大学の農学部の、生物系(あるいはバイオ系)の学科が、色々な意味で危険な理由について調査したので分かったことを報告します。
農学部の生物系の学科が危険である、2つの理由
1「バイオ系の学科は、これといったスキルが身につかないから」
- マイクロピペット(一定容積の液体を加え、または取り出すための液量計)を使って、試薬をシャーレに入れたり、試薬同士を混合させること
- PCR法で、DNA上の特定の領域を増幅させること
- 電気泳動
といったことが、バイオ系の実験でやることの一部
農学部に属する生物系学科では、
「PCを使ったプログラミング」「電子工作」「数学的な統計の算出」といったことをあまり行いません。
そのせいで実用的なスキルが身につきにくく、そのことが後の就職活動で大きく足を引っ張ることになります。
2「農学部の学科は、理系であるにもかかわらず数学や物理と関係性が薄い」
- 各種の農薬が、雑草や害虫やネズミを始めとした害獣に効く機序を理解するために、「化学」はしっかりと講義で学ぶ
- これに対し、
「その生命現象が起きている、ミクロレベルでの原理」を理解するために絶対に必要な「物理学」は、必修科目になっていないことが非常に多い - 化学の講義で公式を用いた計算はするものの、
それとは別途の、「大学レベルの数学」は習わないまま学部を修了してしまうことがほとんど
物理現象のより根本的で本質的な部分を理解するためには、物理と、物理の先にある数学を修めることが不可欠です。
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(たとえば、「光合成」という現象を厳密に理解するためには、エネルギー変換のプロセスを解読するために「量子力学」についての素養が必須)
しかし、農学部の学科は物理と数学をほとんど学習しません。
物理と数学をしっかり押さえている工学部の学生の、下位互換のような存在になってしまっている可能性があります。
「学問の主役の一員になれず、わき役へと追いやられやすい」
ことです。
現象の原理を理解するための「物理」「数学」とは縁遠く、
同じく現象の原理に関わる「化学」の修学も中途半端で、
研究結果を実際に形にしてお金へ換えるための「工学」「情報工学」なども触ることができないせいで、
農学部の大学生は理系生としては中途半端な存在になりがちです。
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この中途半端さは、研究の世界での活躍度合いや企業就職の可否にそのまま反映されます。
農学部の生物系学科は、就職に弱すぎるという大きな欠点がある
- そもそも、大学での生物系の研究内容と直結する業務を行っている民間企業がほとんど無いせいで、
専門知識を活かした就職活動が不可能に近い状況 - 上記の現象のせいで、「自身の専攻と、関係していると言えなくもない」という企業の採用試験を受けることになるが、
そういう企業は他学部の就活生達も採用試験を受けに来るため、
自身が採用される可能性はかなり低くなる
(農学部の学科の修了見込み、という専門性のアドバンテージが無いせいで、高偏差値の有名大学に在籍している学生以外はかなりの苦戦を強いられることになる) - 化学系や食品系や化粧品系のメーカーの研究職の募集人数は非常に少なく、自身が採用される可能性は限りなく低い
農学部の学科全般は就職に弱いことは、ネット上においては有名な話です。
せっかく理系学部を修了したのに、専門性を活かせない就職(一般企業の営業職やIT企業就職や小売業や飲食業など)をせざるを得ない人が大勢います。
農学系研究者は全体の全体の2.9%、生物系研究者は全体の1.3%しかいないことに対し、
電気・通信分野の研究者は全体の26.6%、化学系研究者は全体の9.7%もいるので、
大学で在籍していた学部の種類によって企業研究者のなりやすさに大差がつくことが分かります。
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そもそも、日本の産業構造からして生物系の学問は冷遇されやすい
- 自動車
- 電子
- 機械・機器
- 機械・機器の部品
- 化学製品
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上記のように、日本の輸出産業の大部分が工学分野と化学分野で占められていて、バイオ関連の製品の輸出割合ははるかに小さなものです。
この事実は、
生物系の学問や研究は日本ではお金にならないので、
国から大学の生物系の研究室へ補助金が全然回されなかったり、
日本での「生物系の研究成果を活かした企業」の数が非常に少ないことを意味します。
農学部の生物系の学科へ進んでしまうと、就職活動・研究活動・研究者としての仕事生活のいずれもあれこれと苦労する確率が高くなります。
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