FXがなぜ危険なのか?FXが危ない理由を調査したので、分かったことを報告します。
1.身の丈を超えた金額を動かす「レバレッジ」が危険
- 10万円の原資に「10倍のレバレッジ」をかけると、証券口座上では100万円分のお金を動かして為替トレードが可能になる
- 仮に日本円に対して米ドルが「1円」変動したとすると、上記の「10倍のレバレッジ」では1万円の差損益となる
- 為替レートが大きく変動して、動かしている100万円が80万円まで減ってしまった場合、原資10万円では補いきれないマイナス10万円分の返済義務が生じる
FXトレードが「簡単に儲かるように見える」理由は、「レバレッジ」というシステムで原資の10倍程度のお金を動かしているからです。
レバレッジを使って動かしているお金は、「証券会社からの借金」です。
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FXではなく、株式取引の世界では、FXのレバレッジに相当する信用取引の金額は証券口座に入っている証拠金の3倍が限界。
しかも、「基本的に信用取引はするな、信用取引はごく限られたトレードの玄人だけに許されている禁断の技」…というのが株トレーダーの間での常識。
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FXでは信用取引は当たり前、しかも3倍どころか、5倍、10倍のレバレッジをかけての取引はなかばデフォルト、最大は25倍、海外のFX証券会社ならば400倍も可能…という実情であり、株のトレーダーからすればFX界がいかに命知らずの狂った世界かがうかがえます。
2.一時の大波で回復を待たず強制的「ロスカット」が危険
- 保持している通貨に「含み損」が生じ、一定の証拠金維持率を下回った場合、それ以上の損失拡大を防ぐために強制的に決済して損失を確定させることを「ロスカット」と呼ぶ
- ロスカットラインの証拠金維持率は業者によって異なり、「証拠金維持率50%を下回るとロスカット」と「証拠金維持率100%を下回るとロスカット」の2種類が多い
為替レートが瞬間的に大きく下がっても直後にまた戻る…という、よくあるリバウンドをする局面でも、レバレッジが大きすぎると一瞬でロスカット基準に届いてシステム側から強制的にロスカットされてしまい(値が回復するまで待つ、ということが取引の規約上できない)、軍資金が大幅に減った状況から再スタートとなってしまいます。
こういう事が数回続くと、あっと言う間に資産がゼロ、もしくは一気にマイナス(借金)になってしまいます。
- 高いレバレッジでFXトレードをしていると、為替レートのほんのちょっとした一時的な波でもロスカットが発動してしまい、そのたびに原資が目減りしてしまう
- 「突然の政府の為替介入」のような事態で為替レートが急激に変動した場合、あらかじめ設定されていたロスカットが機能せず、想定外の値で決済されて数百万円~数千万円の大損失を抱える場合がある
2015年1月に、スイス政府の為替介入で、スイスフラン/円が115円から162円に急上昇しました。
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あまりにも短時間で為替が大きく動いてしまったために、スイスフランを触っていた人達が準備していたロスカット設定が全く機能せず、「131円近辺」でようやくロスカットした、という異常事態になりました。
スイスフランの為替変動に備えて「116円」や「117円」でロスカットされるように設定していた人達も関係なく131円近辺でロスカットされてしまったので、本事件で数百万円から数千万円の追証金を抱えた人が大量発生しました。
3.「FX業者のサーバーダウンで大損借金」が危険
- 「FX業者の利用者達が大勢でいっせいにトレードを行った時」に、サーバーへの過負荷でサーバーダウンを起こす場合があり、そういう場合にはオンラインのトレード用画面につながらなくなってFXのトレードができなくなる
- 「FX業者のサーバーダウンによる利用者側の損害は、当社は責任を負わない」と利用規約に記されている場合がほとんど。そのせいで、利用者は泣き寝入りするしかなくなる。
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FX業者のサーバーダウンが起こると、多くの場合で、利用者は深刻な損害を被ります。
「サーバーダウン中に為替レートが大きく変動したが、サーバーダウン中はロスカット機能が麻痺しているので、ロスカットが作動せずに大損失を受けた」
「せっかくのチャンス時に、サーバーダウンのせいで利食いができずに儲けられなかった」
「ピンチ時に、サーバーダウンのせいで損切りができずに被害が拡大した」
などなど。
・俺、この円高の底で仕込んだら結婚するんだ
・俺が買い支えるから先に売るんだ!
・業者のサーバーが落ちる
・おや、白川が利上げするみたいだ
・ト○タが黙ってるはずがない
・「ちょっと様子見でポジってみるよ。なあに、原資はあるから大丈夫さ」
・ヘッジファンドと同じポジなんて取れるか!俺はロングする!
・今日損切らなくても明日は上がるさ
・こんなに円高になるなんて、そのときは思いもよらなかった
・バーナンキ様が出るまでもありませんよ…ここは俺が
・回線が…切られてる…
・なぜ?やきそば作ってただけなのに・・・・・・
・あーコンソメチップスうめー
・ってか初心者多すぎ。 最低でも一冊くらい本読んでから参戦しろよw
4.「通貨の選択肢が少ない」ことが危険
- 米ドル
- ユーロ
- 日本円
- ポンド
- スイスフラン
- カナダドル
- 豪ドル
これらの通貨の互いの為替レート(米ドルと円、ユーロと円、豪ドルと円などのようなペア)が上がるか下がるかを選べばいいだけなので、とにかくFX取引は選択肢が少なく、初心者にもとっつきやすいです。
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ただし、選択肢が少ないということは、裏を返せば、定期的に起こるどれかの通貨の大変動時に、1/10程度の高確率で、自分がいじっている通貨が該当してしまう…という、ある意味でロシアンルーレットのようなモノ。
株式取引では、何千という銘柄があるので、取り扱う銘柄を考えて選ぶ労力は必要ですが、自分の銘柄がピンポイントでアクシデントに直撃…ということはよほどの不運に見舞われない限り、ほぼ起こりません。
また、為替の値動きは、株価のように「その会社が素晴らしい業績を上げたから株価が上がった」「業績が下がったから株価も下がった」という風に原因と結果が分かりやすいようなものではなく、突然、意味不明かつ極端な値動きをするのが常で、大げさに言えば人智が及ばないこと多数です。
5.「その他、FXのいろいろな危険要素」
「機関投資家」による、組織ぐるみの素人狩り
巨大ファンドは、その資金力にものを言わせて、数百人をFXトレードに従事させ、千分の一秒単位で取引できるコンピューターシステムを構築しています。
そういったトレード環境を用意している巨大ファンドが相場を動かし、その相場に追従する素人トレーダーの資金を良いように狩り続けます。
資金力も優れたトレード装置も持たない素人トレーダーは、巨大ファンドの餌食にされます。
24時間体制で為替相場が動いている
為替相場は、株式市場と違って夜間も変動を続けています。(株式市場が開いているのは9時から15時の間だけです)
そのせいで、FXに手を出すと24時間常に為替の動きが気になって、気持ちが休まる暇がありません。
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為替相場から解放されるのは、通貨の売買が停止されている「土曜日の朝から日曜日の夜まで」という短い間だけ。
ストレス・昼夜逆転のような不規則生活・睡眠不足で、高確率で髪がハゲたり、自律神経失調症のような病気を抱えたり、ノイローゼ状態になります。
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