは困難であるため、「アーリーマジョリティ」のグループにまで買わせることができるか否かが成功と失敗の境界線と言えます。




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本来の意味の「人柱」

 

本来の意味の人柱は、難工事の際に完成を祈って、人間を生きたまま水底・土中へ埋めたことを指します。

この生け贄によってその土地の神の心をやわらげ、さらに、人柱となった人間の霊が柱に宿って頑丈にさせる、という目的がありました。

難工事の例は、架橋、築堤、築城、など、水流が関係していたり大きな規模の建築が挙げられます。

 

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