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親の経済格差の影響で裕福な子どもと貧困の子どもに二極化

 

正社員と非正規の間で収入や待遇の格差が生まれるのに従って、正規と非正規それぞれの家庭でも「子どもの格差」が生まれつつあります。

もはや「裕福な子ども」と「貧しい子ども」の2種類にはっきりと分かれ、中間がなくなりつつある現状について解説します。

 

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「親の経済状況」が子どもの進路を大きく左右する

親の年収と子どもの4年制大学進学の関係

2007年、政策研究センター「高校生の進路追跡調査第1次報告書」より

 

 

親の年収が高くなるほど、子どもの4年制大学進学率が上がり、年収が低くなるほど子どもが進学せずに就職していることが多くなる、とグラフに明確に表れています。




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親の年収が高いか低いかで、授業料・習い事にかける費用や、子どもが本を好きなだけ買えるか買えないかという点にも大差がつきます。

 

 

世界各国がそうであるように、日本でも「格差社会化」が進行し始め、裕福な国民と貧困状態の国民の2種類へと分かれ始め、

次からの項目で解説するように、格差の底辺へと押し込められた「貧困家庭で生きていくしかない子ども」が多く発生するようになってきています。

 




日本の子どもの6人に1人が貧困状態

 

  • 子どもの貧困率が16.3%に到達した
  • 子どもの、約6人に1人が貧困状態
  • 日本の子どもの貧困率は、先進国中で最悪の水準である
  • この統計で計上された「貧困家庭」では、食事・友達と遊ぶ・勉強をする・高校や大学へ進学する、といった、みんなが当たり前にできると思っていることが不可能という状態にある
  • 厚生労働省は「母子家庭の増加と、働く母親の多くが非正規雇用者であることが影響したのでは」と見ている

2014年に厚生労働省が発表した、2012年度の「国民生活基礎調査」より

 

 

日本の子どもの貧困率の推移グラフ




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「母子家庭」と「子どもの貧困」の関係性

 

母子家庭は貧困状態になりやすい

  • 母親が非正規雇用者である割合は、47.4%
  • 平均年収は、児童扶養手当を除外すると、181万円
  • 生活保護の受給率が14.4%
  • 貯蓄額の平均が、50万円以下の世帯が50.0%

厚生労働省「平成23年度全国母子世帯等調査結果報告」より

 

 

シングルマザーの方は、非正規雇用者にならざるを得ない割合が高く、年収が低くなりがちで貧困家庭になりやすくなります。




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また、離婚した父親の約8割は養育費を支払っておらず、そのこともあいまって、母子家庭の生活は苦しくなります。

現代は、中学受験のための塾通い、私立中学・私立高校、有名大学の入学試験に合格するための予備校通いなど、とにかく教育費が高騰しています。

母子家庭では、収入の少なさからどうしても高額な教育費を支払うことが難しくなるので、子どもに高品質な教育を与えることができずに、親と同じように子どもも非正規雇用者になりやすいようです。

親の貧困が子どもへ受け継がれる、「貧困の連鎖」が母子家庭では起こりやすくなります。

 




貧困の子供達は公立学校へ集まりそこでさらに低レベル化

 

「公立中学」が子どもの人生にとって危険な理由

  • 受験が無く、学費も安いので入学の敷居が低い。そのせいで、家庭環境が悪い子が多く入学してきて、彼らは「不良」となって学校内で暴れる
  • 不良学生が授業中に騒いでいるせいで、授業どころではない「学級崩壊状態」になっている学校も多い
  • 不良学生にいじめ・いやがらせを受け、子どもが不登校になったり引きこもりになる可能性が低くない
  • 公立中学の教育方針は「できない子をできるようにする」というものであり、できる子にとっては足を引っ張られるだけで、伸びるものも伸びなくなってしまう

 

 

受験が必要でしかも毎年高額の学費がかかる「私立中学」が人気の理由は、教育環境・生徒同士の人間関係・効率の良い学習カリキュラムに魅力を感じている親が多いこともそうですが、

「子どもを公立中学へ行かせたくない」という理由から私立中学を選ばざるを得ないという側面が確実にあります。




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裕福な家庭の子どもは私立中学へ入って将来に高学歴となり、良い仕事・正社員に就く事ができやすくなります。

貧困家庭の子は、環境が劣悪な公立中学へ入らざるを得ないため、周囲の妨害で能力を伸ばすことが難しく、低学歴となって非正規の仕事に就きやすくなってしまいます。

 

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