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イギリスの、格差社会を超えた「階級社会」の仕組み

 

イギリスにおける、格差社会よりもさらに自身が上昇することが困難である「階級社会」の仕組みについて調査したので分かったことを報告します。

 

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現代のイギリスに実在する、3つの階級

 

 

「上流階級」(『The Upper Class』と呼ばれる階級)

  • 上流階級の別名は、「貴族階級」
  • 爵位による称号(「公爵」「侯爵」「伯爵」「子爵」「男爵」)をもっている人物が、上流階級の多くを占めている
  • 親から広大な土地を継承した、生まれながらの地主であることが多い
  • 原則的に、上流階級は世襲制によって成立しており、他の階級の者が上流階級の仲間入りをすることはほぼ不可能
    (例外的に、上流階級の人物との「結婚」によって上流階級入りをすることができる)
  • この上流階級のトップは、公爵の爵位の中でのトップである英国王室(ロイヤルファミリー)
  • この上流階級の人数は、パーセンテージで表せないほど、イギリス社会全体に占める割合が小さい

 

 

 

 

「中流階級」(『The Middle Class』と呼ばれる階級)

中流階級のなかでの、「上層中流階級」(『The Upper Middle Class』)

  • 典型的なホワイトカラー職(「医師」「弁護士」「大学教授」「大手証券会社勤務」「大手銀行勤務」「企業の代表取締役」など)に就いているパターンが非常に多い
  • 「高級官僚」「高位聖職者」「軍人」といった、社会的ステータスが高い職に就いていることも多い
  • 「上層中流階級」は潤沢な資産と高額の収入を得ており、子どもにも優れた遺伝形質と高度な教育を授与するため、
    「上層中流階級」出身の人々は、政治家や、医師や弁護士のような高度専門職など、イギリス社会を牽引するエリートになりやすい
  • 第二次世界大戦後にイギリスの社会構造が大きく変化したことにともなって、
    「上流階級」の人達のなかで、中流階級に落ちてきた人々がこの「上層中流階級」であると言われている

 

 

 

中流階級のなかでの、「中流階級」(『The Middle Middle Class』)

  • ホワイトカラー職に就いていることが多い(ホワイトカラー職の職業のグレードは、「上層中流階級」のそれよりもかなり劣る)
  • 大学に通い、大学で高度な教育を施されていることがほとんど
  • 勤労を続けて安定的な収入を得ていたり、持ち家を所持していることが多い

 

 

 

中流階級のなかでの、「下層中流階級」(『The Lower Middle Class』)

  • 「事務職員」「自営業の職人」「自身が経営している小規模な店の店主」などの職に就いていることが多い
  • 「下層中流階級」の収入額は低く、「肉体労働に従事していない労働者だから」という理由で中流階級に分類されている

 

 

 

 

「労働階級」(『The Lower Class』と呼ばれる階級)

労働階級のなかでの、「熟練労働者階級」(『The Skilled Working Class』)




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  • 職人の見習い経験をもっていることが多く、その経験を活かして「高度な専門技術」が必要な職業(建設業や製造業など)に就いている
  • 大学には進まないことが多く、代わりに、専門技術の習得に力を注いでいる

 

 

 

労働階級のなかでの、「未熟練労働者階級」(『The Unskilled Working Class』)

  • 自動車工場や繊維工場に勤務し、肉体労働に従事している
  • 義務教育が終わり次第、すぐに働き始めるパターンがほとんどで、大学などへは通わないことが多い
  • ワーキングプア状態におちいっていることが多く、
    また、イギリスでの産業構造の変化(単純労働の減少)のせいで慢性的な失業状態におちいっていて国の社会福祉に依存している場合も多い
  • イギリスで19世紀末まで存在していた「下層階級(イギリス社会の中での最下層階級)」の流れをくむ階級が、この「未熟練労働者階級」

 




イギリスに階級制度が存在する理由と、階級制度の問題点

イギリスに階級制度が存在する理由

イギリスでは中世の時代から、

国のトップに君臨する王族と準トップである貴族、

イギリスの法律や経済の実権を握っている上流階級と、強い権力をもつ騎士(イギリスで、王室または国家に対する功労によってサー(Sir)の称号を許された者)、




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農業や肉体労働をする労働者、

という具合に、明確に階級が分かれていて、その階級が現代のイギリス社会に表面上の形を変えて反映されているから。

 

 

 

 

「階級制度」という存在の問題点

  1. それぞれの階級同士が明確に断絶しているせいで、
    生まれつきの自身の階級から、上の階級へと昇ることがほぼ不可能であり、下層階級の人々を絶望させる大きな原因になる
    (たとえ自身に優れた才能があったり、絶え間ない努力を続けたとしても、自身の出身の階級や自身がしゃべる英語のなまりを理由にして、企業の面接官や上の階級の人間に差別を受けてしまう)
  2. 「いくら努力したところで、どうせ上の階級へ行くことはできない」という事実は、多くの国民のやる気を失わせることになり、結果的に国が衰退へ向かうことになる
  3. 階級同士が断絶しているせいで、
    異種コミュニティー同士の交流や文化の交雑がほとんど起こらなくなり、
    そのせいで国の社会の変化も起こりにくくなり、結果的に国が膠着状態になって衰退へと向かいやすくなる
  4. 「自分は上流階級で、こいつらは全員が下流階級」という事実と認識が社会で当たり前のものとして受け入れられるようになると、
    上流階級による中流階級・下流階級への搾取と差別に歯止めが掛からなくなってしまう

 

 




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資本主義経済のもとに格差社会化が進行し続けた場合、

イギリスだけでなく日本でも、格差社会よりもさらに悲惨な「階級社会(階級同士が明確に断絶していて、階級間の移動がほぼ100%不可能な社会)」が実現する可能性が高くなります。

 

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