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昔(平成時代)のライトノベル作品の、みんなの思い出・評価

 

平成(1989年~2019年)のライトノベル作品・ライトノベル業界の、ネット上での思い出コメント・評価コメントを調査しました。

 

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ネット上での、昔のライトノベルの思い出・評価

「イリヤの空、UFOの夏」の、読了後に心を支配する心地良い虚無感・空虚感がたまらない。
あの感覚と作品の思い出は、一生の宝物になる。
多感な中高生時にたまたまイリヤを読めた人達は、本当に幸運な人達。

 

・塩の街
・砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない
・ミミズクと夜の王
・しあわせは子猫のかたち
昔のラノベは、ライトノベルのジャンルの定義が不明瞭だったから、一般文芸っぽいラノベも刊行されていて、
それがラノベ界での良いアクセントになっていた。
(デビューはラノベで、その後まもなく一般文芸へ移籍という作家がほとんどだったけど)




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平成時代にライトノベル界で大人気を博したり、
ラノベ業界の枠を超えてアニメや漫画に大きな影響を及ぼした主要なラノベ作品は、

スレイヤーズ

ブギーポップは笑わない・キノの旅

ゼロの使い魔・灼眼のシャナ・涼宮ハルヒの憂鬱

とある魔術の禁書目録・物語シリーズ

俺の妹がこんなに可愛いわけがない・僕は友達が少ない

ソードアート・オンライン・やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。

ようこそ実力至上主義の教室へ・Re:ゼロから始める異世界生活

時系列で、だいたいこんな感じの変遷。

 

・とある魔術の禁書目録シリーズ
・物語シリーズ(西尾維新作)
主にこれらが、読者の中高生の精神に大きな影響を与えた原因。
精神に中二病が付加されたり、作中のキャラのマネをしてのちのち黒歴史になったり。

 

「空の境界」が良かった。
PCゲームのFate(当時は大人気だった)のライターが書いたラノベ、という鳴り物入り商品だったけれど、
空の境界自体の地力もかなり高い。

 

「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」
みたいな異端的な内容のラノベでも一定の支持を受けてネット上で話題になる、良い時代だった。
平成時代(特に平成前半)のラノベは、「多様性」がライトノベル界の魅力の柱だったと思う。




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「十二国記」シリーズという、
完成度の高すぎる世界観&新作がいつまで経っても出ずにもはや完結は絶望視されている、
本作に魅了された人々をずっと呪縛し続けるいわく付きのラノベ。

 

90年代に人気を博した
・スレイヤーズ
・フォーチュン・クエスト
こういうファンタジー作品で、「中高生向けの、簡単に読めて面白い小説」の基礎構造はあらかた完成していた。
以後の時代のライトノベルは、キャラクターを萌え化させたり、変化球を狙ってみて失敗したりと、マイナーチェンジ・迷走ばかり。

 

00年代のライトノベル界の、
中二設定・中二展開マシマシ
作中設定と世界観マシマシで、読み込めば読み込むほどあれこれ知ったり相互関係が理解できる楽しい仕様
こういうラノベが好きだった。まさに、文学系オタク向け作品といった趣向。
10年代に入ってからのラノベ界は、普通の深夜アニメと似たり寄ったりの作品内容になってしまった…。

 

ちょっと賢い中高生読者が、ラノベの衒学的な内容とか、ダークな世界観や各種設定などを読み込んで、人知れず悦に入る、
というおつな楽しみ方が平成初期~平成中期くらいのライトノベル界ではできた。
萌え系深夜アニメみたいなラノベ作品が大半になった平成後期は、
「それなら最初から深夜アニメ(無料・観るだけで良いから楽)で良いじゃん」
と中高生達が考えるようになり、ラノベの強みが失われた。

 

・いつか天魔の黒ウサギ
・ほうかご百物語
・神様のメモ帳
・七姫物語
昔のラノベ業界は、こういう作品タイトルからして魅力的・印象的・可愛らしいものが多かった。
なろう系に汚染され始めた平成終盤の商業ラノベのタイトルは目も当てられない。

 

平成初期~中期のラノベがある程度以上のクオリティーを保っていた理由は、
一般小説・海外小説などを糧にして育った作者が書いた青少年向け小説だったから、という側面が大きいように思う。
作家の世代交代が進んで、
漫画・ライトノベルを糧にして育った作者がオタク向けに書いたラノベは、どう見ても底が浅い。

 

30過ぎたおっさんになると、
・本で活字に食らいつくこと自体が苦手になってしまう
(同じ娯楽なら動画やソシャゲで良いかとなるし、わざわざ本を読むなら仕事に活かせるビジネス書などを選ぶようになる)
・ライトノベル作品のあのノリが受け付けなくなる
・ライトノベルの新刊を追うことがキツくなる
こういう事情で、自然とラノベから距離を取るようになってしまう。

 

ラノベ業界も業が深い世界だよ。
ラノベは漫画よりもはるかに書きやすいし、もしも作品がヒットすれば一躍勝ち組だから、
オタクで社会不適合者気味の若者達が、現実的な就職活動を放棄してラノベ新人賞への投稿に精を出してしまう。
いったい何十万人くらいの若者の人生が闇に消えたんだろ…。




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平成時代に一世を風靡した名作ラノベ(スレイヤーズシリーズとかハルヒシリーズとか)が、
近年では児童書としてリニューアルされて、小学生みたいな子ども達に親しまれているのが嬉しい。
ああ、ラノベにはこういう進化の形があったんだなとか、やっぱり良いものは世代を超えて好まれるんだなとか。

 

平成初期~中期にライトノベル業界に元気があった理由は、対抗馬となる娯楽がまだ少なかったからだと思う。
だから、この期間はライトノベル業界にとってボーナスタイムだった。
スマホおよびスマホで遊べるソシャゲや動画系サブスクが登場し始めてから、顧客を奪われる形でラノベの凋落がスタートした。

 

「良いライトノベルは完結したライトノベルだけ」なんて言われることもあるくらい、
大部分のラノベが未完のまま終わってしまう。
(何年も出版社から何のアナウンスも無かったり、作者がいつの間にか断筆していたり)

 

2010年くらいからラノベ原作の深夜アニメが増え始めたけれど、どれもこれも
・臭すぎる中二バトルモノ
・くだらないエロ系ラブコメ・ハーレムもの
ばっかりで、
ラノベ原作のアニメというだけで事前に視聴リストから外すようになった。
ライトノベル界が偏見を持たれやすいことの、大きな原因だと思う。

 

ラノベ作家として成功して一財産を築くと、引退するか、気まぐれに何年かに一作出すだけになる人がほとんどである中、
・キノの旅シリーズの作者(時雨沢恵一)
・とある魔術の禁書目録シリーズの作者(鎌池和馬)
・物語シリーズの作者(西尾維新)
・境界線上のホライゾンシリーズの作者(川上稔)
主にこれらの作家が、2020年代になってもコンスタントに新刊を出しているのが凄い。
アイデアの引き出しとか執筆速度が異常すぎる。




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平成中盤くらいから、
ライトノベルはメディアミックス(コミカライズ・アニメ化)のための原作としての役割を、出版社・消費者の両サイドから期待されるようになった気がする。
「原作のラノベは知らない・読んでないけど、漫画版・アニメ版は見てる」みたいな人が平成中盤くらいから多くなった。
良くない言い方だけど、「人気の漫画・アニメの、その台本・設定資料(有料)があるから、買いたい人だけ買ってね」みたいな立ち位置。
その傾向は、なろう小説がビジネスに利用されるようになってからさらに顕著になった。

 

「ストレートな面白さ」という点では、
スレイヤーズ(1巻1990年)~とある魔術の禁書目録(1巻2004年)くらいのフェーズが右肩上がりの成長期で、そのあたりがラノベ業界の勢いのピークだったと思う。
ソードアート・オンライン(1巻2009年)はたしかに売れはしたけれど、もうそのころにはラノベ業界のストレートな面白さは明確にピークアウトしていた。

 

・「作者」「読者」の双方が楽をしようとする(書きやすい/既知であるため理解しやすい、テンプレ展開のつぎはぎ作品でOK)
・「出版社」は今の世の中でウケる・売れるものを優先的に売りたい
こういう背景から、平成後半からライトノベル業界がなろう小説にどんどん押されていったのが本当に悲しい。
「悪貨は良貨を駆逐する」に近いものがある。ふわふわした理想・ロマンが、リアルな市場原理の力に敗北したとも言う。

 

「灼眼のシャナ」シリーズ好きだった。
クソ長いけれど、壮大なストーリーと世界観に魅了された。




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なろう小説がゲーム風世界の中でテンプレ展開を繰り返すだけだから酷評されがちだけど、
それ以前から商業ライトノベルでも「僕は友達が少ない」「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」あたりから、
・すでに確立されたテンプレヒロインキャラ達の、その順列と組み合わせでストーリーを作る
・創作物でのお約束展開を匂わせておいてあえてお約束を裏切ったり、そのことを小説内でメタ視点で表現する
・「オタクあるある・ありがちなこと」をメインテーマにして作品を作ってしまう(twitterで絵師が投稿する1枚のあるあるネタの絵をそのまま1冊の本にしているような、薄すぎる内容)
みたいな要素が増え始めていたから、
ラノベ界が新しい価値を生み出せなくなり過去の遺産をやりくりすることで作品を作るようになるのは時間の問題だった。

 

平成期のラノベ業界の歴史を俯瞰して後出しで結論づけると、
勝ち組読者:学生時代に好きなラノベを目一杯読んであれこれ感銘を受け、それを良い思い出にしつつ、社会人になった後はラノベから卒業した人
負け組読者:社会人になった後もラノベにとらわれて、「今時のラノベはなってない」みたいにネット上でくだを巻く人

 

ライトノベルに文章力とか胸に響くものとかオリジナリティーを求める人達にとっては、平成終盤は絶望・暗黒の時代だよね…。
流行っているなろう小説の漫画版を読むと、あとがきが原作者の書き下ろし小説になっていることが多いけれど、目を覆いたくなる文章。
本当に、今のラノベは漫画用・アニメ用の台本としての役割しか求められてないんだな、と。

 

なろう小説がネット上や商業分野で脚光を浴び始めた段階で、
各出版社および社の言いなりになっているプロのラノベ作家達が、なろう小説の後追いを始めたことが、
ライトノベル業界の終わりのサインだった。

 

ライトノベルは高校卒業あたりをきっかけにして読まなくなったけど、
読んだラノベは面白かったし、ラノベをきっかけにして読書の習慣が社会人になってからも続いている。
だからラノベには感謝している。




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2020年代の若者は、
・読解力が低下傾向にある(PISAみたいな国際的な学力調査によって判明している)
・世の中に娯楽があふれているので、1つの物事に集中できない(手元のスマホをいじりながら流し見できる動画系コンテンツが好まれ、文章系は忌避されやすい)
こういう傾向がはっきりしているから、
文章力や複雑な伏線や作り込まれた世界観なんかで勝負する正統派ラノベは、どのみち現代では受け入れられなかったと思われる。
悲しいけれど、これも時代の流れ。

 

 

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