思い出補正(過去に自身が味わったゲームや映画や漫画などを、実態以上に高く評価してしまうこと)が起こる原因を解説します。
過去の体験に対して「思い出補正」が働く現象の、その原因
「感激」「驚愕」「夢中」といった過去の体験が、過度に評価を高めてしまう
「初めて体験したこと」は過度に美化されやすい
- 自身の人生で、初めてその物事に触れて、しかも感動したり大きな感銘を受けた
- このような体験は、後年でほぼ確実に思い出補正の対象になる
「小学生~大学生の期間に体験したこと」は過度に美化されやすい
- 人生の青春期における良い体験は長期的に記憶に残るため、第三者からすれば普通の事であっても本人の中では美化されやすくなる
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人間の認知スタイルに「バラ色の回顧」と呼ばれる過去の美化傾向が備わっている
- 時間経過とともに「過去のネガティブな記憶」よりも「過去のポジティブな記憶」の方がより鮮明に記憶されるようになり、つまり時間の経過にともなって記憶が再構築される
- 上記の現象により、「ポジティブな記憶」に分類された過去の体験は忘れにくくなり、たとえ第三者からすれば大したことではない体験だったとしても、
「良い思い出」として記憶に定着し続けることになる(過去の、自身にとって好ましい体験が過度に美化される) - 本項目の認知スタイルは「バラ色の回顧(Rosy Retrospectionという心理現象名の、日本での呼び名)」と呼ばれている
- 上記の現象により、「ポジティブな記憶」に分類された過去の体験は忘れにくくなり、たとえ第三者からすれば大したことではない体験だったとしても、
「思い出補正によって美化されたモノ」は現代では通用しない可能性が高い
そもそも、良い思い出という効果によって評価が大幅にプラス補正されているから
- 評価が大幅にプラス補正されているため、第三者や現代の若者達からすると「明らかに過大評価」と見なされやすい
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現代では「若者にウケる要素」が昔とはまるで別物になっている可能性が高いから
- 見た目の美しさ(たとえば、ゲームならキャラやフィールドのグラフィックの美しさ)
- ストーリーの分かりやすさ(複雑な伏線設置や、オリジナリティーが高すぎて理解が困難な世界観などは求められていない)
- 創作物分野での一例として、
現代では上記のリストのような要素が強く求められているため、思い出補正によって美化された作品を薦めても、今の若者には全然ウケないという事態になりやすい- 創作物分野に限らず、あらゆる分野において、現代人の需要に合わせて商品仕様・サービス内容が更新されるため、
「性能が、根本的に時代遅れ」「細かい部分で、現代人の感性に合わない」と評価されやすくなる
- 創作物分野に限らず、あらゆる分野において、現代人の需要に合わせて商品仕様・サービス内容が更新されるため、
- 創作物分野での一例として、
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