「世界幸福度調査」という国際的な調査で判明した、幸福度が高い国々に共通している特徴について解説します。
1「医療費が無料に近い」
幸福度の高い国家は医療費が安いことが多い
- 幸福度が高い国の代表であるデンマークでは、原則的に医療費が無料(歯科治療など、例外的に有料のものもある)
- デンマークでは「家庭医」と呼ばれる医者が国民一人一人に割り当てられていて、家庭医に頼めば気軽に診断と治療を受けられる
- ただし、医療費の肥大化を防ぐために、家庭医による治療は必要最低限であり、なかなか薬剤を処方してもらえず、「このくらいの症状なら、3日も寝ていれば治る」といったような対処も多い
医療費がほぼ無料の国は、上記のデンマークの他に「スウェーデン」「フィンランド」「ノルウェー」といった北欧の国が多いです。
参考「いつも幸福度が高い国家の例」
- フィンランド
- ノルウェー
- デンマーク
- アイスランド
- スイス
- オランダ
- カナダ
- ニュージーランド
- スウェーデン
- オーストラリア
- コスタリカ
- ブータン など
「世界幸福度調査」は、国際連合による調査とランキング順位付けで発表されるものであり、幸福度が高い国家を知るための代表的なレポートです。
- 人口あたりGDP(対数)
- 社会的支援
- 健康寿命
- 人生の選択の自由度
- 寛容さ
- 信頼する気持ちの大きさ、裏切りのなさ、社会や政府の腐敗の少なさ
この2から6の項目で、各個人の0~10の評価の回答数値を平均したものと、1の人口あたりGDP(対数)とを平均させたものが「幸福度」となり、各国の幸福度の数値がランキング順位となって発表されます。
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先に記述したフィンランド、ノルウェー、デンマークといった国は、世界幸福度調査で150以上の国の中でランキングTOP10に常連の国々であり、幸福度が7.5~7.2程度と高い数値が出ています。(最低が0、最高が10であるため、平均して7以上はかなり高い部類)
2「社会福祉全般が充実している」
幸福度の高い国家は各種の社会福祉が充実している
- 小学校から大学までの教育費が無償化されていることが多い
- デンマークでは、失業保険の給付期間が4年間と破格に長く、しかも現役時の90%の金額の給付金を保障している
- 水道代が無料という国もある(ブータンなど)
- 仕事で「育児休暇」「介護休暇」といったものを取得しやすい制度が整えられている
- 前述した「医療費が無料に近い」の項目で解説したように、医療費も安い
3「労働時間が短かったり、労働による負担が小さい」
幸福度の高い国は労働負担が小さいことが多い
- 北欧では日照時間が短く、そのせいで労働時間が短くなる
- スイスでは、残業や土日出勤が無い
- ブータンでは労働者の9割が農業に従事していて、自給自足の生活を送っている
4「その国民の気質が牧歌的で、あくせくしていない」
幸福度の高い国は、国民が競争に執着しない気質がある
- 国民同士の助け合いの精神が根付いていることが多い
- 国民がフレンドリーな態度で、人間関係がギスギスしていないことが多い
- 会社での仕事よりも、家庭で家族と過ごすことの方を重要視していることが多い
- 「国民みんなが幸せに暮らせるのなら、自分の取り分が少なくても、それで構わない」という独特の全体主義が根付いていることが多い
- 国民が「良い車が欲しい」「豪華な家具が欲しい」といった物質主義におちいっておらず、自己成長や家族の健康といったものを重視する傾向がある
幸福度が高い国家が集中している北欧は、美しい自然に囲まれていることで有名です。
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そのため、国民達はのんびり・おおらか・寛容的といった気質を持ちやすくなり、そのことで競争に執着せずにゆったりと幸福に暮らしていくことができるようになる、と推察されます。
高福祉の国家は、国民側の大きな経済負担によって成り立っている
国民が高負担を背負わされる例
- ノルウェーでは消費税が25%も課されているなど、高福祉国家は国民に大きな税金負担をさせている場合が非常に多い
- 所得から、社会保障費として高額の税金が徴収される場合が多い
- 物価が高いことが多い
- ノルウェーでは高収入でありお金持ちの人達の収入から、60%程度を税金として徴収し、それを社会福祉用の費用にする
- 国家の政治方針が高福祉を重視しているせいで、経済成長率は低めか、もしくは経済成長が停滞している国が多い
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