漫画や小説や映画などの創作物での「面白い」と消費者達が感じる根本的要素と、
実生活での「面白い」と感じる根本的要素の、それぞれについて調査したので分かったことを報告します。
漫画やアニメや映画などの創作物での、「面白い」と感じる10種類
1「万人が好む、王道のストーリーに触れている時」
- 主人公が世界を、滅亡の危機から救う
- 悪の道に堕ちている父親を超えていく
- 以前に敗北した強敵に、力を付けた後に再戦して勝利すること
- 戦いと修行を繰り返して強くなっていき、その世界での最強の存在へと上り詰めていく
- 敵勢に囚われているヒロインを救出しに向かうこと
- ストーリー上での幾多の困難を乗り越えて、好きな異性とやっと結ばれること
などが、王道のストーリーの一部
2「キャラクター間での『人間ドラマ』が繰り広げられること」
- いさかいを経た後、和解すること
- 事件やアクシデントを経て、仲間同士の信頼を深め合うこと
- キャラ間での裏切りが起こる
- 相手の事を不審に感じ、疑惑を抱くこと
- 互いが譲れないもののために、キャラとキャラが対立したり憎しみ合うこと
などが、人間ドラマの一例
3「『魅力的なキャラクター』の外面・内面・生き様が描写されること」
- 容姿端麗な美男美女だったり、無骨でたくましい体つきの壮年男性や、可愛らしい子ども
- 性格に二面性があり、ある場面では清廉潔白のように振る舞っていても別の場面では卑劣な行為を行っているようなギャップがある性格
- 消費者達の笑いを誘う、茶目っ気がある言動が多い
- 悪党ではあるが、自身が抱いている信念や行動の方針がいっさいブレない
- 高い実力や、稀少な才能をもっている
- 稀少な種族だったり、希有な血統である人物
もともと魅力的であるキャラクターの、
生活上や戦闘面でのあれこれの行動や言葉や感情表現、悩みや決意や覚悟などの内面や、成長や没落の過程という生き様などの各種の描写は、
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多くの読者に「面白い」と感じさせます。
4「キャラクターの言葉や表情や行動に、消費者の心が揺さぶられること」
キャラクター達の、心を打つ言葉・表情・大胆な行動を見て、消費者達があれこれ感じて精神が揺さぶられることは、
意識上は「面白い」とはあまり実感しなくても、実は、心が揺さぶられること自体が「面白い」という体験になります。
5「人間とは別種の種族や、異世界が存在していること」
- エルフ
- 妖精
- 獣人
- 天使
- 悪魔
- 幽霊
- ドラゴン
- ロボット
などが異種族の例
- 霊界
- 天界
- 魔界
- 次元と次元のはざまの世界
などが異世界の例
作中で異種族や異世界が存在することは、
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数々のドラマが起こることにつながったり消費者達の想像をかき立てることにつながるため、面白いと評価されます。
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6「視覚効果が大きい、ハデなシーン」
- 味方キャラVS敵キャラや、味方キャラVSモンスターのような戦闘シーン
- 周囲に大きな影響を及ぼす、大威力の技や魔法や特殊なアイテムなどを発動させるシーン
- 仲間同士での殴り合いの喧嘩や激しい口論のシーン
- 追いかけてくる強敵から必死で逃げるシーン
などが、ハデなシーンの一例
ハデなシーンでは、味方キャラ達が重傷を負ったり死の危機に瀕することが多く、
そのようなピンチの状況は、消費者達にとっては「面白い」と感じることが多くなります。
7「消費者の多くが知らない、珍しい知識情報が示されること」
- その分野での豆知識
- その創作物の分野とはまったく別分野での驚くような情報
- 他国での文化の事情
- 過去の歴史での、あまり知られていないけれど興味深い史実についての情報
- 多くの消費者達が思っても見ないような、斬新な価値観や奇妙な性癖
- 強い説得力がある人生訓
などが例
8「消費者達の予想を良い意味で裏切る、予想外の展開」
- 主人公達が置かれているいちじるしい苦境を、意外な手段であざやかに切り抜ける
- ストーリーが主人公達の計画通りに進んでいき、このまま大団円かと思いきや、
突然イレギュラーな要素・出来事が発生したせいで、事態が混沌とし始めて先の予測が付かなくなる - これまでずっとヘタレだったりいけ好かない性格だったキャラクターが、
ある出来事を経て、生まれ変わったように魅力的なキャラクターへと成長する
などが例
9「その能力やその戦いに、独自のルールが設けられていること」
- 「この能力は攻撃用」「その能力は防御用」「あの能力は仲間の補助用」といった風に、それぞれの能力の性質が明確に定まっている
- 「たしかに威力は強いが、そのぶん心身への負荷が大きい」という性質の能力
- 特定の厳しい条件を満たすと、爆発的な威力を発揮するようになるタイプの能力
- ある特定の属性の魔法の威力・効力がいちじるしく強化されていて、それとは別の特定の属性の魔法の威力・効力がとんでもなく弱体化されている、というルール
- 本来は相手の手の内が全く不明だが、その戦いでだけは例外的に相手の手の内が部分的に判明している、というルール
- ある特定の行動を取るとペナルティーが科せられ、その戦い中で能力の一部が封印されてしまう、というルール
能力や戦いに設けられている独自のルールがストーリー上でルール通りに繰り返し実行されていることは、
それを見ている消費者達にとっては面白いと感じます。
また、独自のルールの構造上の穴を利用した裏技的な特殊能力や行動も、多くの消費者達が感心するので面白いと感じやすくなります。
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10「『そうか、コレはこういうことか!』という消費者の感覚」
- 以前に置かれた伏線の設定や意味不明な出来事が、後になって大きな意味をもつようになること
- 「適度な難しさの謎」が作中に仕掛けられていて、消費者達が謎解きをする楽しさを得ることができる
- 「このキャラクターの性格や能力ならば、このような少々不可解な行動を取ることもうなずける」という、簡単な推理を経た後の納得感
などが、『そうか、コレはこういうことか!』という感覚の例
大別した、創作物での面白さの種類は以上の通りです。
- 敵幹部VS敵幹部、という展開
- 普段は敵対しているライバルグループと、一時的に共同戦線を張る展開
- ラスボスを倒した後、その場の残党相手に仲間達が「最後の仕上げだ」と無双する展開
といった、こまごまとした面白い展開や設定については、
当ブログでの専用解説ページ↓をご覧下さい。
実生活での、「面白い」と感じる9種類
1「自身が強い興味を抱いている物事と向き合うこと」
- 自分の趣味に関する物事や情報
- 「個人的に追求している探求テーマ」に関する物事や情報
- 興味深い人格や能力や経歴をもつ人物と接している時
- 好きな異性の外面・内面・個人情報を知る時
などが主な例
2「これまで知らなかった知識を知ること」
本記事での「消費者の多くが知らない、珍しい知識情報が示されること」と同様です。
3「成功の確率と失敗の確率が半々の物事に挑戦すること」
- 挑戦におけるモチベーションが最大になる場合は、「成功の確率と失敗の確率が半々の物事に挑戦する場合」だと言われている
「成功の確率と失敗の確率が半々の物事」とは、
『一生懸命頑張れば上手く行きそうだが、手を抜いたり気を抜いたりもしも力不足だと失敗しそう』といった趣旨の難易度予測が立てられる物事です。
挑戦についてのモチベーションが最大化するため、「面白い」と感じるようになります。
4「『勝負』をして、自身が勝ったり成功すること」
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- 自身にとって必要な結果を得るために、課題やテストに挑戦し、結果として上手く行くと「面白い」と感じる
- 目の前の相手との対人勝負では、勝負中に数々の駆け引きや心理戦があり、
勝負に勝てば、自身の優位性を即座に証明できたりその場で何らかの直接的利益を得られる場合が多いため、
対人勝負は「非常に面白い行為」と評価できる
したがって、自身が安定的に面白さを享受するためには、「勝てる物事」「成功できる物事」を意識的に選択し続けることが重要であり、
(同時に、「負ける物事」「失敗する物事」を意識的に避け続けることが重要)
他者に面白さを感じさせるためには「勝った」「成功した」という結果へ意図的に誘導することが重要です。
5「自分の裁量でできる割合が大きかったり、自分の行動の結果が周囲に大きな影響を及ぼすこと」
- 仕事や作業などにおいて、自分が好きなように進められる場合、面白いと感じることが多くなる
- 自分が行った仕事や作業が、自身が属しているコミュニティーや社会全体へ多大な影響を及ぼす場合、面白いと感じることが多くなる
多くの人々が、漫画家や小説家や音楽家、芸能人やアイドルなどを「面白そうな仕事」だと感じてあこがれる理由は、
それらの職業が、自分の裁量でできる仕事であったり、社会への影響力が大きい仕事だからです。
6「何らかの規則性を発見し、その規則が反復されることを確認すること」
- 世の中や他者の隠れた構造を読み取ることができたので、「面白い」という感覚を覚えることが多い
- その規則性を利用して何らかの具体的利益を繰り返し得られるようになると、さらに面白いと感じるようになる
規則性を発見して社会や人々の動向を俯瞰することは、一種の「優越感」をもたらします。
この「規則性に従って動いている物事や人々を、優越感に浸りながら眺める」という状況も、面白いという感覚をもたらします。
7「ユニークな考え方や手法に触れること」
- 自身が思っても見なかった、ユニーク(ほかに類のないさま、独得、独自)な考え方・価値観・その問題へのアプローチの手法を目の前に提示されると、
それについて「面白い」と感じることが多い - もしも仮に、そのユニークな考え方や手法によって、あるやっかいな問題を上手く解決できる可能性が高い場合は、
そのユニークな考え方や手法を、さらに面白いと感じる - 普通の人や普通の創作物とは異質である、「尖っている人やモノ」「毒がある性格や作品」などは面白いと感じることが多くなる
本項目を「面白い」と感じるかは、人によります。
常識や定説に飽き飽きしていて、異質なモノ・未知のモノを渇望している人達は、ユニークな考え方や手法を面白いと感じることが多くなりますが、
常識や定説に安心感を抱いている人達は拒絶しがちです。
8「ほどほどのスリルと向き合うこと」
- 「危険ではあるが、頑張ればほぼ確実に危機から脱出できたり、一時的な危険だと判っているもの」などのスリルは、
適度なドキドキ感や非日常感から「面白い」と感じることが多くなる
スリルという感覚は面白く、快感であるため、
スリルがともなう「ギャンブル」「登山(遭難や滑落による死亡のリスクが高い)」「万引きや不倫などの軽犯罪」などが病みつきになってしまう人達が後を絶ちません。
9「有用なモノを獲得すること」
- これまで知らなかった、新しい知識
- これまで知らなかった、新しい画期的な手法
- 新しい家電製品や家具や趣味用の道具や仕事道具など
- お金
- 地位や肩書きや良い評判
などが例
有用なモノを獲得すること自体もかなり面白いですが、
新たに獲得した有用なモノを利用することで、
今よりも1つ上のステージへ昇ることができたり、自分にできることの種類が増えるようになると、「有用なモノを獲得すること」についてさらに面白いと感じるようになります。
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