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海藻類が激減して海底が砂漠化する「磯焼け」の、影響と原因

 

海藻類が激減し、海底が不毛の状態になってしまう「磯焼け(いそやけ)」という現象の悪影響と、磯焼けの原因を解説します。

 

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「磯焼け(いそやけ)」という現象による、主な悪影響

「磯焼け(いそやけ)」とは、
沿岸海域でワカメやコンブなどの海藻類が激減し、海底が砂漠のような不毛状態になる現象を指します。

 

 

藻場の減少・消失(=磯焼け)によって、漁業で重要なものが採れなくなってしまう

海藻類(ワカメやコンブなど)が激減する
  • 磯焼け現象によって海藻類が大幅に減ってしまい、これらの漁獲量が減ることで経済的に深刻なダメージを負う
    • 磯焼けによってその領域の海底が砂漠状態になってしまったため、目に見えて判る悪影響として各種メディアで取り扱われやすいが、
      磯焼けの本質的な問題は、海藻類を住み家にしている海洋生物が消えてしまうことにある




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海藻類に依存して生きている海洋生物も、いっしょに減少してしまう
  • アワビ
  • サザエ
  • 多種多様な「魚類」「海洋生物(甲殻類など)」
    • 上記のリストのような生き物は、海藻類を隠れ家(大型の海洋生物からの捕食から逃れるため)にしたり産卵場にしているため、
      磯焼けによって海藻類が激減すると、漁業や生態系にとって重要な海洋生物もいっしょに減少していってしまう

 




「磯焼け」という現象が起こる、主な原因

 

 

海水温の上昇と、温度上昇による有害な生物の増殖

沿岸部の海水温が、上昇傾向にある
  • 温暖化現象の影響から、海水温も上昇の傾向にあると言われている

 

 

沿岸部の藻類を過剰に食害してしまう、有害な生物が増えすぎてしまう
  • ウニ(ウニが、磯焼けを進行させる最たる原因だと言われている)
  • 小型の巻き貝
  • 特定の種類の魚類(アイゴなど)




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ウニ(特に、ガンガゼとムラサキウニという種類のウニ)による磯焼けの進行

ウニは藻類が主食であるため、ウニの増殖により磯焼けがどんどん進行してしまう
  • 海水温の上昇によってウニの個体数が増え、増殖したウニが海藻を食い荒らし続けることで磯焼けが急激に進行してしまう

 

 

ウニは死ににくいうえに、商業利用も困難
  • 鋭いトゲで全身をガードしているため、ある程度大きく育つと、魚類に捕食されにくくなる
  • ウニは飢餓状態への耐性も高く、磯焼けが進行してろくに海藻が無い地域でも岩などをかじって生きながらえることができる
    • 磯焼け地帯で増殖しているウニは、身が不味いことが非常に多く(コンブなどの海藻をひんぱんに食べていれば身が美味しくなるが、飢餓状態のウニは不味い)、
      『商業的に無価値なウニ』として扱われやすい

      • このため、「磯焼けの元凶のウニをいかに食糧として消費するか」「海中で大繁殖したウニを、いかに効率的に殺すか」が、漁業界隈で今現在争点になっている

 

 

 

参考:現代では、有志によるボランティアでガンガゼの駆除が行われている

 

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