睡眠の質を上げる行為と、睡眠の質を下げる行為の、それぞれについて調査したので分かったことを報告します。
睡眠の質を上げる、3つの方法
1「夜の入浴の『90分後』に、ベッドに入って眠る」
- 入浴によって身体の芯を温めると、手足の毛細血管が拡張されて、手足から体内の熱が外へ放出されるようになる↓
- 手足から体内の熱が外へ放出されることで、「深部体温(人体での内臓の体温のこと)」の温度が低下すると、
強い眠気をもよおすようになる(強い眠気のおかげで、深い眠りに就くことができるようになる)
入浴の影響で深部体温が熟睡に適した温度まで下がるのに、約90分かかります。
したがって、入浴後に90分間程度を自室でのリラックスなどに費やし、その後にベッドに入ると、深い眠りに就くことができます。
・就寝前に軽くストレッチ運動を行うこと
・就寝前にホットミルクのような温かい飲み物を飲むこと
があります。
2「昼間に30分程度、日光を浴びる」
- 朝方に日光(蛍光灯の光では光量不足であり、求めている効果を得られない)を30分程度浴びると、
浴びた時刻の14時間~16時間後に、睡眠を促す重大なホルモン「メラトニン」の体内分泌量が急増する - 朝方の7時頃に日光を浴びると、14時間~16時間後の21時~23時頃(入眠に適した時間帯)にメラトニンの体内分泌量が増大して強い眠気をもよおすので、朝方の7時頃に日光を浴びることを推奨
3「メラトニンの体内分泌量を、食事によって増やす」
- 牛乳やチーズなどの乳製品
- 納豆や豆腐などの大豆製品
- 鶏肉・豚肉・牛肉などの肉
- バナナ
- アボガド
などの食品に豊富に含まれている
トリプトファンを合成材料として、まず「セロトニン(日光を浴びることが引き金となって体内合成される)」という重大な神経伝達物質が体内合成され、
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次に、セロトニンを合成材料として、眠気をもよおさせる重大なホルモン「メラトニン」が体内合成されます。
セロトニンの体内合成量を増大させることで、メラトニンの体内合成量も増え、夜に快眠することができるようになります。
眠りに落ちた時から最初の90分間のノンレム睡眠(脳と身体がしっかりと休んでいる睡眠状態)は、
睡眠におけるゴールデンタイムと言われています。
入眠後最初の90分間のノンレム睡眠では、
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- 脳での記憶内容の整理・記憶内容の定着
- 眠気の解消
- 成長ホルモン(体の疲労を回復させる・壊れた細胞や組織を修復させる、といった効果がある)の分泌が行われる
- 自律神経の活動リズムを適正なリズムへ戻す
といったことが、全睡眠時間中で最もさかんに行われます。
入眠後最初の90分間の睡眠のゴールデンタイムにおいて、途中で目覚めることなくぐっすりと眠ることは、睡眠の質を向上させることに直結します。
本記事で解説している、深部体温を睡眠に適した温度まで下げる行為や、メラトニンの体内合成量を増大させる行為は、
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入眠後最初の90分間の睡眠を深くすることに大きく貢献します。
睡眠の質を下げる、4つの行為
1「眠る前に、お酒を飲むこと」
- お酒を飲むと、アルコールによる鎮静作用によって一時的に眠くなるが、
眠った後に体内でアルコールが分解されて鎮静効果が切れると目が覚めやすくなる - 摂取したアルコールが分解されてアセトアルデヒドが体内で生成されると、自律神経のうちの交感神経が優位に働くようになり、
そのせいで身体が興奮状態になって睡眠中に目覚めやすくなる - お酒には利尿作用があり(ビールが特に利尿作用が強い)、就寝後もトイレへ行くために目が覚めてしまうことが非常に多くなる
よく眠れるようにお酒を飲む行為である「寝酒」は、実は逆効果です。
しかも、寝酒はクセになりやすく、お酒無しでは夜になかなか寝付けないようになってアルコール摂取量が増えていき、アルコール依存症を発症しやすくなります。
2「眠る前に、カフェインを含む飲み物を摂取している」
- コーヒー
- 紅茶
- 緑茶
- エナジー系ドリンク
- 仕事用や勉強用に飲むタイプの栄養ドリンク
などが、カフェインを含む飲み物の代表例
カフェインによる覚醒作用は、
- 中枢神経系を興奮させて脳を覚醒させる
- 身体を興奮状態にさせる神経伝達物質「ノルアドレナリン」の体内生成を促進させる
- 眠気を引き起こす化学物質「アデノシン」が神経を鎮静させる効果をカフェインが阻害し、そのことで身体を覚醒状態にする
の3つが主要なものです。
「飲み物によってカフェインを摂取すること」と「熟睡すること」の相性は最悪的であり、
さらに、カフェインには強力な利尿作用があるため、睡眠中にトイレへ行くために目が覚めやすくなります。
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3「眠る前に、食事を摂っている」
- たとえば、眠る1時間前などに夕食・夜食を摂ってしまうと、
胃・小腸・大腸といった消化器官が活発化し、それにともなって自律神経のうちの交感神経が優位に働いて身体が興奮状態になってしまう - しかも、食事の際に水・お茶・料理に含まれるスープをほぼ確実に摂取しているため、高確率で入眠後に尿意のせいで目が覚めてしまう
摂取した食べ物をひとまず消化するまでに、約3時間かかると言われています。
入眠時刻から3時間以内に食事を摂ると、睡眠の質がいちじるしく低下します。
したがって、入眠時刻よりも3時間以上前に食事を摂ると、食事による睡眠への悪影響は大きく低下します。
4「眠る前に、スマートフォンやPCを閲覧している」
- スマートフォンの画面・PCのディスプレイから発せられる「ブルーライト(波長が380~500nmの、強いエネルギーをもつ青色光のこと)」は、
自身の脳が「目の前に明るい光があるので、今は昼間だ」と錯覚してしまい、そのせいで夜間での「メラトニン」という重大なホルモンの分泌量が低下してしまう - 重大なホルモン「メラトニン」は体温・脈拍数・血圧などを低下させて身体を睡眠状態へ導く効果があり、
メラトニンの分泌量が低下すると、非常に寝付きが悪くなる
就寝する前に1時間~2時間程度、ベッドの上でスマートフォンをいじりながらネットを閲覧したり、SNSに触れている方が非常に多い状況です。
ネットの閲覧だけでも入眠についてかなりの悪影響を被りますが、
SNSの方は、
- 自身のアカウント上でつぶやくためのメッセージを考えて書く
- 他者のアカウントへリプライのメッセージを考えて書いたり、リツイートやいいね!などを実行する
などの能動的な知的作業を繰り返すため、脳が興奮状態になって余計に眠れなくなる、非常に悪い習慣です。
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