小説が売れないライトノベル作家がたどる末路について調査したので分かったことを報告します。
売れないラノベ作家の、3種類の末路
1「自身が書いたライトノベルの出版部数を、だんだん減らされていく」
- 「この作家は不人気であり小説が売れないため、たくさんの部数を刷って売り出しても全然売れない可能性が高い」
- 「もしも刷った本が大量に売れ残ったら、出版社側の大損になってしまうので、それはどうにか避けたい」
- 「前回の作品の時よりも、初版の出版部数を何割分か減らして、市場での売れ行き具合の様子を見てみよう」
といった具合に出版社側に判断されて、ラノベの出版部数を減らされていく
ライトノベルの出版部数をだんだん減らされていくせいで、
「収入源である印税額が減っていき、生活が立ち行かなくなる」
「ライトノベル業界における自身の存在感がどんどん小さくなっていく」
「業界における自身の影響力が縮小していくせいで作品を書くモチベーションを維持できない」
「作品の初版部数を減らされたせいで市場での反響具合が小さくなり、次作はさらに初版部数を減らされる危険性が高くなる」
などといった、大小さまざまな悪影響を受けることになります。
2「作品が打ち切りを食らい、続刊・新作が出せなくなる」
- 既刊の作品の売れ行きがかんばしくない
- 投稿作品での新人賞受賞後に発表したデビュー1作目の売れ行きがかんばしくないせいで、担当編集者に放置され、いつまで経っても次作を出せない
などが、打ち切りによって続刊・新刊を出せなくなる代表的理由
3「自身の担当編集者に放置されたり、編集者との関係が悪化する」
出版社に勤務する編集者の立場からすれば、自身が担当したラノベ作家の作品の売れ行き状況が編集者の社内評価の可否にそのまま影響してきます。
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そうである以上、売れないラノベ作家への対応は後回しにされ(編集者一人につき、十人やそれ以上の人数の作家を担当している)、作家への連絡頻度や次作の打ち合わせ頻度も低下していくことになります。
また、ラノベ作家に付いた担当編集者との作品の趣味が合わなかったり、性格的な相性が悪かったりすると、
ラノベ作家が編集者に露骨にぞんざいに扱われるようになり、そのせいで次作の企画が出版社での会議に通りにくくなるということも起きやすくなります。
上記の悲惨な末路に至ったラノベ作家達の、具体的なその後
具体的なその後
- ライトノベル作家を廃業し、本業(多くの場合、ラノベ作家と兼業していた「会社員」)に専念するようになる
- 経歴に問題があったり、プライドが高かったり社会不適合気質が強すぎる場合、ラノベ作家を廃業しても企業就職ができず、フリーターのような身分でどうにか食いつないでいく
- 燃え尽きて全てのやる気を失い、実家へ帰って引きこもりのような状態になる
- これまで付き合ってきた出版社から戦力外通告をされてしまったので、別の出版社のライトノベル新人賞への作品投稿からやり直す
(しかし、ここからまた受賞してラノベ業界に返り咲くことは相当にレアケース)
ラノベ作家をひどく傷めるきっかけになる「新作が出せなくなる」
- 「新刊を発表して、書店やオンライン販売店で自身の作品や名前が人々の目に触れ、それによって新刊や既刊を買ってもらう」
ということが起こらなくなってしまうから- 作家の収入減や、作品の売り行きが悪いせいで担当編集者から見捨てられやすくなる
- 新作が出せないせいで、新たな収入が得られなくなったりライトノベル界でのその作家の影響力が漸減していって既刊本の絶版(印税による収入が途絶える)という事態が起こりやすくなるから
- 停滞した状況のせいでラノベ作家の創作モチベーションを低下させたり、生活への不安を煽ることを引き起こしやすくなり、
そのせいで「断筆」という最悪の結末に至りやすくなるから
ラノベ作家が新作を出せなくなる原因
- 新作の企画・構想が、担当編集者にずっとボツにされ続けている
- 新作の企画・構想で担当編集者からOKが出たものの、作品の本文を書く段階で
「何だか面白くない」「今の読者達の需要とはズレている」「もっとエッチな感じにしたり、ネット上の流行を取り入れて」
などの担当編集者の評価・要望のせいで、延々と改稿作業(文章を原稿用紙何百枚分も書いてはボツになること)を強いられている - ネタ切れや、新作を書くためのモチベーションが枯渇してしまった
(「ライトノベル作家としてデビューし、自分が書いた小説を世の中へ向けて出版すること」のみを目標にしていた作家の場合、早々に創作モチベーションが枯渇することが多い)
ラノベ作家を目指すことについての、注意点
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- ライトノベル作家としてデビューするためには、まず競争倍率100倍程度の新人賞を突破する必要があり、
この最初の段階からして実現の可能性が低すぎる - 「世間の読者達が、面白いと感じるモノ」という非常に抽象的であやふやなものを作品上で表現しなければならないため、
仕事の難易度が極めて高い- 「世間での、小説の売上額」「出版社側による打ち切り決定」といった、外的要因によって作家の進退が左右されてしまう
- 仕事の性質上、無給の労働や無収入期間がたびたび発生する
- 次作のプロットを作成している時や、担当編集者からのダメ出しによって改稿作業をしている時や、既刊本の絶版が決定した時など
- 作家業では、「努力」や「勤労」がちゃんと結果に反映されないことが多々ある
- それに対し、企業に勤務していれば労働時間がそのまま給与額や自身の評価に反映される
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小説家という職業にはロマンがあり、2019年現在も「小説家になろう」発のWeb小説が続々とアニメ化・漫画化されていることから、
それらに憧れて実にたくさんの人達が小説家を目指しています。
しかし、ライトノベル作家の実態は、本ページでこれまで解説してきたように
「いつ雇用契約を切られてもおかしくない、成果主義で働かされるフリーランス」
のようなものです。
お世辞にも労働条件は良いとは言えないので、ライトノベル作家を目指すことは考え物です。
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