ゆとり世代の特徴や能力はどうなのか?調査したので、分かったことを報告します。
ゆとり世代の特徴
- ストレスに弱いせいで打たれ弱く、ちょっとした失敗で過度に落ち込んだりすることが多い
- その組織やコミュニティーのルールを遵守する
- 「指示待ち人間」である傾向が強く、言われたこと以外は自分からやろうとしない
- ITスキルに秀でている
- 「失敗すること」を強く恐れる
- 現実的な考えをして、夢を追わない
- 空気を読むことに長けていて、コミュニケーション能力が高い傾向がある
- ゆとり世代内で、優秀な人間とダメな人間が二極化している
参考:「ゆとり世代」とは
1987年4月2日生まれ~2004年4月1日生まれで、学校でゆとり教育を受けた世代のことを指す。
ゆとり教育の方針
- 指導内容の中から重要なもののみを厳選し、学習量を削減する。小中学校で、学習内容の約3割が削減された。
- 完全週休二日制
- 周りの生徒と比較した相対的評価ではなく、その生徒個人の良いところを評価する絶対評価の導入
「ゆとり教育」が導入された理由は、戦後から行われてきた詰め込み教育が、子ども達に過度の負担を強いているという指摘が多かったからです。
ゆとり教育の結果
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学力の向上
国際的な学力テスト「生徒の学習到達度調査(通称PISA、PISAは3年ごとに実施される)」の2009年度と2012年度のテスト結果では、ゆとり教育を7~9年間受けた世代の結果は全体的に日本の順位が伸びています。
特に、読解力は過去最高であるという結果が出ました。
学生同士の間での学力格差が拡大した
ゆとり教育の方針で学生の自由時間がたくさんできたため、この自由時間の活用の仕方で学生同士の学力格差が拡大する結果となりました。
優秀な学生は自由時間を自主学習や塾通いに使い、学力が低い学生は自由時間でゲームや漫画などで暇を潰していたため、両者の学力差が大きくなってしまいました。
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「ゆとり教育」という教育方針のあやふやさが露呈した
ゆとり教育の目的は、学習内容を削減し、そのことによって生まれた時間的余裕を用いて、生徒の自主性・創造性を高めることでした。
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しかし、具体的にどうやって自主性・創造性を高めるかという教育の方法論が固まっていないせいで、一般的な教師達では上手く生徒の自主性・創造性を高めることはできませんでした。
結局、「ゆとり教育でできた時間的余裕を使って、各々の生徒達が自分で考えて自主性・創造性を高めて欲しい」といった人任せなものとなり、ゆとり教育という存在の詰めの甘さが露呈する結果となりました。
ネット上でよく言われる、ゆとり世代についてのあれこれ
お客様であるかのように、先輩社員に教えられるのを待っているだけ。
自分に合わないなと実感したり、他にやりたい職種が見つかったから辞めるというなら分かる。
でも、入社直後に、上司に怒られたらそれで辞めるってどういうこと?
メンタルの耐性が小さな子どものまま。
その代わり、見込みのないダメな後輩社員は無言で見捨てている。
この調子で、会社の不合理な慣習を消していって欲しい。
そのせいで、画一的な社員が求められる日本企業では煙たがられる。
「ゆとり教育」は終了し、再び以前の詰め込み型教育へ
- 「授業時間」と「学習内容」を増やす
- 「言語活動」と「理数教育」に力を入れる
- 小学5年生・6年生で、外国語の授業が必修になる
- 思考力・判断力・表現力の育成を重視し、「生きる力」を育むというのが2011年以降の学習指導要領のコンセプト
ゆとり教育を長期的に受けた生徒の学力は以前よりも向上しました。
しかし、ゆとり教育が施行された初期の学生が受けた「生徒の学習到達度調査(PISA)」での日本の国際順位が低下したことを受けて、「ゆとり教育は子どもの学力を下げる!!」と非難が集まり、それに押し負ける形でゆとり教育は終了しました。
2011年度以降の学習指導要領は「脱ゆとり教育」と定義されていて、ゆとり教育以前の時代の詰め込み型教育へ戻す流れになっています。
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