現代で、アニメの製作資金を集める方法の主流になっている「製作委員会方式」の、
メリットとデメリットをそれぞれ解説します。
メリット(良い点)
出資する側の企業にとっては、リスクが分散されるため出資のハードルが低くなる
製作委員会方式は、複数の企業がそれぞれ出資する
- 各企業(TV局や出版社や広告代理店やアニメの元請制作会社などであることが多い)が、リスクとリターンを勘案したうえで自身の出資額を決定し、そうしてアニメ作品の製作費を集める
- 出資比率が大きければ大きいほど、美味しい権利(関連グッズの販売権や放映権など)を獲得できる仕組み
- 比較的に少額の出資でも、そのアニメ作品の商業権の一部を獲得できるため、企業側にとっては出資のハードルが低く、そのおかげでアニメ製作費を集めやすいことがメリット
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製作資金を集めやすくなったことにより、マイナー作品にも希望が見えてくる
- 本来ならばアニメ化が難しい作品(あまり知名度が高くなかったり内容がマニアックすぎるせいで、売れるかどうか不明瞭な作品)も、
製作委員会方式は製作資金を集めやすいため、アニメ化の目が出てくるようになり、そのことはアニメファンや原作者や出版社にとって大きなメリット
デメリット(悪い点)
「アニメの製作現場」に、わずかな製作費しか渡らないことがかなり多い
- 「出資ができるだけの余裕が無い、弱小系のアニメ製作会社」が本項目のデメリットに該当する
- アニメ製作会社が製作委員会方式に出資できない場合、出資元の企業群から渡されたわずかな製作費でアニメを作るほかなく、(アニメ化後の権利ビジネスができないため)
そのことが「アニメーターの待遇がかなり悪いこと」「アニメ製作会社の経営状態が悪化しやすいこと」の主要な原因になっている
- アニメ製作会社が製作委員会方式に出資できない場合、出資元の企業群から渡されたわずかな製作費でアニメを作るほかなく、(アニメ化後の権利ビジネスができないため)
- 本項目が、製作委員会方式に備わっているデメリット・悪い点の中で最たるもの
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「出資元が複数に分かれていること」が、色々な弊害を生んでしまう
複数の企業がアニメ作品製作に口出しするせいで、製作現場が混乱しがちになる
- それぞれの出資企業があれこれ口出し(自社に都合が良くなるように製作方針を誘導する目的)するせいで、
「船頭多くして船山に上る(指図する人ばかり多いため統一がとれず、かえってとんでもない方に物事が進んでゆくことにいう)」という状況になりやすくなる- 本項目は、原作が存在しないオリジナルアニメーション作品を製作する際に特に顕著になる
責任が分散しているせいで、果断な行動が難しくなる
- アニメ作品を製作している最中に、何かしらの深刻な問題(作品ストーリーが売れそうもない、など)が生じたとしても、
複数の出資企業に責任が分散しているせいで、ある特定の企業が強く発言することがはばかられる、という状況におちいっている- このせいで、問題への対応がかなり遅れたり、
全出資企業のそれぞれの意向をくんだ「無難な作品(当たり障りがなさ過ぎて、視聴者の心に全然響かない)」という結末になりやすい
- このせいで、問題への対応がかなり遅れたり、
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