漫画家が漫画家を辞めてしまう理由について調査したので、分かったことを報告します。
漫画家が漫画家を辞める典型的理由は「お金が無い」
- 雑誌連載中の漫画が編集者の判断で打ち切られた
- どの出版社も自分の作品を雑誌連載させてくれない
- 自分の漫画単行本が売れないために絶版されて印税が入らないようになった
雑誌での連載を勝ち取るために出版社に渾身の漫画を持ち込んだとしても
「今の時代の流行に合わない」
「うちはもう連載作家の席がいっぱい」
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「他にもっと面白い連載があるから」
などといった理由で連載契約が結べず、無収入の日々が続けば、漫画家をやめてアルバイトをするなり就職活動するなりするしかなくなります。
その他、漫画家が漫画家を辞める4つの理由パターン
1.描きたいモノを描いて満足してしまった
自分が長年温めていた構想の漫画を描いて満足してしまったので、次作を描くモチベーションが失われてしまったパターン。
漫画家を続けようにも、意欲が枯渇して、次の漫画ネタも持っていないので、漫画家を辞めざるを得ません。
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2.スランプのせいで漫画が描けなくなった
漫画のネタが思いつかない・何を描いても「面白くない」と編集者にばっさり切り捨てられるなどのスランプのせいで漫画が描けなくなり、漫画家を辞めてしまうパターンです。
3.編集者に描きたくもない漫画を描かされ続けるのが嫌になる
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編集者の意向に沿う内容の漫画を描かされ続け、もう漫画を描くのが嫌になってしまったパターン。
漫画を描くのが好きだから漫画家になったのに、恋愛要素・お色気要素・努力描写の徹底排除などなど、あれこれ気にくわない注文を付けられ続け、漫画が嫌になってしまった人は多いようです。
4.心身の病気のせいで漫画家を廃業
日本のあらゆる職業の中でも最高峰の激務度が漫画家。
なので、心身にかかる過酷な負担のせいで、うつ病・自律神経失調症・腱鞘炎・慢性的な腰痛と体調不良などで、漫画家を続けるどころではなくなり、漫画家を辞めた方は多いです。
復活が望まれる、市場から失われた貴重な漫画家たち
漫画と、作者発案のダンボーグッズがあまりにも売れすぎたせいで、多額の印税収入やグッズ売上のおかげでちまちまと漫画を書く必要が無くなってしまった例。
年に2~4回しか作品が漫画雑誌に掲載されない。成功しすぎて半ば引退した人気漫画家は多い。
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絵が可愛くて話の雰囲気も好み。2010年から新刊が出ず…。
独特の可愛い絵と毒のあるキャラを描ける希有な漫画家。2012年から音沙汰無し…かと思いきや、2017年に新刊が出ていて嬉しいです。
漫画家が語る、出版社が漫画家から搾取する現行システム
「漫画家やめたい」の記事タイトルでネット上に投稿された、漫画家が出版社から搾取されている現状を暴露する文章を、以下に要約します。
- 「週刊少年ジャンプ」で1/10000ともいわれる競争率の連載権を勝ち取っても、今の時代の新人の漫画単行本はたった3万部(初版)しか売られず、3巻出た時点で連載を打ち切られると、印税はたったの360万円
- 新人漫画家の原稿料は、1ページがたったの1万円
- 単行本が3巻まで出て、原稿料を加味したら、年収1000万円を超える!と編集者は言うが、それらの印税・原稿料のほとんどは「アシスタント代」に消えてしまう
- WEB漫画の「ワンパンマン」がヒットしたから、「ジャンプ+」や「マンガボックス」のようなWEBマンガで大勢の新人漫画家を飼い殺している
- 出版不況による本が売れないツケを漫画家へ一方的に押しつけている
- 発言者曰く、漫画家はだいたいがコミュ障・社会不適合者で年を取ればとるほど漫画を描く以外には何もできなくなるので、出版社もそれを知った上で漫画を安く買い叩く
- 以上のようなジャンプからの待遇が漫画業界で一番マシというのが、本当にこの業界の救いの無さ・エグさを象徴している
- 手塚治虫の時代よりも、漫画の絵の密度・作画の手間が格段に上がってしまったせいで「アシスタント」を雇用せざるを得ないが、賃金やアシスタント用のパソコンを用意することでどんどんお金が出て行ってしまう
発言者の漫画家は、「子どもの頃からの夢だった漫画家になったけれど、35歳になった今は本当に割が合わないと思う」、と仰っていました。
漫画家に一番必要なのは「運」らしい
答え:「運ですね」さいとう・たかを先生(漫画「ゴルゴ13」の作者)
たかを先生「才能があるというのは、前提の話であって。この世界に入る以上、才能なんかあって当たり前なんです。
それ以上に、デビューするとか、頭角を現すとか、生き残るなんてのは、もう才能を超えた……運としか言いようがない。
才能があるのに、運がないばかりに消えていった人を、私はたくさん見てきましたから……」
漫画家として生きていくのは、「宝くじを買って、その当選金で暮らしつつ、当選金でまた宝くじを買う」ということを繰り返すようなもの、だといった趣旨のことがよく漫画業界で語られます。
世の中で何がウケるかというのは計算尽くで割り出せるものでもなく、自分の漫画がヒットするかしないかは運に依存する部分が大きいと言わざるを得ません。
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コメント
野に咲く薔薇のようにのひな。さんは名義を変えて活動してましたが2015年にお亡くなりになりました。