「バガボンド」「スラムダンク」「リアル」などの大ヒット漫画を描いている、高名な漫画家・井上雄彦(いのうえ たけひこ)の漫画の魅力について調査したので分かったことを報告します。
漫画家・井上雄彦の3つの代表作
「バガボンド」
- 現代での、漫画家・井上雄彦の代表作が本作「バガボンド」であると言われることが多い
- 「迫力がある、斬り合いのシーン」「精緻で味わいがある絵柄」「自身の生き方をそれぞれに模索する、魅力的なキャラクター達」など、たくさんの見所がある
- 「第4回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞」「第24回講談社漫画賞一般部門受賞」「第6回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞」など、複数の栄えある賞を本作が受賞していて、バガボンドは社会から高い評価を受けている
日本史上で名高い、剣豪・宮本武蔵(みやもと むさし)の生き様をテーマにした大人気漫画です。
「剣の腕で斬り登る、乱世の時代」が終わりを迎えつつあり、平和な世の中になりつつある中で、主人公の武蔵が剣で出世する道はほぼ閉ざされました。
しかしそれでも、宮本武蔵は剣の道を進もうとし、全国を放浪して各地の強者達と死闘をくり返し、次第に日本全国へその名前を知らしめるようになっていきます。
漫画家・井上雄彦の魅力的な漫画絵はもちろんのこと、
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それぞれのキャラクターが自身の生き方・自身の人生を手探りで見つけようとする哲学的なストーリー要素も、本作が高人気である理由です。
「スラムダンク」
- 漫画家・井上雄彦の、最初に大ヒットした漫画が、このバスケット漫画「スラムダンク」
- 「作中での、動的でスピーディーな漫画絵」「印象的かつ感動的なセリフの数々」「バスケの素人の桜木花道の、技術と精神の成長の過程」など、見所が非常に多い
- 「バスケットボールを題材にしたスポーツ漫画」では、本作が頂点に立つ存在であると、昔から各方面で言われ続けている
- 文化庁メディア芸術祭「日本のメディア芸術100選」で、マンガ部門でスラムダンクが1位を獲得(2006年度)
不良高校生の桜木花道(さくらぎ はなみち)は完全にバスケットボールの素人ではありながら、体力やスタミナやジャンプ力などの基礎的な身体能力は常軌を逸していた。
そんな花道が、最初は「好きな女の子と付き合いたい!」という不純な動機でバスケット部に入部し、
花道は部活動を通してバスケの基礎を学びながら、次第にバスケの面白さに惹かれていきます。
それまでただの弱小バスケ部であった湘北高校バスケットボール部は、
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桜木花道という期待の新人に加えて、流川楓という天才ルーキーや、三井寿・宮城リョータといった県内屈指の実力者を次々と獲得し、県内での強豪校へとまたたくまに変貌していきます。
漫画家・井上雄彦自身がバスケットボールを継続していた経験と、井上雄彦の「スポーツ」「人体の動作」へのこだわりと情熱が込められている漫画がスラムダンクであり、
相当昔に連載された作品であるにもかかわらず、現代でも高い人気を維持し続けています。
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「リアル」
- 「身体に障害を持つ者達が、車椅子バスケットボールという競技に打ち込む」という、障害・困難・自己の人生などをテーマにした意欲作
- 本作は、第5回「文化庁メディア芸術祭マンガ部門」での優秀賞を受賞している
本作の主人公・戸川清春(とがわ きよはる)は、骨肉腫という悪性腫瘍のせいで右足のひざ関節から下を手術で切断する事態となり、熱中していた陸上競技の短距離走を継続することが不可能になります。
失意のうちに引きこもり状態になっていた清春は、身体に障害を抱えつつも車椅子でバスケットボールをする「車椅子バスケ」と出会い、
障害に負けずに車椅子バスケに打ち込む人々に感化され、次第にどん底から立ち直っていきます。
過去に連載していた漫画「スラムダンク」でつちかったバスケットボールの描写と、
連載中の漫画「バガボンド」で追求している最中である「自分は、いかに生きるべきか」という人生哲学の、
その両方の要素が上手く組み合わさったのが漫画「リアル」であり、
スラムダンク・バガボンドと並んで、リアルも高い人気があります。
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漫画家・井上雄彦の非常に優れている画力が分かる画像
井上雄彦が描く、スラムダンクのキャラクター達を使った資生堂の製品CM
漫画家・井上雄彦の作風で、よく言われること
- 漫画を読んでいて、作中シーンの
「(バスケットボールが床を弾む音などの)音」「熱気や寒気などの空気感」「キャラクター同士の間に満ちている、緊迫感」「キャラクターの感情・気持ち」
などがこちらにありありと伝わってくるようだと、よく評価される - 「画力が高い日本人漫画家」について議論する際には高確率で井上雄彦の名前が挙げられ、
「スポーツや斬り合いの漫画描写における、躍動感あふれる絵」「人体の、破綻がほぼ皆無の正確な描写」「人物の感情と思考内容がそのまま伝わってくる、絶妙な表情の描写」「漫画の域を超えた、筆と墨を使った芸術レベルの絵」
などが高く評価されている - 「キャラクターを立てること」が非常に上手いと評価されることが多く、キャラクターの一人一人に明確な個性と人生ドラマが付加されている
- 良い意味でも悪い意味でも「読者に媚びようとせず、こだわりが強い漫画家」であり、
こだわりから素晴らしい漫画を描いてくれるが、その一方で、
スラムダンクでは井上雄彦は「山王戦以上の試合は描けない」として、編集者の「連載を続けて欲しい」という要望を拒否し、インターハイの最中の山王戦直後に連載をすっぱりと終わらせるなど、
独自のこだわりから連載が長期的に休止している作品が多い
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