海外で開発されたいじめ防止プログラムの中で、いじめ減少に大きな効果が認められたプログラムを解説します。
大きな効果が認められた、海外のいじめ防止プログラム
OBPP(いじめを防ぐロールプレーイング行為を重視)
OBPPプログラムの概要
- スウェーデン発祥のいじめ対策プログラムであり、OBPP(Olweus Bullying Prevention Program、オルヴェスいじめ防止プログラム)は、
子どもの親・教員といった大人達がいじめ問題に真剣に取り組むことを目的にしたプログラム - 「他者をいじめない」「他者がいじめられていることを、見て見ぬ振りをしないようにする」「他者がいじめられていたら、大人に報告する」、
といったことを、子ども達がロールプレーイング(ある場面を設定し、定められた役割を演じること)し、それを反復練習することで、本物のいじめに遭遇した際に練習通りに行動できるようにする狙いがある
OBPPの、いじめ減少効果
- OBPPは「いじめの加害」を26%も軽減した、という調査結果がある
- 「加害の軽減」という効果の中で、OBPPが最も優秀とされている
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KiVa(キヴァ、いじめにおいて傍観者を無くすことを重視)
KiVa(キヴァ)プログラムの概要
- フィンランド発祥のいじめ対策プログラムであり、KiVa(キヴァ)にはフィンランド語で「楽しい、心地よい」といった意味がある
- KiVaは「いじめという現象において、傍観者を無くすこと」に最も力を入れており、
子ども達のロールプレーイング・話し合いを通して、『いじめられている子に、話しかけること・味方になること』の大切さを学ぶ
KiVa(キヴァ)の、いじめ減少効果
- KiVaは、いじめ加害を約9%減少させ、いじめ被害を約11%減少させる効果がある
- KiVaを導入した学校では「いじめの報告件数が、導入前よりも減った」という調査結果がある
- KiVaの効果の高さが認められ、ヨーロッパの国々やアメリカにもKiVaが輸出されている
NoTrap!(ノー トラップ!、子どもが他の子どもにいじめについて教育する)
NoTrap!プログラムの概要
- 第一段階では、教師・大人が、子ども達にいじめについての教育を行う
- 第二段階では、「教える役割」を担った子どもが、自身が教師・大人から教わった内容を他の子どもに教える
- NoTrap!プログラムは、「ネットを介したいじめ」を防止することにも対応している
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NoTrap!の、いじめ減少効果
- NoTrap!プログラムは、いじめ被害ケースを37%も減少させたという報告があり、被害ケースの減少用として最も優秀とされる
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