世界が経済成長するにつれて、世界的に「少産少死」という状況へ移っていく現象の理由を解説します。
経済が発展するにつれて、世界的に少産少死へ移っていく理由
身の安全が保証されて生活が豊かになると、欲求が高次のものへシフトするから
- 生活のセーフティーネットが充実することにより、「飢餓」「病気」などで苦しむことが極端に少なくなる
- 国家間の戦争が激減し、自身の生活が戦争のせいで損なわれる可能性がいちじるしく低くなる
- 国家の経済が発展し、生活が豊かになる
- 上記のリストの条件がそろった場合、
人間の欲求が低次なもの(生存や生殖)から高次なもの(自己実現、自分らしく生きるということ)へシフトすることが、長年の「世界価値観調査(1981年から続く国際プロジェクト)」の結果から判明している
- 上記のリストの条件がそろった場合、
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生活が豊かになった場合、子育てよりもあれこれの娯楽の方を優先しやすくなる
- 生活が豊かになり、娯楽の種類が充実したり、自身が生きる目的(自己実現など)の選択肢が増えると、人々は子育てよりも娯楽や個人的な生きる目的などを優先しやすくなる
- この事情により、近代になればなるほど、世界各国で少子化が進行するようになる
「周りに人が多く、なおかつ、命の危険が無い状況」が繁殖本能を低下させる可能性が高い
- 『Universe25』というネズミを用いた有名な実験で、命の危険が無い安全な環境にネズミ達を住まわせると、必ず少子化現象が起こるという実験結果が得られている
- この実験結果から、住んでいる環境が安全かつ豊かになり仲間が増えていくと、ある段階から「繁殖本能が低下した個体」が増え始めることが示唆される
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以前の時代とは社会の構造が大きく変化したため、女性が結婚しなくなるから
国が発展すると「女性達が働きやすい社会環境」が実現されるようになる
- 国の経済が発展して企業が増えると働き手が不足しがちになるため、女性も労働力として求められるようになる
- 女性という性別を理由にして、雇用・昇進を拒否することが、法律で禁止されるようになる
- これらの事情から、女性が独力で生活していけるようになり、結婚して男性に経済面で頼る必要性が低くなる
- 女性が結婚することが少なくなることにより、少子化が進行するようになる
- これらの事情から、女性が独力で生活していけるようになり、結婚して男性に経済面で頼る必要性が低くなる
「高度なスキルを持った人材」が企業側に求められ、子どもの教育費が高騰する
- 現代社会では、誰でもできる単純労働は「専用機械」「人件費が安い外国人労働者」などに奪われ、代わりに、人材への要求水準がかなり高くなっている
- この事情により、「子ども1人あたりにかかる、学費・教育費」が高額になっているため、各家庭は子どもの数を少なく絞る傾向がある
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国が発展して社会が豊かになると、
・人々が自己実現(自分らしく生きること)を志向するようになり、結婚・子育てに興味を示しにくくなる
・社会構造の変化により、女性が自活しやすくなるため、結婚・子育てをしなくても生きやすくなる
・子どもの教育費が高騰するようになるため、少産傾向が強まる
これらの事項により、
多産多死→少産少死という状況へシフトするようになります。
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