ライトノベル黄金期・全盛期に見られた特徴的な現象と、
黄金期(ピーク)を過ぎてライトノベル分野が衰退したことの原因を解説します。
「ライトノベルの黄金期・全盛期」に見られた現象
ライトノベル市場のピークは「2012年」
- ライトノベル(文庫)の市場規模のピーク年次は、「2012年(284億円)」
- 2019年には、市場規模は143億円とほぼ半減してしまっている
- 出典は、出版科学研究所調べ
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「ライトノベル黄金期・全盛期」で見られた2つの現象
本記事では「ライトノベル黄金期」を、
ラノベ(文庫)の市場規模が右肩上がりだったフェーズの2011年~ピークを過ぎた直後でありまだまだラノベ業界に元気があった2013年(黄金期は2011年~2013年)、
と独自に定義します。
1「深夜アニメの中でもかなりの人気を博した作品の、その原作ラノベが刊行された」
- やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(第一巻は2011年3月発売)
- ノーゲーム・ノーライフ(第一巻は2012年4月発売)
- 冴えない彼女の育てかた(第一巻は2012年7月発売)
- 安達としまむら(第一巻は2013年3月発売)
- エロマンガ先生(第一巻は2013年12月発売)
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2「小説投稿サイト発の作品が刊行され始め、ヒット作が出始める」
- 魔法科高校の劣等生(第一巻は2011年7月発売)
- オーバーロード(第一巻は2012年7月発売)
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(第一巻は2013年1月発売)
- 幼女戦記(第一巻は2013年10月発売)
- この素晴らしい世界に祝福を!(第一巻は2013年10月発売)
- 小説投稿サイト「小説家になろう」「Arcadia」などで連載されていた作品が商業出版され、上記のリストの作品はアニメ化して大きな反響を呼んだ
ライトノベルの衰退の、主なきっかけ・原因
「Web小説を起点にしたビジネス」が主流になり、それに本家のライトノベルが敗れてしまった
- 「無料で手軽に読めて、それに加えて、現代の読者・消費者達の需要や好みをダイレクトに反映しているWeb小説」を文庫化したり、文庫化して人気になった作品をアニメ化するビジネスモデルが近年になって実績を挙げるようになった
- 「プロのライトノベル作家の高レベルなストーリー構成力・文章力」よりも、無料による手軽さ・ストーリー内容の低負担さなどが今の消費者達に好まれるようになった
- この事は、本記事の「小説投稿サイト発の作品が刊行され始め、ヒット作が出始める」の項目で示したように、
ライトノベル黄金期(ラノベの人気のピーク期)を境界にして、従来のライトノベルとは別種の分野が台頭してきたことからも明らか
- この事は、本記事の「小説投稿サイト発の作品が刊行され始め、ヒット作が出始める」の項目で示したように、
- 「プロのライトノベル作家の高レベルなストーリー構成力・文章力」よりも、無料による手軽さ・ストーリー内容の低負担さなどが今の消費者達に好まれるようになった
本家のライトノベル分野が、Web小説系作品の後追いをしてしまったことも悪手だった
- プロのラノベ作家(出版社が主催する新人賞で受賞した作家のこと)が、なろう系小説に似た内容の作品を乱発したことも、本家のライトノベルの寿命を縮めることにつながってしまった
- 『プロ作家ならではのストーリー構成力・文章力』を武器にしてなろう系小説とは差別化を図るべきだったのに、
かんじんのストーリーが類似していては、本家のライトノベルが消費者達に注目されない
- 『プロ作家ならではのストーリー構成力・文章力』を武器にしてなろう系小説とは差別化を図るべきだったのに、
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ライトノベル黄金期の時期くらいから娯楽が多様化し、消費者が分散してしまった
- 「スマートフォン」を使用した娯楽が充実し始め、ライトノベル文庫は数ある選択肢のうちの1つに過ぎない、という状況になってしまった
- 多様化した娯楽の中でも「ソーシャルゲーム」が特に強く、
スマホで「小説家になろう」などでWeb小説をタダで読めるようになったため、わざわざお金を出してライトノベル文庫を買おうとする人が減ってしまった
- 多様化した娯楽の中でも「ソーシャルゲーム」が特に強く、
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