日本人がITに弱く、日本が「IT後進国」「ITについては日本は周回遅れ状態」と言われがちな理由について調査したので分かったことを報告します。
日本人がIT分野に弱い4つの理由
1.日本人は技術を軽視し、さらに、サービスも軽視するから
日本人がサービスを軽視する理由:上記のように質量をもつ物品ばかりを重要視しているせいで、形をもたないサービスを軽んじていて、消費者側と雇用者側の多くが「タダでサービスされて当たり前」だと考えているから
ITという、技術でありサービスでもある分野は、上記の日本人が技術とサービスを軽視する理由から重要視されない、と考えられます。
2.日本人は英語が苦手で、プログラム開発との相性が非常に悪いから
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- プログラミング言語は英語が圧倒的主流
- プログラミング言語の資料や論文も英語で記述されていることが主流
- ITのイノベーションに関する最新ニュースも英語が主流
- オープンソース化したソフトウェアの共同開発のための世界中のネットコミュニティーにおいても、多くの場合で英語でコミュニケーションが取られている
たとえば、アメリカのような英語圏の国の国民は、英語と親和性が高いプログラミング言語を理解しやすく、ITの周辺資料やニュースも苦もなく吸収できるため、プログラミングと非常に相性が良いといえます。
その一方、日本の学校教育では受験用英語をいやいや覚え込まされるだけであり、英語でのオーラルコミュニケーションも壊滅的にダメです。
高校や大学を卒業した後は、英語を綺麗に忘れてしまうという人がほとんどを占めています。
日本人は英語が苦手であるので、英語ができなければ話にならないプログラミング開発では力を発揮できないことが非常に多くなってしまいます。
3.日本人は保守的気質を強く持ち、革新性が重要なITとは相性が非常に悪いから
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IT(情報技術)は、
「この面倒くさいルーチン作業を、何とか自動化できないかな?」
「こういう新しいシステムがあれば、世界の常識が一新されるに違いない!」
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「古くさい管理システムを刷新して、手間をはぶこう」
といった考えや動機が進化の原動力になります。
ITを進化させるためにはこれまでの常識を打ち破ろうとする大胆さや、多少の失敗をともなう試行錯誤が不可欠です。
しかし、日本人は保守的気質を強くもっているため、変化や失敗を嫌い、ITを毛嫌いすることが非常に多くなります。
4.以上のような事項から日本のIT業界がブラック化し、人が集まらなくなるから
- 日本ではITエンジニアが軽んじられ、欧米のそれと比較して平均年収も格段に低い
- 日本ではITとITエンジニアに敬意が払われないせいで、現場でもぞんざいに扱われがちになる
- 業界を取り巻く構造的欠陥からデスマーチが発生して、ITエンジニア達が健康被害やうつ病などで潰されても、それが大きな問題として報道されない
ネット上では、IT業界=かなりのブラック業界であり近づくべからず、という認識が以前から知れ渡っています。
日本では就活生や転職者に、プログラミングという仕事やプログラマーやシステムエンジニアやネットワークエンジニアという職種に、悪いイメージが定着してしまっています。
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日本ではそもそもIT業界がいちじるしく不人気であり、新規参入者が減り、深刻な人手不足状態にあるため、
日本のIT業界が弱体化していく状況にあります。
「日本人はITに弱い」と実感する日常の場面
PCを用いた生産行為はまるでできない、というタイプの人達が多い
上流工程企業が中小企業のITエンジニアから金銭を搾取しようとするばかりで、
業界そのものが発達しない
国民の不安感などを原因にして遅々として進まない
タダで提供するのが当たり前、という意識が根強く残っている
・アフィリエイト(ブログなどに商品広告を掲載し、仲介料を得るビジネスのこと)
これらに理解を示そうとせず、頭から嫌悪している
スマートフォンを使って建設的な行動を取ることがほとんどできない
アメリカ企業がAIエンジニアを雇用する条件の半分以下である場合がほとんど
日本人会社員のITスキルは先進国の中で最低に近いという調査結果
- 「デジタルテクノロジーのスキルの程度」について、日本人は「素人」と「中程度」であると自己評価した人の割合は合わせて58%にのぼり、
先進7カ国(本調査では、日本・シンガポール・オーストラリア・アメリカ・イギリス・フランス・ドイツの7ヶ国が対象)の中で、ITスキルについての苦手意識が最も高いと判明した - 「ITスキル習得」について、日本人は「関心がない」と回答した割合が16%にのぼり、
先進7カ国の中で最も割合が高かった - 日本の職場のIT環境についても、業務用のデバイスやアプリケーションについて「かなり古い」と「2~3世代遅れ」の回答を合わせて36%にのぼり、
他国よりもかなり高い回答割合になった - IT先進国のアメリカにおいては、「デジタルテクノロジーのスキルの程度」は「熟練」と「エキスパート」と回答した人を合わせると77%にものぼる。
日本では「熟練」と「エキスパート」と回答した人を合わせると42%にとどまり、
アメリカの結果と大差を付けられる結果となった。
2017年4月、先進7カ国のビジネスワーカーを対象にガートナージャパンが調査
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